製品 卸売供給 選ばれる理由 サポート 製造施設 安全体制 技術資料 ニュース 会員申請
会員ログイン お問い合わせ

特定保健用食品・栄養機能食品・機能性表示食品は何が違う? — 3区分と2024年の見直し

店の棚に、「特定保健用食品」「栄養機能食品」「機能性表示食品」と書かれた食品が並んでいるとします。どれも健康に関わる表示ですが、表示できるようになるまでの手続は3つで違います。特定保健用食品は国の許可(国が個別に審査して、表示を認めること)を受けます。栄養機能食品は、決められた基準に合わせて表示します。機能性表示食品は、消費者庁長官への届出(決められた事項を行政に知らせる手続で、審査して認めるものではない)です。このページでは、3つの違い、それぞれ表示できないこと、2024年の見直しで加わった決まりと経過措置(切り替えの時期の扱い)を、例を交えて説明します。

30秒でわかる要点

  • 違いは、表示までに国がどう関わるか:特定保健用食品は、健康増進法第43条第1項の許可を受けます。栄養機能食品は、許可も届出もなく、食品表示基準(国が定めた、食品の表示のルール)の後ろに付いた表(別表第11)の量と文言に合わせる形です。機能性表示食品は、販売を開始する日の60日前まで(場合により120日前まで)に、消費者庁長官へ届け出ます。
  • 表示してはいけないことも決まっている:機能性表示食品は食品表示基準第9条第1項第8号、栄養機能食品は第9号に、表示禁止事項(表示してはいけないとされている事項)が並びます。例えば第8号は、病気の治療効果・予防効果をうたう用語を挙げています。特定保健用食品は、消費者庁の通知(国の役所が、法律の運用のしかたを自治体などに示す文書)が「認められた表示の範囲内とする」としています。
  • 2024年の見直しで、自己点検と報告が加わった:機能性表示食品の届出後に守る事項として、遵守の状況等の自己点検・評価と、その結果の報告が規定されました。経過措置(切り替えの時期の扱い)は、2026年8月31日までに製造・加工・輸入される加工食品・生鮮食品(業務用を除く)の表示が対象です。対象の規定は、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした場合に関するものに限られます。

1. 「保健機能食品」とは、何のことですか?

特定保健用食品・機能性表示食品・栄養機能食品の3つをまとめた呼び名です。食品表示基準第9条第1項第10号の括弧書き(かっこで囲んだ部分)で、この意味が決められています。

3つそれぞれの定義は、同じ基準の第2条第1項第9号・第10号・第11号に置かれています。

食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)は、食品の表示のルールです。食品表示法第4条第1項にもとづく内閣府令(内閣府が定める細かい決まり)です。

「保健機能食品」という言葉の意味は、区分そのものをつくる条文ではなく、区分に入らない食品への禁止を書いた条文の中で決められています。

その条文が第9条第1項です。一般用加工食品(業務用ではない加工食品)について、表示禁止事項(表示してはいけないとされている事項)を並べています。その第10号の括弧書きが、「保健機能食品」の意味を決めています。

第10号は、3つの区分に入らない食品に向けた禁止です。そうした食品には、保健機能食品と紛らわしい名称や、栄養成分の機能、特定の保健の目的が期待できる旨を示す用語を表示してはいけないとされています。

例

A社が、3つの区分のどれにも入らない、ふつうの清涼飲料を売るとします。この商品の容器包装に、保健機能食品と紛らわしい名称を付けることは、第10号の表示禁止事項として問題になり得ます。

3つの定義は、書き方が揃っていない

3つの定義は、同じ基準の第2条第1項に置かれています。第9号が特定保健用食品、第10号が機能性表示食品、第11号が栄養機能食品です。書き方は3つで揃っていません。

  • 特定保健用食品(第9号):別の内閣府令(特別用途表示の許可等に関する内閣府令)を参照する形
  • 栄養機能食品(第11号):表(別表第11)を参照する形
  • 機能性表示食品(第10号):満たすべき要件を並べる形

同項第11号は、栄養機能食品を次のように定めています。別表第11の第1欄にある栄養成分を補給するために食べる人に向けて、その成分を含むものとして、食品表示基準に従ってその成分の機能を表示する食品です。錠剤、カプセル剤等の形の加工食品では、第1欄の栄養成分からカリウムが除かれます。特別用途食品(健康増進法の許可又は承認を受けて、特別の用途に適する旨を表示する食品)と添加物は除かれ、容器包装に入れられたものに限られます。

原文で確かめる(第9号・第11号)

機能性表示食品の定義は、3つの部分に分けて読める

  • 誰に向けた食品か:疾病に罹患していない人(病気にかかっていない人)。ただし、未成年者、妊産婦(妊娠を計画している人を含む)、授乳婦は除かれます。
  • 何を表示するか:機能性関与成分(その食品で、表示する働きのもとになる成分)によって、健康の維持及び増進に役立つ、特定の保健の目的が期待できる旨です。疾病リスクの低減に係るものは除かれます。これを科学的根拠にもとづいて容器包装に表示します。
  • 満たすべき要件:イが届出、ロが遵守事項(届出の後に守る事項)、ハが「次に掲げる食品でないこと」という除外です。

ハの(1)と(2)は、特別用途食品と栄養機能食品に当たるものを、機能性表示食品の定義から外しています。

(1)の特別用途食品は、健康増進法第43条第1項の許可、又は同法第63条第1項の承認(外国で特別用途表示をしようとする場合の手続)を受けたものです。保健機能食品とは別の枠です。

原文で確かめる(第10号)

十 機能性表示食品 疾病に罹患していない者(未成年者、妊産婦(妊娠を計画している者を含む。)及び授乳婦を除く。)を対象として、機能性関与成分によって健康の維持及び増進に資する特定の保健の目的(疾病リスクの低減に係るものを除く。)が期待できる旨を科学的根拠に基づいて容器包装に表示をする食品であって、次に掲げる要件を全て満たすものをいう。(中略)ハ 次に掲げる食品でないこと。(1)健康増進法(平成十四年法律第百三号)第四十三条第一項の規定に基づく許可又は同法第六十三条第一項の規定に基づく承認を受け、特別の用途に適する旨の表示をする食品(以下「特別用途食品」という。)(2)栄養機能食品(3)アルコールを含有する食品(アルコールを人体に摂取するためのものに限る。)(後略)

食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第10号。e-Gov 法令検索 版ID 427M60000002010_20260401_508M60000002034(施行日 2026年4月1日)

直感的なポイント

3つは横並びの3択として書かれているのではなく、先に決まった枠を除いた残りに次の枠をはめる形で書かれています。同じ紙から順に型を抜いていくのに近く、先に抜いた形は次の型には入りません。

特別用途表示の許可と健康増進法第65条の関係は『7-5 食品の広告で健康効果の誇張はどこまで禁じられる?』で扱います。表示できる範囲が薬機法の側でどう区切られるかは『3-2 サプリメントの表現は、どこまで書ける?』で扱います。

2. 3つの区分は、何が違うのですか?

表示できるようになるまでの手続が違います。特定保健用食品は国の許可、栄養機能食品は基準への適合、機能性表示食品は消費者庁長官への届出によります。

この違いは、容器包装に表示させる定型の一文としても、条文に書かれています。

3つの区分は、同じ基準の中に並んでいます。ただ、手続の根拠は区分ごとに別の規定です。表1の右の列にまとめています。

表1は、3つの手続を並べたものです。左から、区分、表示に至るまでの手続、その根拠の順です。

表1:3つの区分と、表示に至るまでの手続
区分表示に至るまでの手続根拠
特定保健用食品健康増進法第43条第1項の許可(外国において特別用途表示をしようとする場合は同法第63条第1項の承認)。消費者庁が申請書及び添付資料を受け付け、食品安全委員会へ諮問するとともに、特定保健用食品の表示許可等に関する部会で審議する。健康増進法第43条第1項・第63条第1項(e-Gov 法令検索)/特定保健用食品の表示許可等について(平成26年10月30日 消食表第259号、最終改正 令和7年4月23日 消食表第357号)別添1の1及び5(1)ア
栄養機能食品許可又は届出に当たる規定は置かれていない。別表第11の第1欄に掲げる栄養成分を同表第2欄の量以上含み、一日当たりの摂取目安量が同表第4欄の量を超えないものについて、食品表示基準第7条の表に定める事項を表示する。食品表示基準第2条第1項第11号、第7条の表「栄養機能食品に係る栄養成分の機能」の項の1・3・4、別表第11
機能性表示食品販売を開始する日の60日前まで(届出がされたことがない機能性関与成分に関して、資料の確認に特に時間を要すると消費者庁長官が認める場合は120日前まで)に、別表第26に掲げる事項を消費者庁長官へ届け出る。食品表示基準第2条第1項第10号イ、別表第26

この表は、表示に至るまでの手続だけを並べたものです。表示できる内容の範囲、届出後・許可後の遵守事項、広告の扱いは区分ごとに別に定められており、この表からは読み取れません。

例

冒頭の、店の棚の3つの商品で考えます。「特定保健用食品」の商品は、そう表示する前に、健康増進法第43条第1項の許可を受けることになっています。外国で特別用途表示をしようとする場合は、同法第63条第1項の承認を受けることになっています。

「機能性表示食品」の商品は、販売を開始する日の60日前まで(場合により120日前まで)に、消費者庁長官へ届け出ることになっています。

「栄養機能食品」の商品には、許可も届出もありません。そのかわり、別表第11で決められた量と文言に合わせて表示しています。

「国による評価を受けたものではない」旨も、表示事項になっている

手続の違いは、容器包装に書く文言にも表れます。栄養機能食品と機能性表示食品には、どちらも特定保健用食品と比べる定型の一文が、表示事項(表示しなければならない事項)として置かれています。

栄養機能食品の一文は、消費者庁長官の個別の審査を受けたものではない旨を示すものです。

7 1の七の消費者庁長官の個別の審査を受けたものではない旨は、「本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。」と表示する。

食品表示基準 第7条の表「栄養機能食品に係る栄養成分の機能」の項の7

機能性表示食品の一文は、機能性と安全性について、国による評価を受けたものではない旨を示すものです。

機能性及び安全性について国による評価を受けたものではない旨 「本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。」と表示する。

食品表示基準 第3条第2項の表の機能性表示食品の項

届出の手続を定めた消費者庁の手引きも、冒頭で同じ違いを書いています。「機能性表示食品の届出等に関する手引き」(2025年3月制定、同年10月一部改正。以下「手引き」)です。科学的根拠等について消費者庁長官による個別審査を経ない点等で、特定保健用食品とは異なる、という書き方です。

原文で確かめる(手引きの冒頭)

機能性表示食品は、食品表示法(平成25年法律第70号)第4条第1項の規定に基づく食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第十号に規定する安全性及び機能性に関する一定の科学的根拠に基づき、食品関連事業者の責任において特定の保健の目的が期待できる旨の表示を行うものとして、消費者庁長官に届け出られるものである。ただし、機能性表示食品は、科学的根拠等について消費者庁長官による個別審査を経ないという点等で、特定保健用食品とは異なる。

機能性表示食品の届出等に関する手引き(制定 令和7年3月25日 消食表第273号/一部改正 令和7年10月1日 消食表第711号)Ⅰ 趣旨

3. 特定保健用食品は、どんな手続で許可されるのですか?

健康増進法第43条第1項の許可です。消費者庁が申請を受け付け、食品安全委員会への諮問(専門の機関に意見を求めること)と、特定保健用食品の表示許可等に関する部会の審議を経ます。

手続と要件は、消費者庁の通知(2014年10月)の別添1「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」に置かれています。

特定保健用食品の表示は、健康増進法第43条第1項の許可を受けて行われます。同項が許可の対象にしているのは「特別用途表示」です。乳児用、幼児用、妊産婦用、病者用その他内閣府令で定める特別の用途に適する旨の表示のことです。

この手続を定めた消費者庁の通知は、「特定保健用食品の表示許可等について」(2014年10月、2025年4月最終改正)です。このページでは「特保通知」と呼びます。

特定保健用食品には、5つの区分がある

特保通知の別添1の2(1)は、審査方法の違いにより、次の5つ(通知ではア〜オ)に区分されるとしています。

  • 特定保健用食品
  • 条件付き特定保健用食品
  • 特定保健用食品(規格基準型)— 別添3に示す規格基準を満たすものとして許可等を受けたもの
  • 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)
  • 特定保健用食品(再許可等)— すでに許可を受けた食品(既許可食品)と比べて許可等を受けた者、商品名、風味等の変更がなされたもの

例

すでに許可を受けた特定保健用食品について、商品名や風味を変えたものの許可等を受ける場面で考えます。このような変更がなされたものは、5つの区分のうち、特定保健用食品(再許可等)として示されています。

審査の流れと、かかる期間

申請書と添付資料は、消費者庁が受け付けます。消費者庁は内容を確かめたあと、食品安全委員会へ諮問(専門の機関に意見を求めること)します。あわせて、特定保健用食品の表示許可等に関する部会で審議します。食品安全委員会は安全性を、部会は安全性と効果を審議します(別添1の5(1)ア)。

原文で確かめる(審査の手順)

消費者庁は、申請書及び添付資料を受け付け、内容の確認を行った後、食品安全委員会へ諮問を行うとともに、特定保健用食品の表示許可等に関する部会において審議を行う。なお、審議の内容については、食品安全委員会において安全性の審議を、特定保健用食品の表示許可等に関する部会において安全性及び効果の審議を行う。

特定保健用食品の表示許可等について(平成26年10月30日 消食表第259号/最終改正 令和7年4月23日 消食表第357号)別添1「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」5(1)ア

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

特定保健用食品は3類型に分かれる。審査は消費者委員会の調査会が行う。

現行

区分は、特定保健用食品/条件付き特定保健用食品/規格基準型/疾病リスク低減表示/再許可等の5つ。審議は、食品安全委員会への諮問と、特定保健用食品の表示許可等に関する部会で行われる。

根拠:特定保健用食品の表示許可等について(平成26年10月30日 消食表第259号/最終改正 令和7年4月23日 消食表第357号)別添1の2(1)ア〜オ及び5(1)ア。消費者庁が公開する同通知のPDFで確認。

特保通知は、標準的事務処理期間(役所が処理にかける標準の期間)を、申請書が受理された日から5か月としています。申請者が書類の不備を直す期間と、食品安全委員会で審議する期間は含まれません。特定保健用食品(規格基準型)は2か月です(同5(2))。

申請の後には、製品見本の試験検査(許可試験)があります。申請者が、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所か、健康増進法第43条第3項に規定する登録試験機関に、直接持ち込みます。発行された試験検査成績書は、消費者庁食品表示課に提出します(同6)。

許可の要件

別添1の3は、許可等の要件を10項目挙げています。例えば次のものです。

  • 表示しようとする保健の用途に係る科学的根拠が、医学的、栄養学的に明らかにされていること(同3(1))
  • 適切な摂取量が、医学的、栄養学的に設定できるものであること(同3(2))
  • 日常的に食される食品であること(同3(7))

10項目のうち次の3つは、別の通知や規則を参照する形で書かれています。

  • 3(8) 食品や関与成分が、「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に含まれないこと。このリストは、厚生労働省の通知(2020年3月)「食薬区分における成分本質(原材料)の取扱いの例示」の別添1です。
  • 3(9) 許可等に係る食品の健康被害の情報を集める体制が整っていると認められること。発生や拡大のおそれがある情報を得たら、食品衛生法施行規則別表第17第9号ハにより都道府県知事等に速やかに提供し、消費者庁長官にも提供する体制です。
  • 3(10) 生産・製造と品質管理の体制が整っていると認められること。天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として申請された場合は、その体制が、別添6に示す製造又は加工の基準に即していることとされています。

3(8)の通知の番号は、令和2年3月31日付け薬生監麻発0331第9号(厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長通知)です。

3(8)が参照している成分本質のリストの位置づけは、『3-1 健康食品が医薬品とみなされるのはどんなとき?』で扱います。

4. 栄養機能食品は、何について、どこまで書けるのですか?

20の栄養成分について、表で決められた機能を記載します(別表第11の第1欄・第3欄)。特定保健用食品の許可、機能性表示食品の届出にあたる規定は置かれていません。

許可や届出がないのは、書ける成分と文言、量の下限と上限、注意事項が、いずれも別表第11の欄として条文に固定されているためです。

別表第11の読み方

別表第11は、5つの欄でできた表です。

  • 第1欄:栄養成分
  • 第2欄:下限値
  • 第3欄:栄養成分の機能
  • 第4欄:上限値
  • 第5欄:摂取をする上での注意事項

第1欄に掲げられているのは、次の20成分です。

n−3系脂肪酸、亜鉛、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK及び葉酸

表の使い方は、第7条の表の「栄養機能食品に係る栄養成分の機能」の項が決めています。

  • 下限:機能の表示は、一日当たりの摂取目安量に含まれるその栄養成分の量が、第2欄の量以上であるものについて、第3欄の事項を記載して行います(同項の3)。
  • 上限:一日当たりの摂取目安量は、第4欄の量を超えるものであってはならないとされています(同項の4)。
  • 注意事項:摂取をする上での注意事項も、第5欄の事項を記載して表示します(同項の5)。

例

A社が、ビタミンCを含む食品を、栄養機能食品として売ろうとしているとします。ところが、一日当たりの摂取目安量に含まれるビタミンCの量が、第2欄の量に届きません。

この場合にビタミンCの機能を表示することは、第7条の表の下限の決まり(同項の3)との関係で問題になり得ます。

表示しなければならない11の事項

第7条の表の同じ項の1は、次の11の事項を表示することとしています。

  1. 栄養機能食品である旨及び当該栄養成分の名称
  2. 栄養成分の機能
  3. 一日当たりの摂取目安量
  4. 摂取の方法
  5. 摂取をする上での注意事項
  6. バランスのとれた食生活の普及啓発を図る文言
  7. 消費者庁長官の個別の審査を受けたものではない旨
  8. 一日当たりの摂取目安量に含まれる機能に関する表示を行っている栄養成分の量が栄養素等表示基準値に占める割合
  9. 栄養素等表示基準値の対象年齢及び基準熱量に関する文言
  10. 調理又は保存の方法に関し特に注意を必要とするものにあっては、その注意事項
  11. 特定の対象者に対し注意を必要とするものにあっては、その注意事項

1つ目の、栄養機能食品である旨と栄養成分の名称は、「栄養機能食品(○○)」の形で表示します。○○に入る名称の例として、条文は「亜鉛」「ビタミンA」「ビタミンB1・ビタミンB2」を挙げています(同項の2)。

原文で確かめる(同項の2)

2 1の一の栄養機能食品である旨及び当該栄養成分の名称は、「栄養機能食品(○○)」と表示する(○○は、「亜鉛」、「ビタミンA」、「ビタミンB1・ビタミンB2」等の栄養成分の名称とする。)。

食品表示基準 第7条の表「栄養機能食品に係る栄養成分の機能」の項の2

7つ目は、2.の節で見た定型の一文です。

錠剤・カプセル剤などの形では、カリウムが外れる

第2条第1項第11号の括弧書きは、錠剤、カプセル剤等の形状の加工食品にあってはカリウムを除くとしています。同じ成分でも、食品の形によっては栄養機能食品の枠に入らないことがある、という書き方です。

栄養機能食品で表示できないこと

イは、別表第11に無い成分の機能を示す用語です。ロは、特定の保健の目的が期待できる旨を示す用語です。

特定の保健の目的が期待できる旨は、特定保健用食品と機能性表示食品の側の定義に置かれた言葉です(第2条第1項第9号が参照する内閣府令、及び同項第10号)。ロは、それを栄養機能食品の枠の中で示すことを、表示禁止事項としています。

例

A社の栄養機能食品が、ビタミンCのほかに、別表第11に無い成分Xも含んでいるとします。容器包装で成分Xの機能を示す用語を使うことは、第9号イの表示禁止事項として問題になり得ます。

5. 機能性表示食品の届出は、いつまでに、何を出すのですか?

販売開始の60日前まで(場合により120日前まで)に、表示の内容や安全性・機能性の根拠など、別表第26に掲げる事項を消費者庁長官へ届け出ます。

120日前までとなるのは、届出がされたことがない機能性関与成分について、資料の確認に特に時間を要すると消費者庁長官が認める場合です。

届出の期限は2段構え

第2条第1項第10号イは、届出の期限を2段構えで書いています。

  • 原則:販売を開始する日の60日前まで。行政機関の休日に関する法律第1条第1項各号に掲げる日は、日数に数えません。
  • 120日前まで:提出される資料の確認に、特に時間を要すると消費者庁長官が認める場合

条文は、その理由として次のことを挙げています。届出がされたことがない機能性関与成分に関して、届け出られた表示の内容が、食品表示基準その他関係法令の規定に違反するおそれがない旨の確証がないこと等です。

手引きは、この「特に時間を要すると認める場合」を2つに分けています(手引きⅣ(Ⅲ))。

  • 届出が履行された機能性表示食品として、これまでに消費者庁による公表がされたことがない機能性関与成分の場合
  • その組合せの場合

例

A社が、ある機能性表示食品を売り出す日を決めたとします。届出は、原則としてその日の60日前までに出します。行政機関の休日は日数に数えないため、暦の上では、60日より前に出すことになり得ます。

届け出る事項

別表第26は、届け出る事項を6つの項に分けています。

  1. 表示の内容(第3条第2項又は第18条第2項の表の機能性表示食品の項の中欄に掲げる表示事項を記載した資料を、その表示の見本を添えて提出)
  2. 食品関連事業者名及び連絡先等の食品関連事業者に関する基本情報
  3. 安全性及び機能性の根拠に関する情報
  4. 生産・製造及び品質の管理に関する情報
  5. 健康被害の情報収集体制
  6. その他の必要な事項(商品名、届出に係る食品の区分、区分の選択の理由、健康増進法施行規則第11条第2項に規定する栄養素の過剰な摂取につながらないとする理由、販売開始予定日)

6の項にある「届出に係る食品の区分」(6の項ロ)は、次の3つです。

  • (1)天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品
  • (2)(1)以外の加工食品
  • (3)生鮮食品

(2)を選ぶ場合は、(1)に該当しない合理的な理由を記載することとされています(同項ハ)。

届出の義務は、いつ果たしたことになるか

手引きⅢ(Ⅱ)は、行政手続法(平成5年法律第88号)第37条の規定を挙げて、届出の効果を説明しています。

手引きによると、届出の形式上の要件に合っている届出は、消費者庁食品表示課に到達したときに、届出をすべき手続上の義務が履行された(果たされた)ものとされます。形式上の要件とは、届出書の記載事項に不備がないこと、必要な書類が添付されていることなどです。記載漏れ等の形式上の不備があった場合は、履行されたとは見なさないとしています。

手続上の義務が履行されると、消費者庁長官は届出番号を付与します。あわせて、別表第26の1の項から6の項までの事項を、一部を除いて消費者庁のウェブサイトで公表します。

公表されないものも決まっています。手引きⅢ(Ⅰ)は、次のものなどを開示の対象外として挙げています。

  • 個人を特定できる情報と、法人の印影
  • 安全性試験の実施による評価に関する報告資料のうち、公開されていないもの
  • 製品規格書等、分析成績書、組織図、連絡フローチャート

例

冒頭の棚の機能性表示食品について、届出の内容を知りたいとします。容器包装の定型の一文にあるとおり、届け出られた科学的根拠等の情報は、消費者庁のウェブサイトで確認できます。ただし、製品規格書や分析成績書などは、開示の対象外とされています。

届出は、届出データベースを用いて行うこととされています。手引きⅠによると、届出データベースは令和7年4月1日に新しいシステムに切り替わりました(更改)。手引きⅠは、その日以降に新たに使う食品関連事業者には、GビズID(行政のオンライン手続で使う、事業者向けの共通アカウント)の取得が必須になったと記しています。

6. 2024年の見直しで何が加わり、経過措置の対象は何ですか?

届出後に守る事項として、遵守の状況等の自己点検・評価と結果の報告が規定されました。経過措置の対象は、2026年8月31日までに製造等された加工食品・生鮮食品(業務用を除く)の表示です。

対象の規定は、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした場合に関するものに限られます。

この見直しは、2024年8月に公布(定められた法令を、世の中に公表すること)された、食品表示基準の一部を改正する内閣府令(以下「改正府令」)によるものです。加わったのは、機能性表示食品の届出後に守る事項です。別表第27の四の項として、遵守の状況等の自己点検・評価と、その結果の報告が規定されました。

届出の後に守る事項は、別表第27にある

届出後の遵守事項は、別表第27に置かれています。別表第27は、4つの項に分かれています。

  • 一の項:安全性及び機能性の根拠に関する事項
  • 二の項:生産・製造及び品質の管理に関する事項
  • 三の項:健康被害の情報の収集及び提供に関する事項
  • 四の項:遵守の状況等の自己点検及び評価並びにその結果の報告に係る事項

このうち四の項について、手引きは、この改正府令により規定された事項だと書いています。

原文で確かめる(手引きの趣旨)

さらに、令和6年8月23日に公布された食品表示基準の一部を改正する内閣府令により、届出者の届出後の遵守事項として、遵守の状況等の自己点検及び評価並びにその結果の報告に係る事項が規定されたことについても本手引きにより以下のとおり対応すること。

機能性表示食品の届出等に関する手引き(制定 令和7年3月25日 消食表第273号/一部改正 令和7年10月1日 消食表第711号)Ⅰ 趣旨

四の項:自分で点検し、結果を報告する

四の項が求めているのは、次の2つです。

  • 一の項から三の項までの事項に係る遵守状況と、別表第26に掲げる事項について、自ら点検と評価を行うこと
  • その結果を、内閣総理大臣が告示(国が決めたことを広く知らせる形式)で定めるところにより、消費者庁長官に報告すること

報告の期日は2段階です。

  • 1回目:届出番号が付与された日から起算して(数え始めて)1年を経過する日
  • 2回目以降:前回の報告をした月の末日の翌日から起算して1年を経過する日

手引きⅠは、令和7年3月31日までに届出番号が付与された届出についても、令和7年度中に1回目の報告をする必要があると書いています。

例

A社が、前回の報告を、ある月の半ばにしたとします。次の報告の期日は、報告をした日から数えるのではありません。その月の末日の翌日、つまり次の月の初日から起算して1年を経過する日です。

二の項と三の項が求めていること

二の項第1号は、届出に係る食品の製造施設と従業員の衛生管理について定めています。別表第26の四の項イにより届け出た体制で、製造又は加工されていることを求めるものです。

天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした届出者には、括弧書きで、もう1つ求めています。内閣総理大臣が告示で定める基準に即して、製造又は加工されていることです。この別表第27の二の項第1号は、後で見る附則第2条が、経過措置の対象として名指ししている規定の1つです。附則は、府令の末尾で施行日や経過措置などを定めた部分です。

三の項は、健康被害の情報の収集と提供について、3つの号に分けて定めています。その1は、医師がその食品に起因する(原因である)か、その疑いがあると診断した健康被害の情報を集めることです。発生や拡大のおそれがある情報を得たら、都道府県知事などに速やかに提供することも求めています。

原文で確かめる(三の項の1)

一 届出に係る食品について、医師の診断を受け、当該症状が当該食品に起因する又はその疑いがあると診断された健康被害に関する情報を収集するとともに、その発生及び拡大のおそれがある旨の情報を得た場合には、当該情報を食品衛生法施行規則別表第十七第九号ハの規定により都道府県知事、地域保健法第五条第一項の政令で定める市の市長又は特別区の区長に速やかに提供すること。

食品表示基準 別表第27の三の項の1

施行日と経過措置

この府令の施行(決まりが効力を持ち始めること)は、原則として2024年9月1日です。別表第27の四の項(自己点検と報告)などの改正規定は、2025年4月1日に施行されました。附則の第2条は、経過措置を置いています。

  • 対象の物:2026年8月31日までに製造され、加工され、又は輸入される加工食品と生鮮食品(いずれも業務用を除く)
  • 対象の規定:改正後の第3条第2項、第22条第1項、別表第20、別表第27の二の項第1号の4つ。そのうち、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした場合に関する規定に限られます。
  • 扱い:これらの物の表示は、対象の規定にかかわらず、なお従前の例による(改正前の決まりによる)ことができます。

基準になるのは、販売した時点や表示を作った時点ではなく、製造・加工・輸入の時点です。

例

A社が、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした商品を売っているとします。2026年8月に製造した分は、販売が9月以後になっても、製造の時点で見れば経過措置の範囲に入り得ます。ただし、従前の例によることができるのは、附則第2条が挙げる4つの規定のうち、この届出に関する部分に限られます。

原文で確かめる(附則第1条・第2条)

(施行期日)第一条 この府令は、令和六年九月一日から施行する。ただし、別表第二十六(五の項を除く。)に掲げる事項並びに別表第二十七の二の項第八号及び四の項に掲げる事項の改正規定は、令和七年四月一日から施行する。

(経過措置)第二条 令和八年八月三十一日までに製造され、加工され、又は輸入される加工食品(業務用加工食品を除く。)及び生鮮食品(業務用生鮮食品を除く。)の表示については、この府令による改正後の第三条第二項、第二十二条第一項、別表第二十及び別表第二十七の二の項第一号の規定中天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした場合に関する規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。

食品表示基準の一部を改正する内閣府令(令和6年内閣府令第71号)附則第1条・第2条。消費者庁が公開する「食品表示基準(本則・附則)」に収録された附則で確認
表2:令和6年内閣府令第71号に関する日付
日付内容根拠
2024年8月23日食品表示基準の一部を改正する内閣府令(令和6年内閣府令第71号)の公布機能性表示食品の届出等に関する手引きⅠが「令和6年8月23日に公布された食品表示基準の一部を改正する内閣府令」と記載
2024年9月1日同府令の原則的な施行日同府令 附則第1条本文
2025年4月1日別表第26(五の項を除く。)に掲げる事項並びに別表第27の二の項第8号及び四の項に掲げる事項の改正規定の施行同府令 附則第1条ただし書
2026年8月31日この日までに製造・加工・輸入される加工食品(業務用を除く。)及び生鮮食品(業務用を除く。)の表示については、附則第2条が挙げる規定のうち天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした場合に関する規定にかかわらず、なお従前の例によることができる同府令 附則第2条

附則第2条は、対象を「令和八年八月三十一日までに製造され、加工され、又は輸入される」ものと書いています。表2では、この令和8年8月31日を2026年8月31日と書いています。

手引きと、関係する告示

手引きは冒頭で、次の府令と告示の制定に伴って整理したものだと書いています。

  • 食品表示基準の一部を改正する内閣府令(この節で見てきた改正府令)
  • 天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品の製造又は加工の基準(2024年の告示)
  • 届出の方法、遵守すべき事項、報告の方法などを定める告示(2025年の告示。手引きは「機能性表示食品の届出等告示」と呼んでいます)
原文で確かめる(手引きの冒頭)

本手引きは、以下の内閣府令及び告示の制定に伴い、これまでの機能性表示食品制度の運用も踏まえて、食品関連事業者が届出時の諸手続に必要な内容を網羅的に参照できるように、整理したものである。・食品表示基準の一部を改正する内閣府令(令和6年内閣府令第71号)・食品表示基準第2条第1項第十号イ及びロの別表第26の4の項イ及び別表第27の2の項第1号の規定に基づき、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品の製造又は加工の基準(令和6年内閣府告示第108号)・食品表示基準第2条第1項第十号イの別表第26の1の項から6の項までの規定に基づき内閣総理大臣が告示で定める届出の方法並びに同号ロの別表第27の2の項第八号の規定及び4の項の規定に基づき内閣総理大臣が告示で定める遵守すべき事項その他の必要な事項及び報告の方法を定める告示(令和7年内閣府告示第35号。以下「機能性表示食品の届出等告示」という。)

機能性表示食品の届出等に関する手引き(制定 令和7年3月25日 消食表第273号/一部改正 令和7年10月1日 消食表第711号)冒頭

届出の手順は、いまはこの手引きにまとめられています。手引きの冒頭によると、以前の「機能性表示食品の届出等に関するマニュアル」は、手引きの作成に伴い廃止されました。

原文で確かめる(よく見かける説明と、現行)

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

届出の手順は「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」(又は「届出等に関するマニュアル」)による。

現行

「機能性表示食品の届出等に関する手引き」(制定 令和7年3月25日 消食表第273号/一部改正 令和7年10月1日 消食表第711号)。従来運用していた「機能性表示食品の届出等に関するマニュアル」(令和6年8月30日付け消食表第775号)は、手引きの作成に伴い廃止された。

根拠:機能性表示食品の届出等に関する手引き 冒頭「本手引きの作成に伴い、従来運用していた『機能性表示食品の届出等に関するマニュアル』(令和6年8月30日付け消食表第775号。以下「マニュアル」という。)は廃止する。」消費者庁が公開する同手引きのPDFで確認。

7. それぞれの区分で表示できないことは、どこに決められていますか?

機能性表示食品は食品表示基準第9条第1項第8号、栄養機能食品は第9号に置かれています。保健機能食品以外の食品の紛らわしい表示は、同項第10号が禁じています。

特定保健用食品については、特保通知が「認められた表示の範囲内とする」という形で範囲を書いています。

機能性表示食品:第8号

イは、病気の治療効果や予防効果を標榜する(うたう)用語です。ハは、消費者庁長官の評価、許可等を受けたものと誤認させるような用語です。

同じ区分について、第2条第1項第10号が定義を、第3条第2項の表が「機能性及び安全性について国による評価を受けたものではない旨」の表示を定めています。国の評価を受けていないことを表示させる規定と、評価や許可等を受けたと誤認させる用語を禁じる規定が、同じ区分に並んでいます。

例

A社が、機能性表示食品の容器包装に、消費者庁長官の許可を受けたかのような用語を入れる場面で考えます。これは、第8号ハの表示禁止事項として問題になり得ます。同じ容器包装には、国による評価を受けたものではない旨の一文を表示することになっています。

栄養機能食品と、区分に入らない食品

栄養機能食品についての第9号(別表第11に掲げる栄養成分以外の成分の機能を示す用語、特定の保健の目的が期待できる旨を示す用語)は、4.の節で見ました。

区分に入らない食品への第10号は、1.の節で見ました。保健機能食品と紛らわしい名称、栄養成分の機能及び特定の保健の目的が期待できる旨を示す用語を禁じています。3つの区分に入っていない食品の側にも、この基準は及んでいます。

特定保健用食品は、許可を受けた表示の範囲で書く

特定保健用食品の側は、条文ではなく特保通知が範囲を書いています。

  • 表示の範囲:表示は認められた表示の範囲内とし、審査等に際して表示に条件が示された場合は、これに従うこと。虚偽又は誇大な表示、消費者に誤解を与える表示を行わないこと(別添1の2(2))
  • 表示のしかた:保健の用途の表示として許可等を受けた表示の内容のとおり表示すること。その際、許可等を受けた表示の一部分のみを記載してはならないこと(同カ)
  • 許可の後:保健の用途に係る表示と広告は、全体として許可等を受けた表示の範囲内とすること(別添1の8(4))
  • 監視指導:広告についても、許可等が行われた表示の範囲内とし、虚偽又は誇大な広告とならないよう指導すること(別添1の9(6))
原文で確かめる(別添1の8(4))

商品の保健の用途に係る表示及び広告については、全体として許可等を受けた表示の範囲内とすることとし、虚偽又は誇大な記載をすることがないようにすること。

特定保健用食品の表示許可等について(平成26年10月30日 消食表第259号/最終改正 令和7年4月23日 消食表第357号)別添1の8(4)

同9(6)は、条件付き特定保健用食品と特定保健用食品(疾病リスク低減表示)の広告について、さらに注意を書いています。キャッチフレーズで、限定的な科学的根拠である旨の省略、疾病名のみの強調等を行う場合は、虚偽又は誇大な表示に該当し得ることに留意すること、という書き方です。

許可の取消しを引いている箇所

特保通知の別添1の9(5)は、許可の取消しの規定を引いています。内閣府令で定める事項を表示していないときや、虚偽の表示をしたときは、健康増進法第62条により、許可等を取り消すことができるとされている、という引き方です。ここでいう第62条には、同法第63条第2項で準用する(ほかの条文の決まりを読み替えて使う)場合も含まれます。

そのうえで同9(5)は、このような食品を発見した場合は、消費者庁食品表示課に通報することとしています。健康増進法第62条そのものの条文は、『7-5 食品の広告で健康効果の誇張はどこまで禁じられる?』で扱っています。

表示の内容が健康増進法第65条第1項や景品表示法にかかる場面の決まりは、3つの区分のどれにあたるかとは別に定められています。景品表示法は、不当な景品類や表示を規制する法律です。健康増進法の側の条文と手続は『7-5 食品の広告で健康効果の誇張はどこまで禁じられる?』、景品表示法第5条第1号・第2号は『7-1 優良誤認と有利誤認は、どこが違う?』で扱います。

理解の確認

3つの区分の定義には、特別用途食品やほかの区分を除く書き方があります(食品表示基準第2条第1項の第10号ハと第11号)。これは、3つの区分がどういう関係で書かれているからですか?

3つが横並びの3択ではなく、先に決まった枠を除いた残りに次の枠をはめる形で書かれているからです。第11号は、特別用途食品と添加物を栄養機能食品の定義から除いています。第10号ハは、特別用途食品と栄養機能食品を機能性表示食品の定義から除いています。この書き方により、同じ食品が2つの区分に同時に当たることを、手続の側ではなく定義の側で避けています。

根拠:食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)第2条第1項第9号〜第11号、第9条第1項第10号(法令確認日 2026-09-08、施行日 2026-04-01)

特定保健用食品には許可、機能性表示食品には届出があります。では、栄養機能食品に、それらにあたる規定が置かれていないのはなぜですか?

書ける成分と文言、量の下限と上限、摂取をする上での注意事項が、いずれも別表第11の欄として条文の側に固定されているからです。第7条の表は、一日当たりの摂取目安量に含まれる量が第2欄の量以上のものについて、第3欄の機能を記載するとしています。摂取目安量は、第4欄の量を超えてはならないとしています。個別に確かめる手続がない代わりに、書ける範囲は表の外へ出られません。第9条第1項第9号は、別表第11以外の成分の機能を示す用語と、特定の保健の目的が期待できる旨を示す用語を、表示禁止事項として置いています。

根拠:食品表示基準 第2条第1項第11号、第7条の表「栄養機能食品に係る栄養成分の機能」の項の1・3・4・5、別表第11、第9条第1項第9号(法令確認日 2026-09-08)

2024年の見直しをした府令(改正府令)の附則第2条の経過措置は、どの時点を基準に、あてはまるかどうかが決まる書き方ですか?

販売した時点や表示を作った時点ではなく、製造・加工・輸入の時点です。附則第2条が対象にするのは、2026年8月31日までに製造・加工・輸入される加工食品と生鮮食品の表示です(いずれも業務用を除く)。これらの表示は、なお従前の例による(改正前の決まりによる)ことができます。対象が2026年8月31日までの製造等に限られるため、2026年9月1日以後に製造等されるものは、この範囲に含まれません。猶予される範囲も、府令全体ではありません。対象の規定は、第3条第2項、第22条第1項、別表第20、別表第27の二の項第1号の4つです。そのうち、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした場合に関する規定に限られます。

根拠:食品表示基準の一部を改正する内閣府令(令和6年内閣府令第71号)附則第1条・第2条(法令確認日 2026-09-08)

次に読む

  • 食品表示基準(平成27年内閣府令第10号。e-Gov 法令検索 版ID 427M60000002010_20260401_508M60000002034、施行日 2026年4月1日)出典元(2026-09-08 確認)
  • 健康増進法(平成14年法律第103号。e-Gov 法令検索 版ID 414AC0000000103_20251212_507AC0000000087、施行日 2025年12月12日)出典元(2026-09-08 確認)
  • 特定保健用食品の表示許可等について(平成26年10月30日 消食表第259号/最終改正 令和7年4月23日 消食表第357号、消費者庁食品表示課)別添1「特定保健用食品の審査等取扱い及び指導要領」出典元(2026-09-08 確認)
  • 機能性表示食品の届出等に関する手引き(制定 令和7年3月25日 消食表第273号/一部改正 令和7年10月1日 消食表第711号、消費者庁食品表示課)出典元(2026-09-08 確認)
  • 食品表示基準の一部を改正する内閣府令(令和6年内閣府令第71号)の附則。消費者庁が公開する「食品表示基準(本則・附則)」に収録出典元(2026-09-08 確認)
  • 天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品の製造又は加工の基準(令和6年内閣府告示第108号。名称・番号は機能性表示食品の届出等に関する手引き冒頭の記載による)出典元(2026-09-08 確認)