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健康食品が医薬品とみなされるのはどんなとき? — 食薬区分の4要素と判断の順番

ハーブの粉末をカプセルに詰め、「1日3粒」と書いて売る。これは食品でしょうか、医薬品でしょうか。食品か医薬品かを分けることを「食薬区分」と呼びます。医薬品とみなされると、必要な承認や許可を受けていない医薬品(無承認無許可医薬品)として、指導取締りの対象になり得ます。見る順番は2段階です。まず原材料を国の2つのリストで確かめ、次に効き目のうたい方、アンプル(液を密封した小さな容器)のような形、飲み方の書き方を見ます。このページでは、その順番と4つの要素、原則として判定を要しない3つの物を、例を交えて説明します。

30秒でわかる要点

  • 判断は2段階で見る:①専ら(もっぱら=そればかり)医薬品として使われる原材料が入っていれば、原則として医薬品の範囲です。②それ以外の原材料でも、次のどれか1つに当たれば、原則として医薬品とみなされます。医薬品的な効能効果(効き目)をうたう、アンプルのような専ら医薬品的な形にする、医薬品的な飲み方を書く、の3つです。
  • 「食品」と明示すれば、カプセルの形だけでは原則として決まらない:一方、飲む時期・間隔・量を書くと、原則として医薬品的な用法用量とみなされます。栄養機能食品(国の基準に沿って、栄養成分の働きを表示する食品)などには例外があります。
  • 非医リストは「安全」の印ではない:非医リストは、医薬品的な効能効果をうたわない限り医薬品と判断しない原材料の一覧です。国の通知(役所が法律の運用のしかたを示す文書)は、食品としての安全性等を評価したリストではないとしています。

1. 食品か医薬品かは、何を見て決まるのですか?

医薬品としての目的を持つか、ふつうの人がそう受け取るかで決まります。受け取るかどうかは、原材料・形状・表示・売り方などを合わせて判断します。

何を見るかを示しているのは、条文ではなく、国の通知「無承認無許可医薬品の指導取締りについて」に付いた別紙(添付の文書)です。

薬機法は、医薬品を主に「目的」で定めています。病気の診断・治療・予防に使う目的の物と、体の構造や働きに影響を与える目的の物です。これに日本薬局方(国が定める医薬品の規格書)に載っている物を加えた3種類が、条文の定める医薬品です。ただし、目的で定めた2つからは、機械器具などが除かれます。

ただ、ある物がどんな目的の物かは、条文の言葉だけでは決まりません。判断の材料は、上の通知の別紙「医薬品の範囲に関する基準」にあります。このページでは、出された年(昭和46年)から、この通知を「46通知」と呼びます。2020年3月に最後の改正を受け、いまも指導取締りの基準として使われています。

別紙は、医薬品としての目的を持つか、ふつうの人(通知では「通常人」)がそう受け取るかで判断するとしています。受け取るかどうかの材料のうち、別紙のⅠが1つずつ考え方を示すのは、次の4つです(表1)。

  • 成分本質(原材料):何からできているか
  • 効能効果:体への働きをどう表示・説明しているか
  • 形状:錠剤・カプセル・アンプルなどの形や、容器・包装・デザイン
  • 用法用量:飲む時期・間隔・量をどう書いているか

別紙は、これに売り方と、売るときの口頭の説明(通知では「演述」)なども加え、「総合的に判断」するとしています。

例

同じハーブの粉末を、原材料名だけを書いた袋で食品売り場に並べる場合と、「病気の予防に」とうたって錠剤にし、薬の箱に似た容器で売る場合があります。原材料は同じでも、うたい方や形・容器が違い、受け取られ方は変わり得ます。

なお46通知は、この基準を過去の判断の例を示したものと位置づけ、医薬品かどうかは薬機法第2条に照らして判断すべきものとしています。基準の対象は「人が経口的に服用する物」、つまり口から飲んだり食べたりする物です。

原文で確かめる(薬機法第2条・46通知・表1)

医薬品の該当性については、法第2条における定義に照らし合わせて判断されるべきものであり、本基準は、当該判断に資するよう、過去の判断を例示しているものであることから、医薬品の該当性は、その目的、成分本質(原材料)等を総合的に検討の上、判断すること。

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)記の1

別紙の冒頭の本文(柱書)は、次のとおりです。

人が経口的に服用する物が、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条第1項第2号又は第3号に規定する医薬品に該当するか否かは、医薬品としての目的を有しているか、又は通常人が医薬品としての目的を有するものであると認識するかどうかにより判断することとなる。通常人が同項第2号又は第3号に掲げる目的を有するものであると認識するかどうかは、その物の成分本質(原材料)、形状(剤型、容器、包装、意匠等をいう。)及びその物に表示された使用目的・効能効果・用法用量並びに販売方法、販売の際の演述等を総合的に判断すべきものである。

同 別紙「医薬品の範囲に関する基準」柱書
表1:医薬品の判定における各要素の解釈
要素別紙の項通知が置いている取扱い
成分本質(原材料)Ⅰの1別添「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いについて」(別紙が「判断基準」と呼ぶもの)により分類する。分類の結果は、例示通知の別添1・別添2に例示として掲げられる
医薬品的な効能効果Ⅰの2容器、包装、添付文書並びにチラシ、パンフレット、刊行物、インターネット等の広告宣伝物あるいは演述による表示説明を見る
医薬品的な形状Ⅰの3「食品」である旨が明示されている場合、原則として形状のみによる判断は行わない
医薬品的な用法用量Ⅰの4服用時期、服用間隔、服用量等の記載がある場合は、原則として医薬品的な用法用量とみなす

出典:46通知 別紙のⅠ。「別紙の項」の番号は、別紙の見出しに付された番号です。

2. 医薬品かどうかは、どんな順番で見るのですか?

2段階で見ます。まず、専ら医薬品として使われる原材料が入っていないか。次に、効能効果のうたい方、アンプルのような形、飲み方の書き方を見ます。

どちらの段階でも、当たるものが1つあれば、原則として医薬品とみなされます。

46通知の別紙は、4つの要素それぞれの考え方(Ⅰ)を示したあと、どんな物を医薬品とみなすかを定めています。通知では「判定方法」(Ⅱ)で、確かめる順番は次の2段階です。

  • 1段階目:原材料を見る(通知の(一))。専ら医薬品として使われる原材料が入っていれば、原則として医薬品の範囲です。効能効果・形状・用法用量には関係せず、「食品」と明示していても、効能効果をうたっていなくても同じです。こうした原材料を並べたのが「専ら医リスト」です(4.の節)。
  • 2段階目:うたい方・形・飲み方を見る(通知の(二))。それ以外の原材料でも、次のどれか1つに当たれば、原則として医薬品とみなされます。
    • ① 医薬品的な効能効果をうたう(7.の節)
    • ② アンプル形状など、専ら医薬品的な形にする(8.の節)
    • ③ 医薬品的な用法用量(飲む時期・間隔・量)を書く(8.の節)

②で通知が例に挙げている形は、アンプルです。錠剤やカプセルの扱いは8.の節、成分を混ぜた商品の扱いは9.の節で説明します。

例

冒頭のハーブのカプセルで考えます。

・1段階目:そのハーブが専ら医リストに載っていないかを探します。載っていれば、原則として医薬品の範囲です。非医リストに載っていれば、2段階目に進みます。どちらにも無ければ、国に判断を求める手続があります(9.の節)。

・2段階目:包装や広告で、医薬品的な効能効果をうたっていないかを見ます。カプセルという形は、「食品」と明示していれば、原則として形だけでは判断されません。「1日3粒」は飲む量の書き方なので、③の対象になり得ます(例外は8.の節)。

原文で確かめる(判定方法)

引用の(一)と(二)が、上の2段階です。

人が経口的に服用する物について、Ⅰの「医薬品の判定における各要素の解釈」に基づいて、その成分本質(原材料)を分類し、その効能効果、形状及び用法用量について医薬品的であるかどうかを検討のうえ、以下に示す医薬品とみなす範囲に該当するものは、原則として医薬品とみなすものとする。なお、2種以上の成分が配合されている物については、各成分のうちいずれかが医薬品と判定される場合は、当該製品は医薬品とみなすものとする。

(中略)

医薬品とみなす範囲は次のとおりとする。

(一)効能効果、形状及び用法用量の如何にかかわらず、判断基準の1.に該当する成分本質(原材料)が配合又は含有されている場合は、原則として医薬品の範囲とする。

(二)判断基準の1.に該当しない成分本質(原材料)が配合又は含有されている場合であって、以下の①から③に示すいずれかに該当するものにあっては、原則として医薬品とみなすものとする。① 医薬品的な効能効果を標ぼうするもの ② アンプル形状など専ら医薬品的形状であるもの ③ 用法用量が医薬品的であるもの

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅱ

3. 判定を要しないとされる物はありますか?

通知は3つを挙げています。見た目で明らかに食品とわかる物、特別用途食品(国の許可を受けた表示をする食品)、機能性表示食品(国に届け出た表示をする食品)です。

通知は、どれも原則として、ふつうの人が医薬品と受け取らない物と「判断して差し支えない」としています。

46通知の別紙には、判断の材料を並べた冒頭の本文(柱書)のすぐあとに、例外を定める一文(ただし書)があります。挙げているのは次の3つです。

  • 見た目で明らかに食品とわかる物:通知では「野菜、果物、調理品等その外観、形状等から明らかに食品と認識される物」
  • 特別用途食品:国(内閣総理大臣)の許可を受けて、特別の用途に適する旨を表示する食品
  • 機能性表示食品:食品表示基準(食品の表示について国が定めたルール)が定める事項を、消費者庁長官に届け出た食品。届出は、決められた事項を行政に知らせる手続で、審査して認めるものではありません

1つ目は、物そのものの見た目で決まります。2つ目と3つ目は、別の法律の手続を経て、許可を受けた・届け出た表示内容をそのとおりに表示していることが条件です。

例

店頭のトマトやお弁当は、見た目で食品とわかるので1つ目にあたります。一方、トマトから取り出した成分をカプセルに詰めた商品は、見た目だけでは「明らかに食品と認識される物」とは言い切れず、1つ目にあたらないことがあり得ます。2つ目・3つ目は、手続と表示しだいです。どれにも入らない場合は、2.の節の2段階の判断に進みます。

原文で確かめる(ただし書)

ただし、次の物は、原則として、通常人が医薬品としての目的を有するものであると認識しないものと判断して差し支えない。

1 野菜、果物、調理品等その外観、形状等から明らかに食品と認識される物

2 健康増進法(平成14年法律第103号)第26条の規定に基づき許可を受けた表示内容を表示する特別用途食品

3 食品表示法(平成25年法律第70号)第4条第1項の規定に基づき制定された食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第10号の規定に基づき届け出た表示内容を表示する機能性表示食品

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 柱書のただし書

原文の2つ目にある健康増進法「第26条」は、いまの条番号と一致しません(10.)。

3つ目の機能性表示食品は、古い解説では抜けていることがあります。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

判定を要しないのは、明らかに食品と認識される物と、特別用途食品の2つ。

現行

別紙のただし書は3つを挙げており、3番目に、食品表示基準第2条第1項第10号の規定に基づき届け出た表示内容を表示する機能性表示食品が入っている。

根拠:無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 柱書のただし書。厚生労働省が公表する通知本文(2026-09-08 確認)

古い説明と現行の違いは、『8-7 手元の解説は、いまの条文と合っている?』にまとめています。

4. 原材料の扱いは、どこで調べればよいですか?

2つのリストで調べます。専ら医薬品として使われる原材料の「専ら医リスト」と、医薬品的な効能効果をうたわない限り医薬品と判断しない原材料の「非医リスト」です。

専ら医リストの原材料が入っていれば、原則として医薬品の範囲です。リストは改正されるので、最新の版を確かめます。

4つの要素のうち原材料(成分本質)だけは、次の2つのリストに具体的な名前が並んでいます。

  • 専ら(もっぱら=そればかり)医リスト:正式には「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」。どんな原材料が入るかは5.の節で説明します。
  • 非医リスト:正式には「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」。標ぼうとは、表示や説明でうたうことです。このリストの意味は6.の節で説明します。

2つのリストは、46通知とは別の通知にあります。「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」(2020年3月)という通知で、このページでは「例示通知」と呼びます。最新の改正は2026年8月です。通知に添えた文書を「別添」と呼び、専ら医リストは例示通知の別添1、非医リストは別添2です。

直感的なポイント

46通知は「物差し」、例示通知は「名簿」にあたります。どんな原材料を専ら医リストに入れるかという考え方(物差し)は46通知の別添に、その物差しで分けた結果の名前の一覧(名簿)は例示通知の2つのリストにあります。題がよく似た2つの文書も、物差しと名簿と覚えると区別しやすくなります。

リストの中身の読み方

どちらのリストも、「1.植物由来物等」「2.動物由来物等」「3.その他(化学物質等)」の3つの区分に分かれています。欄は、名称・他名等・部位等・備考です。植物の区分には、学名の欄もあります。表には、更新日(2026.8.5更新)が入っています。

例

リストの1行は、次の順に見ます。

・名称:原材料の名前です。まずここで探します。専ら医リストの動物の区分では、名称と他名等の欄に、生薬名・一般名・もとになる動物の名前などが書かれています(同じ区分の注1)

・他名等:別の呼び名です。名称で見つからないときに探します

・部位等:葉・根など、どの部分かです。使う部位と合っているかを確かめます

・備考:専ら医リストの「非医」は、非医リストにも載っている印です。非医リストの「医」は、専ら医リストにも載っている印です

リストは改正を重ね、名称・部位・学名の記載も書き換わることがあります。個別の原材料は、版と更新日を確かめてから原典に当たります。古い解説には、リストを「46通知の別添」とするものがあります。いまは例示通知にあります(経緯は10.)。

5. 専ら医リストには、どんな原材料が入るのですか?

大きく2種類です。専ら医薬品として使われている物と、毒性の強い物や麻薬のような作用がある物などです。

後者からは、ふつうに食品として食べられている物や、ビタミン・ミネラル・アミノ酸が外されています。

専ら医リストに入れるかどうかの考え方は、46通知の別添に書かれています(4.の節の「物差し」)。通知はこれを「判断基準」と呼び、中身は大きく次の2種類です。

  • (1) 専ら医薬品として使われている物:通知では「専ら医薬品としての使用実態のある物」
  • (2) 毒性の強い物や、麻薬のような作用がある物など:次の①〜③のどれかに当たる物です
    • ① 毒性の強い成分(毒薬・劇薬に指定される成分に相当するもの)を含む物。ただし、食品衛生法で規制される食品などが原因で中毒を起こす、植物や動物の自然毒などは除きます
    • ② 麻薬・向精神薬(心や脳の働きに作用する薬)・覚せい剤のような作用がある物
    • ③ 処方せん医薬品(医師の処方せんが必要な医薬品)に相当する成分を含む物で、保健衛生(人の健康を守ること)の観点から、医薬品として規制する必要がある物

(2)の対象は、(1)以外の動植物由来の物(抽出物を含む)や、化学的に合成した物などです。ふつうに食品として食べられている物と、ビタミン・ミネラル類・アミノ酸は除かれます。

ビタミン誘導体(ビタミンをもとに作り変えた物)には、別の定めがあります。食品衛生法に基づいて使われる食品添加物を除き、専ら医リストに載る物とみなされます。

例

通知は(1)の例として、熱や痛みを抑える薬の成分(解熱鎮痛消炎剤)、ホルモン、抗生物質、消化酵素を挙げています。こうした物を原材料に使う商品は、2.の節の1段階目の対象になり得ます。

表2:専ら医リストに入れる考え方(通知の記載)
表2:「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)」の考え方
区分通知の記載
(1) 専ら医薬品としての使用実態のある物解熱鎮痛消炎剤、ホルモン、抗生物質、消化酵素等、専ら医薬品として使用される物
(2)① 毒性毒性の強いアルカロイド、毒性タンパク等、その他毒劇薬指定成分に相当する成分を含む物(食品衛生法で規制される食品等に起因して中毒を起こす植物性自然毒、動物性自然毒等を除く)
(2)② 麻薬・向精神薬等麻薬、向精神薬及び覚せい剤様作用がある物(当該成分及びその構造類似物並びにこれらの原料植物)
(2)③ 処方せん医薬品相当処方せん医薬品に相当する成分を含む物であって、保健衛生上の観点から医薬品として規制する必要性がある物
(2)の除外(2)は(1)以外の動植物由来物(抽出物を含む。)、化学的合成品等が対象で、一般に食品として飲食に供されている物を除く。注1により、ビタミン、ミネラル類及びアミノ酸も除く(ビタミン誘導体は、食品衛生法の規定に基づき使用される食品添加物である物を除き、例示通知の別添1に収載される物とみなす)

出典:46通知 別添(判断基準)の1.。(2)①がいう毒劇薬指定基準と、注1にいうアミノ酸の名称は、この別添に付された別紙に列挙されています。

6. 非医リストに載っていれば、食品に使ってよいのですか?

そういう意味ではありません。通知は、非医リストを医薬品かどうかを判断する参考と位置づけ、食品としての安全性等を評価したリストではないとしています。

表題のとおり、医薬品的な効能効果をうたわない限り医薬品と判断しない、という条件つきの一覧です。

非医リストに並ぶのは、専ら医リストの考え方(5.の節)に当たらないと判断された原材料です。通知は、関係者の便利を考え、参考として例に挙げるとしています。そのうえで、食品としての安全性等の評価がなされたもののリストではない、と続けています。

また、非医リストの原材料だけでできた商品でも、2.の節の2段階目に当たれば、原則として医薬品とみなされます。

例

ある原材料が非医リストに載っていても、商品のチラシで病気の予防をうたえば、2.の①の対象になり得ます。

また、A社が、非医リストに載っているから食品としての安全性も確認済みだ、と説明する場面で考えます。この説明は、下の原文の「なお」から始まる一文と食い違います。

原文で確かめる(非医リストの位置づけ)

また、判断基準の1.に該当しないと判断された成分本質(原材料)については、関係者の利便を考え、参考として例示通知の別添2「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」に例示として掲げることとする。

なお、当該リストは医薬品の該当性を判断する際に参考とするために作成するものであり、食品としての安全性等の評価がなされたもののリストではないことに留意されたい。

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅰの1

リストに載っているかどうかだけでは決まらない

通知には、ほかにも次のような注記があります。

  • 非医リストの原材料でも、水やエタノール以外の溶媒(成分を溶かし出す液)で成分を取り出した場合は、専ら医リストに入れるべきかを評価し直す
  • 専ら医リストの原材料でも、医薬品と受け取られるおそれがないことが明らかな場合は、医薬品とみなさない。通知が挙げる例は、薬としての作用が見込めない程度の量で色や香りづけに使い、含むとうたわない場合(9.の節)
  • リストの原材料でも、医薬部外品(医薬品と化粧品の間に位置づけられる製品)として承認を受けた場合には、医薬部外品の成分として使われることがある
  • 2つのリストは、新しい安全性の知見などにより、必要に応じて変わることがある
表3:リストへの掲載と扱いの関係(通知の注記の原文)
表3:リストへの掲載と扱いの関係についての通知の注記
注記の内容出典
例示通知の別添2に収載されている原材料であっても、水、エタノール以外の溶媒による抽出を行った場合には、当該抽出成分について再度検討を行い、例示通知の別添1に収載すべきかどうか評価する46通知 別添(判断基準)1.注3
例示通知の別添1に収載されていても、薬理作用の期待できない程度の量で着色、着香等の目的のために使用されていると認められ、含有する旨を標ぼうしない場合等、医薬品と認識されるおそれがないことが明らかな場合には、医薬品とみなさない46通知 別添(判断基準)1.注2
例示通知に掲げられた成分本質(原材料)であっても、医薬部外品として承認を受けた場合には、当該成分本質(原材料)が医薬部外品の成分として使用される場合がある46通知 別紙 Ⅰの1
例示通知の別添1及び別添2は、今後、新たな安全性に関する知見等により、必要に応じて変更することがある46通知 別添(判断基準)3.

出典欄の「別添(判断基準)」は、専ら医リストに入れるかどうかの考え方を定めた、46通知の別添のことです。3行目の原文は「なお、例示通知掲げられた成分本質(原材料)であっても」で、別添の番号は書かれていません。助詞が欠けたままの表記で、厚生労働省が公表する通知本文と同省の法令等データベースの双方で同じです。

7. どんな書き方が「医薬品的な効能効果」になりますか?

病気の治療や予防をうたう書き方、体の機能を全般的に高めることを主な目的としてうたう書き方、そしてそれらをほのめかす書き方の3つです。

容器や包装だけでなく、チラシやネットなどの広告、売るときの口頭の説明も見られます。

46通知の別紙は、「医薬品的な効能効果」を3つに分けています。

  • (一) 病気の治療や予防:疾病の治療又は予防を目的とする効能効果
  • (二) 体の機能の全般的な強化:身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果。ただし、栄養補給や健康維持に関する表現は除きます
  • (三) ほのめかし:通知では「医薬品的な効能効果の暗示」。はっきり書かなくても、読む人に効き目を連想させる書き方です

例

通知は(一)の例として、糖尿病や高血圧の人に向けた表現や、便秘がなおる、などを挙げています。(二)の例は、体力増強、食欲増進、老化防止などです。表示や広告にこうした効能効果が書かれていれば、医薬品的な効能効果をうたっているものとみなす、と通知はしています。

(二)のただし書のほかに、例外がもう1つあります。栄養機能食品(国の基準に従って、栄養成分の働きを表示する食品)の表示は、医薬品的な効能効果と判断しなくてよいとされています。

原文で確かめる(効能効果)

その物の容器、包装、添付文書並びにチラシ、パンフレット、刊行物、インターネット等の広告宣伝物あるいは演述によって、次のような効能効果が表示説明されている場合は、医薬品的な効能効果を標ぼうしているものとみなす。また、名称、含有成分、製法、起源等の記載説明においてこれと同様な効能効果を標ぼうし又は暗示するものも同様とする。

なお、食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第11号の規定に基づき、内閣総理大臣が定める基準に従い、栄養成分の機能の表示をする栄養機能食品(以下「栄養機能食品」という。)にあっては、その表示等を医薬品的な効能効果と判断しないこととして差し支えない。

(一) 疾病の治療又は予防を目的とする効能効果

(例) 糖尿病、高血圧、動脈硬化の人に、胃・十二指腸潰瘍の予防、肝障害・腎障害をなおす、ガンがよくなる、眼病の人のために、便秘がなおる等

(二) 身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効能効果 ただし、栄養補給、健康維持等に関する表現はこの限りでない。

(例) 疲労回復、強精(強性)強壮、体力増強、食欲増進、老化防止、勉学能力を高める(中略)健胃整腸、病中・病後に、成長促進等

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅰの2

「ほのめかし」の5つの経路

商品名・成分・製法・起源などの説明で同じ効能効果をうたう場合も、同じ扱いです。ほのめかす経路は、通知の(三)が次の5つに分けています。

  • (a) 商品名やキャッチフレーズ
  • (b) 含まれる成分の表示や説明
  • (c) 製法の説明
  • (d) 起源や由来の説明
  • (e) 新聞・雑誌の記事、医師や学者の談話、学説、経験談の引用や掲載

例

通知は(e)の例として、医学博士の談話を引用する形の記載を挙げています。

一般的な場面では、商品の説明文に効き目を書かなくても、広告に専門家の話や体験談を載せて効き目をほのめかせば、(三)の対象になり得ます。

ここで扱っているのは、医薬品に当たるかどうかです。広告が薬機法の広告規制の対象になるかは、別の枠組みで判断されます(『2-1 そもそも薬機法の「広告」とは?』)。景品表示法・健康増進法・食品表示法の側の決まりは、別のページで扱います。

8. カプセルの形や飲み方の記載で、医薬品になりますか?

形は、「食品」と明示していれば、原則として形だけでは判断されません。飲み方は、飲む時期・間隔・量を書くと、原則として医薬品的とみなされます。

形にも飲み方にも、通知は例外を置いています。

形状:錠剤やカプセル

錠剤、丸剤、カプセル剤、アンプル剤は、長いあいだ医薬品の形と受け取られてきました。そのため以前は、原則としてその形なら医薬品に当たると判断されていました。いまは、成分によって品質管理などの必要がある場合、錠剤やカプセルでもすぐには医薬品と判断されていません。そうした形の食品も、実際に食べられるようになりました。そこで、「食品」と明示されていれば、原則として形だけでは医薬品かどうかを判断しないとされています。

ただし、アンプルのようにふつうの食品では出回らない形を使うなどして、医薬品と誤解させようとしていると考えられるなら、医薬品と判断する必要があるとされています。別紙のⅠの3は、容器や包装のデザインと形が市販の医薬品と同じ印象を与える場合にも触れています。

例

「食品」と明記したカプセルでも、原材料・効能効果・用法用量は形とは別に見られます。一方、飲み物をアンプルに詰めて売る場面は、上の例外や2.の節の②の対象になり得ます。

原文で確かめる(形状)

しかし、現在、成分によって、品質管理等の必要性が認められる場合には、医薬品的形状の錠剤、丸剤又はカプセル剤であっても、直ちに、医薬品に該当するとの判断が行われておらず、実態として、従来、医薬品的形状とされてきた形状の食品が消費されるようになってきていることから、「食品」である旨が明示されている場合、原則として、形状のみによって医薬品に該当するか否かの判断は行わないこととする。ただし、アンプル形状など通常の食品としては流通しない形状を用いることなどにより、消費者に医薬品と誤認させることを目的としていると考えられる場合は、医薬品と判断する必要がある。

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅰの3

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

錠剤・丸剤・カプセル剤は医薬品的形状なので、その形にした時点で医薬品と判断される。

現行

「食品」である旨が明示されている場合、原則として形状のみによる判断は行わない。ただし書は、アンプル形状など通常の食品としては流通しない形状を用いることなどにより誤認させることを目的としていると考えられる場合を、なお医薬品と判断する必要がある場合としている。

根拠:無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅰの3。なお、Ⅱの判定方法の(二)②は「アンプル形状など専ら医薬品的形状であるもの」を挙げている

用法用量:飲む時期・間隔・量

医薬品は、飲む時期や量を決めて使う物です。そのため、商品に飲む時期・間隔・量が書いてあると、原則として医薬品的な用法用量とみなされます。ただし、料理に使うための使い方や分量を書く場合は別です。

例

通知は、医薬品的な用法用量の例として「1日2〜3回、1回2〜3粒」「お休み前に1〜2粒」を挙げています。冒頭の「1日3粒」も飲む量の書き方で、原則として医薬品的とみなされる側にあたり得ます。

食品に「摂取の目安」を書く場合

店頭のサプリメントにも、1日の量が書かれた物があります。46通知は、次のように書いています。

  • 背景:食品でも、とりすぎや続けてとることで健康を害するおそれがある物などは、むしろ摂取の時期・間隔・量の目安を書くべき場合がある
  • 栄養機能食品の例外:そこで栄養機能食品(7.の節)は、時期・間隔・量などの摂取方法を書いても、医薬品的な用法用量に当たらないとしてよい
  • 例外の例外:栄養機能食品でも、医薬品と誤解させようとしていると考えられるときは、引き続き医薬品的な用法用量の表示とみなす。たとえば「食前」「食後」「食間」のように、ふつうの食品では考えにくい時期を書く場合など

栄養機能食品にも3.の節の3つにも当たらない食品に飲む時期・間隔・量を書く場合は、上で見た原則のとおりです。店頭の個々の商品の扱いは、このページでは判断しません。

原文で確かめる(用法用量)

したがって、ある物の使用方法として服用時期、服用間隔、服用量等の記載がある場合には、原則として医薬品的な用法用量とみなすものとし、次のような事例は、これに該当するものとする。ただし、調理の目的のために、使用方法、使用量等を定めているものについてはこの限りでない。

(中略)

(例)1日2〜3回、1回2〜3粒(中略)お休み前に1〜2粒

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅰの4

引用の(中略)で省いたのは、上の「背景」と、栄養機能食品の例外の定めです。

9. 成分を混ぜた商品や、リストに無い成分はどう扱われますか?

通知は、混ぜた成分の1つでも医薬品と判定されれば、原則として商品全体を医薬品とみなすとしています。リストに無い成分には、国に判断を求める手続があります。

例外は、薬としての作用が見込めない量で色や香りづけなどに使い、含むとうたわない場合などです。

2種類以上の成分を混ぜた商品は、どれか1つが医薬品と判定されれば、原則として商品全体が医薬品とみなされます。原文は、2.の節の引用の「なお」から始まる一文です。

ただし、例外があります。その成分を、薬としての作用が見込めない程度の量で、色や香りづけなどのために使い、かつ、含むとうたわない場合です。含むとうたう場合でも、使う目的を一緒に書くなどして、医薬品と受け取られるおそれがないことが明らかなら、同じく例外です。この部分は、2.の引用では(中略)として省いています。

例

10種類の植物を混ぜた健康食品で、そのうち1種類が専ら医リストの原材料だとします。通知の定めでは、残りの9種類が非医リストの原材料でも、原則として商品全体が医薬品とみなされます。色や香りづけだけに使う場合などは、上の例外にあたるかが問題になります。

どちらのリストにも無い原材料の手続

46通知の別添は、新しい原材料について国に判断を求める手続を定めています。

  1. 事業者が資料をそろえる

    学名、使う部位、薬理作用(薬としての働き)や生理作用(体の働きへの作用)、毒性の資料です。麻薬・覚せい剤のような作用の有無、国内外で医薬品として承認された例の有無、食習慣などの資料も含みます。

  2. 都道府県の薬務担当課(室)を通じて出す

    どちらのリストにも載っていない原材料を含む製品を、輸入販売または製造する事業者が対象です。あらかじめ厚生労働省の監視指導・麻薬対策課あてに資料を出し、判断を求めることができます。

  3. 専門家と協議して判断される

    監視指導・麻薬対策課が、専ら医リストに入れるかどうかの考え方に沿って学識経験者(専門家)と協議し、専ら医リストに当たるかを判断します。追加の資料を求められることもあります。

  4. 情報が伝えられ、リストが定期的に公表される

    専ら医リストに当たらず、食品として売られる場合は、食品を担当する部署(通知の表記では食品安全部関係各課(室))に情報が伝えられます。リストは定期的に公表するものとされています。

例

海外で食べられている果実を初めて輸入し、サプリメントにするとします。その果実がどちらのリストにも無ければ、この手続で、専ら医リストに当たるかどうかの判断を求めることができます。

手続を定めた46通知の別添は、提出先を「厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課」と書いています。組織の名前はその後変わり、2026年8月の例示通知の改正は、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課長の名で出されています。

同じ別添の末尾には、判断の材料として、ハーブの参考文献が名指しされています。

  • Dictionary of Plant Toxins
  • The Complete German Commission E Monographs
  • Botanical Safety Handbook
  • WHO monographs on selected medicinal plants
  • 中薬大辞典
  • 和漢薬 など

10. 古い資料や原文と、このページの説明が食い違って見えるのはなぜですか?

主な理由は3つです。リストが46通知から例示通知へ移ったこと、2026年8月の改正、46通知が引く健康増進法の条番号がいまと違うことです。

ここを飛ばしても、本文の内容はわかるように書いています。

リストが46通知から移った経緯(4.の節の補足)

2つのリストは、もとは46通知の別添2・別添3でした。2020年3月の改正で46通知から削られ、例示通知へ移りました。

例

古い資料に「46通知の別添2」とあれば、それは専ら医リストのことです。いまは例示通知の別添1に載っています。いまの例示通知で「別添2」といえば、非医リストのほうです。番号だけで探すと、取り違えるおそれがあります。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

成分本質のリストは、46通知の別添2・別添3に載っている。

現行

46通知の別添2・別添3は令和2年3月31日の改正で削られ、内容は例示通知(令和2年3月31日 薬生監麻発0331第9号)の別添1・別添2に移った。最終改正は令和8年8月5日 医薬監麻発0805第1号。

根拠:医薬品の範囲に関する基準の一部改正について(令和2年3月31日 薬生発0331第33号)記の1/「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」の一部改正について(令和8年8月5日 医薬監麻発0805第1号、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課長)

原文で確かめる(令和2年の改正の趣旨)

通知の別紙「医薬品の範囲に関する基準」の別添2「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」及び別添3「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」の内容を、「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」(令和2年3月31日付け薬生監麻発0331第9号厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長通知)に規定することに伴い、別添2及び別添3を削る等、所要の改正を行うこととした。

医薬品の範囲に関する基準の一部改正について(令和2年3月31日 薬生発0331第33号、厚生労働省医薬・生活衛生局長)記の1

2026年8月の改正の中身(4.の節の補足)

改正の通知は、次のような例を挙げています。

  • 専ら医リストの植物の表に、学名の欄を加えました。
  • 専ら医リストの動物の区分では、センソの他名等に「アジアヒキガエル」を加えました。部位等は「毒腺分泌物」から「耳腺分泌物」に改めました。
  • 非医リストのクラミドモナス・ラインハルチーは、学名「Chlamydomonas reinhardtii」では特定が難しいとされました。そこで学名の欄を「※1」とし、この名前を他名等の欄に移しました。

区分の呼び方は、通知本文と表の見出しで違う箇所があります(本文は「動物由来等」、表の見出しは「動物由来物等」など)。「専ら医」「非医」という短い呼び方も、この改正の通知が使っているものです。

健康増進法の条番号(3.の節の補足)

46通知は、2つ目の特別用途食品について、許可の根拠を健康増進法の「第26条」と書いています。これは、いまの条番号と一致しません。いまの許可の根拠は第43条第1項で、外国での表示の承認は第63条第1項です。いまの健康増進法の第26条は、受動喫煙の防止に向けて関係者が連携・協力することを定めた規定です。

いまの条番号で書いた例に、食品表示基準第2条第1項第10号ハ(1)があります。機能性表示食品から除かれる食品の1つとして、特別用途食品を挙げる規定です。

46通知の「第26条」という書き方は、厚生労働省が公表する通知本文(000658257.pdf)でも、同省の法令等データベースでも同じです。

原文で確かめる(46通知と食品表示基準の書き方)

「健康増進法(平成14年法律第103号)第26条の規定に基づき許可を受けた表示内容を表示する特別用途食品」

無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 柱書のただし書

「健康増進法(平成14年法律第103号)第43条第1項の規定に基づく許可又は同法第63条第1項の規定に基づく承認を受け、特別の用途に適する旨の表示をする食品(以下「特別用途食品」という。)」

食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第10号ハ(1)

理解の確認

薬機法の条文を読むだけでは、ある健康食品が医薬品かどうか決まらないのはなぜですか?

医薬品の定義のうち第2号と第3号が、物の名前ではなく「目的」で定めているからです。条文の言葉は「使用されることが目的とされている物」「影響を及ぼすことが目的とされている物」です。その目的を何から読み取るかは、条文に書かれていません。46通知の別紙は、ふつうの人(通常人)が医薬品の目的の物と受け取るかどうかを、原材料・形・表示・売り方などから総合的に判断する、としています。また46通知は、この基準は過去の判断の例示で、医薬品かどうかは第2条の定義に照らして判断すべきものとしています。

根拠:薬機法第2条第1項第2号・第3号/無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)記の1・別紙 柱書(法令確認日 2026-09-08)

店頭のトマトと、特別用途食品・機能性表示食品。どれも、原則として判定を要しないとされる物です。当たるかどうかの決まり方は、どう違いますか?

トマトのような物は、見た目で明らかに食品とわかるかどうかで決まります。後の2つは、見た目ではなく手続と表示が条件です。特別用途食品は健康増進法に基づく特別用途表示の許可、機能性表示食品は食品表示基準第2条第1項第10号に基づく届出を経ていることが必要です。そのうえで、許可・届出をした表示内容を表示していなければなりません。手続と表示がそろわなければ、このただし書には入らず、総合的な判断に戻ります。

根拠:無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 柱書のただし書(法令確認日 2026-09-08)

非医リストに載っている原材料なら、食品としての安全性の評価も済んでいると言えますか?

言えません。根拠は、46通知の別紙Ⅰの1にある「なお」から始まる一文です。このリストは医薬品かどうかを判断する際の参考として作るもので、食品としての安全性等の評価がなされたもののリストではない、と書いています。リストが答えているのは、原材料という1つの要素について、医薬品に当たるかどうか(医薬品該当性)だけです。表題も、医薬品的な効能効果をうたわない限り医薬品と判断しない、という条件つきです。うたい方しだいで結論が変わることを示しています。

根拠:無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号/最終改正 令和2年3月31日 薬生発0331第33号)別紙 Ⅰの1(法令確認日 2026-09-08)

次に読む

  • 無承認無許可医薬品の指導取締りについて(昭和46年6月1日 薬発第476号)別紙「医薬品の範囲に関する基準」/医薬品の範囲に関する基準の一部改正について(令和2年3月31日 薬生発0331第33号、厚生労働省医薬・生活衛生局長)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 無承認無許可医薬品の指導取締りについて(改正を織り込んだ本文。厚生労働省 法令等データベース)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」の一部改正について(令和2年3月31日 薬生監麻発0331第9号/最終改正 令和8年8月5日 医薬監麻発0805第1号、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課長)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト(例示通知 別添1。令和8年8月5日 医薬監麻発0805第1号 別紙1)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト(例示通知 別添2。令和8年8月5日 医薬監麻発0805第1号 別紙2)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条第1項 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)
  • 健康増進法(平成14年法律第103号)第43条第1項・第63条第1項・第26条 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)
  • 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第10号・第11号 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)
  • 食品表示法(平成25年法律第70号)第4条第1項 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)