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第66条 — 虚偽・誇大広告の禁止

薬機法第66条第1項が禁じているのは、医薬品等の名称・製造方法・効能・効果・性能についての、虚偽又は誇大な記事の広告です。名宛人は「何人も」で、明示的か暗示的かを問いません。対象は医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品の5区分です。このページでは、第66条の3つの項を条文で確認し、行政が監視指導の基準としている「医薬品等適正広告基準」(平成29年9月29日 薬生発0929第4号)の項目の並びと、違反に対して法律が定める措置命令・課徴金・罰則の3系統を、条番号とともに整理します。

30秒でわかる要点

  • 禁じられているのは、名称・製造方法・効能・効果・性能についての虚偽又は誇大な記事を、広告し、記述し、又は流布すること。明示的か暗示的かを問わず、名宛人は「何人も」で、業の許可の有無は条文の要件に入っていない。
  • 「虚偽又は誇大」の中身は条文にない。行政が監視指導の基準にしているのは、平成29年9月29日 薬生発0929第4号の別紙「医薬品等適正広告基準」で、効能効果・性能・安全性の表現は第4の3が(1)から(8)までの8つの号に分けて定めている。
  • 法律が用意している措置は3系統。措置命令(第72条の5第1項)、課徴金納付命令(第75条の5の2、対価の額の合計額の百分の四・五)、罰則(第85条第4号、2年以下の拘禁刑若しくは200万円以下の罰金)。

薬機法第66条第1項は、何を禁じているか

医薬品等の名称・製造方法・効能・効果・性能に関して、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布することを、何人に対しても禁じています。

対象となる物は医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品の5区分で、条文は明示的か暗示的かを問わないと書いています。

第66条第1項は、薬機法の広告規制の中心にある条文です。禁じているのは、医薬品等の名称・製造方法・効能・効果・性能についての虚偽又は誇大な記事を、広告し、記述し、又は流布することです。

一文ですが、要素は4つに分かれます。要約するときに落ちやすいのは、3つめの「対象となる事項」と、4つめの「禁じられる行為」です。

  • 名宛人:「何人も」。製造販売業者や販売業者に限る文言は置かれていません。
  • 対象となる物:医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品の5区分。
  • 対象となる事項:名称、製造方法、効能、効果、性能の5つ。条文はこの5つを列挙しています。
  • 禁じられる行為:虚偽又は誇大な記事を「広告し、記述し、又は流布」すること。3つの行為が並列で書かれています。

「明示的であると暗示的であるとを問わず」も、条文そのものの文言です。条文では「虚偽又は誇大な記事」の直前に置かれています。条文の文言のうえで、明示の表現と暗示の表現は区別されていません。

要点

第66条第1項には、承認又は認証の有無による限定の文言は置かれていません。承認等を受けていない医薬品等の広告については、別に第68条が置かれています。

なお、ある表示物が「広告」に当たるかどうかは、第66条の条文とは別に、行政の通知が示す該当性の要件で見られます。そもそも「広告」とはで扱います。

第66条の第2項と第3項は、それぞれ何を定めているか

第2項は、医師その他の者が保証したと誤解されるおそれのある記事を第1項に該当するものとし、第3項は堕胎の暗示とわいせつな文書・図画の使用を禁じています。

第85条第4号が罰則の対象として挙げるのは第66条第1項と第3項で、第2項は第1項に取り込まれる形になっています。

2つの項は、条文としての働きが違います。第2項は第1項に取り込まれる規定で、第3項は効能効果の表示とは別の内容を禁じる規定です。

第2項 — 結びは「前項に該当するものとする」

第2項は、それ自体が独立した禁止規定ではありません。そこに書かれた記事を、第1項の虚偽・誇大広告として扱う規定です。

条文が挙げているのは「医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事」です。保証したとされる者を医師に限る書き方はしていません。

行政の基準では、どの項目に置かれているか

医薬品等適正広告基準は、保証する表現と、推せんの表示を、別々の号に分けて置いています。

(5)効能効果等又は安全性を保証する表現の禁止

医薬品等の効能効果等又は安全性について、具体的効能効果等又は安全性を摘示して、それが確実である保証をするような表現をしてはならない。

医薬品等適正広告基準 第4の3(5)(平成29年9月29日 薬生発0929第4号 別紙)

10 医薬関係者等の推せん

医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所、薬局、その他医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は学会を含む団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告を行ってはならない。

ただし、公衆衛生の維持増進のため公務所又はこれに準ずるものが指定等をしている事実を広告することが必要な場合等特別の場合はこの限りでない。

医薬品等適正広告基準 第4の10(同上)

第3項 — 堕胎の暗示と、わいせつにわたる文書・図画

第3項が禁じているのは、堕胎を暗示すること、わいせつにわたる文書又は図画を用いることです。効能効果の表示とは内容が異なりますが、罰則は第1項と同じ第85条第4号に置かれています。

虚偽・誇大にあたるかどうかは、行政のどの基準に沿って見られているか

厚生労働省医薬・生活衛生局長通知(平成29年9月29日 薬生発0929第4号)の別紙「医薬品等適正広告基準」です。

同通知により、昭和55年10月9日 薬発第1339号の旧通知は廃止されました。

第66条は「虚偽又は誇大」の内容を条文の中で定義していません。中身を埋めているのは通知です。都道府県等が行う監視指導の基準として厚生労働省が示しているのが、平成29年9月29日 薬生発0929第4号の別紙「医薬品等適正広告基準」です。

通知の宛先は都道府県知事、保健所設置市長、特別区長です。通知本文は、第66条から第68条までの規定および旧通知(昭和55年10月9日 薬発第1339号)に基づいて監視指導が行われてきた旨を述べています。

第1(目的) この基準は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。) の広告が虚偽、誇大にわたらないようにするとともにその適正を図ることを目的とする。

第2(対象となる広告) この基準は、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイト及びソーシャル・ネットワーキング・サービス等のすべての媒体における広告を対象とする。

医薬品等適正広告基準 第1・第2(平成29年9月29日 薬生発0929第4号 別紙)

基準の第3は、広告を行う者の責務として2つを挙げています。使用者が医薬品等を適正に使用することができるよう正確な情報の伝達に努めること、医薬品等の品位を損なう又は信用を傷つけるおそれのある広告を行わないことです。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

医薬品等適正広告基準は、昭和55年10月9日 薬発第1339号(平成14年3月28日 医薬発第0328009号改正)による。

現行

平成29年9月29日 薬生発0929第4号により全面的に改正された。同通知は「なお、本通知をもって、旧通知は廃止します。」と書いている。

根拠:平成29年9月29日 薬生発0929第4号「医薬品等適正広告基準の改正について」本文(旧通知の名称と、その廃止の記載)。2026-09-08 確認。

効能効果等の表現について、基準はどのような号を置いているか

効能効果、性能及び安全性については、基準第4の3が(1)から(8)までの8つの号を置き、それぞれ別の内容を定めています。

承認等を受けた範囲をこえる表現、保証する表現、最大級の表現などが、号を分けて書かれています。

効能効果、性能及び安全性の表現を扱っているのは、基準第4の3です。第4は14の項目からなり、その3番目にあたります。第4の3はさらに(1)から(8)までの8つの号に分かれています。

号の分かれ方は、論点ごとに引き出しを割り当てた収納棚に似ています。承認等を受けた範囲の話、保証する表現の話、最大級の表現の話は、それぞれ別の引き出しに入っています。どの号の話をしているかを分けて読まないと、別の引き出しの中身を持ち出すことになります。

表1:医薬品等適正広告基準 第4の3(効能効果、性能及び安全性関係)の各号
見出し定めている内容(要約)根拠
(1)承認等を要する医薬品等についての効能効果等の表現の範囲明示的又は暗示的であるか否かにかかわらず、承認等を受けた効能効果等の範囲をこえてはならない同基準 第4の3(1)
(2)承認等を要しない医薬品等についての効能効果等の表現の範囲化粧品を除き、医学、薬学上認められている範囲をこえてはならない。承認を要しない化粧品については別の通知が定める効能の範囲による同基準 第4の3(2)
(3)医薬品等の成分等及び医療機器の原材料等についての表現の範囲承認書等への記載の有無にかかわらず、虚偽の表現、不正確な表現等を用いて効能効果等又は安全性について事実に反する認識を得させるおそれのある広告をしてはならない同基準 第4の3(3)
(4)用法用量についての表現の範囲承認等を要するものは承認等を受けた範囲、要しないものは医学、薬学上認められている範囲をこえた表現・不正確な表現等を用いて、効能効果等又は安全性について事実に反する認識を得させるおそれのある広告をしてはならない同基準 第4の3(4)
(5)効能効果等又は安全性を保証する表現の禁止具体的効能効果等又は安全性を摘示して、それが確実である保証をするような表現をしてはならない同基準 第4の3(5)
(6)効能効果等又は安全性についての最大級の表現又はこれに類する表現の禁止最大級の表現又はこれに類する表現をしてはならない同基準 第4の3(6)
(7)効能効果の発現程度についての表現の範囲速効性、持続性等についての表現は、医学、薬学上認められている範囲をこえてはならない同基準 第4の3(7)
(8)本来の効能効果等と認められない表現の禁止本来の効能効果等とは認められない効能効果等を表現することにより、その効能効果等を誤認させるおそれのある広告を行ってはならない同基準 第4の3(8)

「定めている内容」は基準本文を短くしたものです。号によっては但書や適用範囲の限定が付くため、確認するときは通知の別紙本文を参照してください。

第4にはこのほか、過量消費又は乱用助長(4)、医療用医薬品等の広告の制限(5)、一般向広告における効能効果についての表現の制限(6)、他社の製品の誹謗広告の制限(9)、医薬関係者等の推せん(10)、懸賞、賞品等による広告の制限(11)などの項目が並びます。

「明示的であると暗示的であるとを問わず」は、行政の資料でどう扱われているか

条文と同じ趣旨が基準第4の3(1)に置かれ、行政のQ&Aは、広告全体から判断するという運用を示しています。

平成30年8月8日事務連絡は、印象を対比させるイラスト・写真の使用と、「大学との共同研究」の標榜について回答しています。

基準第4の3(1)は「明示的又は暗示的であるか否かにかかわらず」と書き、承認等を受けた効能効果等の範囲を基準にしています。第66条第1項の「明示的であると暗示的であるとを問わず」とは語が異なります。

運用のあらわれ方は、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課が出したQ&Aに載っています。平成30年8月8日の事務連絡です。

良い印象のイラストと悪い印象のイラストを並べて記載することや、異なる部位の写真で印象が良いものと悪いものを並べて記載することで製品による効果と結びつけて受け取られることを企図したものは、それが、使用前後の写真等の表現であるかどうかを問わず、医薬品等適正広告基準第4の3(5)に抵触すると判断される場合には、指導対象とすべきと解する。

医薬品等広告に係る適正な監視指導について(Q&A)(平成30年8月8日 事務連絡)Q1に対する回答

この回答が見ているのは、写真やイラスト1枚の中身ではなく、並べ方によって受け取られる内容です。使用前後の表現であるかどうかは問わない、と書かれています。

同じ事務連絡は、「○○大学との共同研究」といった標榜についても回答しています。

(前略)化粧品等の広告に関する事例については、医薬品等適正広告基準第4の10の医薬関係者等の推せんに抵触するため、「大学との共同研究」との記載は認められない。さらに、「大学との共同研究」と記載することにより広告全体として効能効果の逸脱となる場合は、医薬品等適正広告基準第4の3(1)若しくは3(2)に抵触することとなる。

同Q&A Q3に対する回答(抜粋)

この事務連絡は、平成29年度に実施された全国医薬品等広告監視協議会の協議結果に基づいて作成され、都道府県・保健所設置市・特別区の衛生主管部(局)薬務主管課宛てに出されています。本ページで引いた2つの回答が参照しているのは、医薬品等適正広告基準の号です。

第66条第1項に違反した場合、法律にはどのような措置が定められているか

措置命令(第72条の5第1項)、課徴金納付命令(第75条の5の2)、罰則(第85条第4号)の3つが定められています。

課徴金対象行為として条文が挙げているのは、第66条第1項の規定に違反する行為です。

3つは性質が違います。行政上の是正を命じるもの、金銭的不利益処分、刑事罰です。根拠となる条文も、それぞれ別に置かれています。

措置命令

この条文は、令和7年法律第37号により 2027年5月20日 から 第72条の6 へ繰り下がります。空いた番号には別の規定が入ります(第72条の5 は業務の運営の改善に必要な措置を命ずる規定になります)。2027年以降に条番号だけを引くと、別の規定に当たります。

この施行日は e-Gov 法令検索に確定した施行日として記録されているものです(施行期日を定める政令の番号は未確認)。これに対し 2028年5月20日 施行分は e-Gov 上も予定日で、政令で確定します。

同項の第1文が名宛人としているのは「第六十六条第一項又は第六十八条の規定に違反した者」です。続く第2文は、当該違反行為が既になくなっている場合においても命令をすることができる相手を、各号に挙げています。

挙げられているのは4つです。当該違反行為をした者、合併により消滅した法人に代わって存続し又は合併により設立された法人、分割により当該違反行為に係る事業の全部又は一部を承継した法人、その事業の全部又は一部を譲り受けた者。

同条第2項は、第66条第1項又は第68条に違反する広告である特定電気通信による情報の送信があるときに、特定電気通信役務提供者に対して送信を防止する措置を講ずることを要請することができると定めています。措置命令そのものの手続は第72条の5 措置命令で扱います。

課徴金納付命令

第75条の5の2第1項は、第66条第1項の規定に違反する行為を「課徴金対象行為」と呼びます。課徴金の額は、課徴金対象期間に取引をした課徴金対象行為に係る医薬品等の対価の額の合計額に百分の四・五を乗じて得た額です。

課徴金対象期間は、課徴金対象行為をした期間をいいます。やめた日から6月を経過する日(同日前に、誤解を生ずるおそれを解消するための措置として厚生労働省令で定める措置をとったときは、その日)までの間に課徴金対象行為者が当該課徴金対象行為に係る医薬品等の取引をしたときは、やめてから最後にその取引をした日までの期間が加えられます。その期間が3年を超えるときは、末日から遡って3年間とされます(同条第2項)。

同条第4項は、計算した額が225万円未満であるときは納付を命ずることができないと定めています。

罰則

第85条は、各号のいずれかに該当する者を2年以下の拘禁刑若しくは200万円以下の罰金に処し、又はこれを併科すると定めています。第66条第1項又は第3項の違反は同条第4号に、第72条の5第1項の命令に違反した場合は同条第6号に置かれています。

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して違反行為をしたときは、第90条第2号により、行為者を罰するほか法人に対しても各本条の罰金刑が科されます。

公表された措置命令

厚生労働省は2025年11月7日、家庭用医療機器の広告について、認証を受けた使用目的又は効能だけでなく、他の疾病にも効果を有するかのような虚偽又は誇大な広告が行われていたことが確認されたとして、第72条の5第1項に基づく措置命令を行った旨を公表しています。

第66条をめぐる説明のうち、更新が要るのはどこか

第66条の本文は、令和7年法律第37号による改正を通じて変わりません。更新が要るのは刑の種類と、措置命令の条番号です。

2025年6月1日に刑の種類が拘禁刑へ一本化され、2027年5月20日に第72条系の条番号が1つずつ繰り下がります。

更新が要るのは2か所です。ひとつは罰則の刑の種類、もうひとつは措置命令の条番号です。第66条の本文そのものは動きません。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

第66条に違反すると、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金(併科あり)。

現行

2年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金(併科あり)。刑の種類が2025年6月1日に変わった。罰金の額は変わっていない。

根拠:薬機法第85条(e-Gov 法令検索・2026年5月21日施行版)。刑の種類は令和4年法律第68号により2025年6月1日から拘禁刑。2026-09-08 確認。

条番号が動くのは、第66条ではなく措置命令の側

e-Gov 法令検索の2027年5月20日施行版と現行版を条単位で照合すると、第66条・第67条・第68条の本文は一致します。動くのは第72条系です。

新しい第72条の4が置かれるため、それより後ろが1つずつ繰り下がります。現行の第72条の4(業務の運営の改善に必要な措置を命ずる規定)が第72条の5へ、現行の第72条の5(違反広告に係る措置命令等)が第72条の6へ、現行の第72条の6(損害賠償責任の制限)が第72条の7へ移ります。

これに伴って、引用している側の条文も書き替わります。第85条第6号の引用は「第七十二条の五第一項」から「第七十二条の六第一項」に替わります。第75条の5の2第3項第1号の引用も「第七十二条の四第一項又は第七十二条の五第一項」から「第七十二条の五第一項又は第七十二条の六第一項」に替わります。第75条の5の2で変わるのは、この引用条番号だけです。

2027年5月20日は、e-Gov 法令検索に確定した施行日として記録されているものです(施行期日を定める政令の番号は未確認)。同じ令和7年法律第37号の2028年5月20日施行分は、e-Gov 上も予定日として扱われています。

理解の確認

「第66条第1項は、承認を受けた医薬品を扱う事業者に向けた規定である」という説明は、条文のどこと食い違うか。

第1項の名宛人は「何人も」で、業の許可の有無も承認の有無も要件に置かれていないため、事業者に向けた規定と読むと条文の文言と合わなくなります。条文が限定をかけているのは、対象となる物(医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品の5区分)と、対象となる事項(名称、製造方法、効能、効果、性能)の側であって、行為者の側ではありません。承認等を受けていない医薬品等の広告には別に第68条が置かれており、承認の有無は第66条と第68条のどちらが働くかを分ける事情です。

根拠:薬機法第66条第1項・第68条(法令確認日 2026-09-08)

罰則の第85条第4号は「第66条第1項又は第3項」の違反しか挙げていないのに、第2項が定める記事が罰則の射程に入るのはなぜか。

第2項は独立した禁止規定ではなく、結びが「前項に該当するものとする」で、医師その他の者が効能等を保証したものと誤解されるおそれがある記事を第1項に取り込む形になっているからです。第2項に当たる記事は第1項に該当するものとして扱われるので、第85条第4号の罰則も、措置命令(第72条の5第1項)も、第1項違反として動きます。第85条が第2項を挙げていないことは、第2項の記事が罰則の外にあることを意味しません。

根拠:薬機法第66条第2項、第72条の5第1項、第85条第4号(法令確認日 2026-09-08)

課徴金対象期間が、違反行為をやめた日で終わるとは限らないのはなぜか。

やめた日から6月を経過する日までの間に、課徴金対象行為に係る医薬品等の取引をしたときは、やめてから最後にその取引をした日までの期間が加えられると定められているからです。しかも期間の切れ目は、広告をやめた日ではなく、誤解を生ずるおそれを解消するための厚生労働省令で定める措置をとった日に置かれています。つまり期間は広告行為そのものではなく、その後の取引に合わせて測られ、全体が3年を超えるときは末日から遡って3年間とされます。

根拠:薬機法第75条の5の2第1項・第2項(法令確認日 2026-09-08)

次に読む

  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第66条・第72条の5・第75条の5の2・第85条・第90条 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)
  • 薬機法 2027年5月20日施行版条文(e-Gov 版ID 335AC0000000145_20270520_507AC0000000037)e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)
  • 医薬品等適正広告基準の改正について 別紙「医薬品等適正広告基準」(平成29年9月29日 薬生発0929第4号)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品等広告に係る適正な監視指導について(Q&A)(平成30年8月8日 事務連絡)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品医療機器等法に基づく行政処分を行いました(2025年11月7日 報道発表資料)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(令和4年法律第68号)e-Gov 法令検索(薬機法 沿革)(2026-09-08 確認)