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医薬品や医療機器を売るには、どんな許可が要る? — 薬局・販売業・医療機器の販売業

健康食品を扱う会社が、取引先から、一般用医薬品(ドラッグストアなどで買える、いわゆる市販薬)や医療機器も一緒に売らないかと持ちかけられたとします。薬機法では、医薬品を業として(仕事として)売るには、薬局開設の許可か医薬品の販売業の許可が要ります。許可とは、販売などを仕事として行うために、都道府県などから受けるものです。医療機器は種類によって、許可・届出(決められた事項を行政に知らせる手続)・どちらも無し、に分かれます。このページでは、許可の種類、扱える品目と売る相手、店舗や営業所に置く管理者、2027年に加わる仕組みを、例を交えて説明します。

30秒でわかる要点

  • 医薬品は、2つの許可のどちらかが要る:医薬品を業として売るには、薬局開設の許可(第4条)か医薬品の販売業の許可(第24条)が要ります。販売業は店舗販売業・配置販売業(家庭などに薬を預けておく売り方。いわゆる置き薬)・卸売販売業の3区分です。扱える医薬品と売る相手は、第25条が区分ごとに決めています。
  • 医療機器は、許可・届出・どちらも置かれていない、の3段構え:医療機器は、人に与える影響の大きさで3つの区分に分かれます。いちばん大きい高度管理医療機器と、保守点検に専門知識が要るとして指定された特定保守管理医療機器は、営業所ごとの許可です(第39条第1項)。中ほどの管理医療機器は、営業所ごとの届出です(第39条の3第1項)。いちばん小さい一般医療機器(特定保守管理医療機器を除く)には、販売業としての許可も届出も置かれていません。ただし、守る決まりが無いわけではありません(4の節で説明)。
  • 店舗・営業所には管理者を置く。2027年には受渡しの委託が加わる:管理者は、店舗販売業では薬剤師か登録販売者(都道府県の試験に合格して登録を受けた人)、卸売販売業では原則として薬剤師です。細かな資格は施行規則(法律の細かな決まりを定めた厚生労働省令)が決めています。2027年5月20日からは、一般用医薬品の受渡しをほかの店舗に委託する仕組みと、その受け手の登録が加わります(第29条の5から第29条の11まで)。受渡しとは、委託を受けた側が、薬局や店舗販売業者に代わって客へ引き渡すことです。

1. 医薬品を仕事として売るには、どの許可が要るのですか?

薬局開設の許可か、医薬品の販売業の許可のどちらかです。第24条第1項が、このどちらかを受けた人でなければ、業として販売などをしてはならないと定めています。

販売業の許可は、店舗販売業・配置販売業・卸売販売業の3区分に分かれています(第25条)。

対象は、売ることだけではありません。ただで渡すこと(授与)も入ります。売ったり渡したりするために保管しておくこと(貯蔵)や、並べておくこと(陳列)も対象です。

例外もあります。条文の後半の「ただし」で始まる部分を、ただし書といいます。第24条第1項のただし書は、医薬品の製造販売業者(製品を市場に出す責任を持つ事業者)などが、決められた相手に売る場合を除いています。たとえば、製造販売業者が、自社で製造などをしたり輸入したりした医薬品を、薬局開設者や医薬品の製造販売業者・製造業者・販売業者に売る場合です。薬局開設者とは、薬局を開いて営む人や会社のことです。

例

冒頭の健康食品の会社(A社)が、一般用医薬品を自社の店で売ろうとする場面で考えます。この場面では、医薬品の販売業の許可(第24条)か薬局開設の許可が要るかどうかが問題になり得ます。売るために倉庫で保管しておくことや、店頭に並べることも、条文の対象に入っています。

薬局を開くときの許可

薬局を開くときの許可は、第4条第1項です。薬局の所在地の都道府県知事の許可を受けます。保健所を置く市や特別区(東京23区)にある場合は、市長や区長の許可です。

薬局とは何かは、第2条第12項が決めています。薬剤師が、販売や授与の目的で、調剤(処方箋にもとづいて薬を用意すること)や、薬の正しい使い方の説明・指導をする場所です。開設者が併せて行う医薬品の販売業に必要な場所も含みます。

例

あるクリニックが、院内に薬を用意する調剤所を置いている場面で考えます。第2条第12項のただし書は、病院・診療所・飼育動物診療施設(動物病院など)の調剤所を、薬局の定義から除いています。これは「薬局」という言葉が指す範囲についての定めです。

原文で確かめる(第24条第1項・第2条第12項)

薬局の定義(第2条第12項)は、次のとおりです。

薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務並びに薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所(その開設者が併せ行う医薬品の販売業に必要な場所を含む。)

同項のただし書は、病院若しくは診療所又は飼育動物診療施設の調剤所を、この定義から除いています。

許可は6年ごとに更新する

売る側の許可は、どれも6年ごとの更新です。更新を受けないと、期間が過ぎた時点で許可の効力がなくなります。第24条第2項は「六年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う」と書いています。

薬局(第4条第4項)も、同じ6年です。高度管理医療機器等(高度管理医療機器と特定保守管理医療機器を合わせた呼び名。4の節で説明)の販売業・貸与業(第39条第6項)も同じです。再生医療等製品(人や動物の細胞に培養などの加工をして作る製品など)の販売業(第40条の5第6項)も同じです。

この6年は、法律の条文そのものに書かれています。作る側の許可・登録を定める条は、書き方が違います。「三年を下らない政令で定める期間ごとに」と書き、実際の期間は施行令(内閣が定める政令)に任せています。この違いは『1-7 承認・認証・届出・許可は、何が違う?』で扱っています。

許可なしで売ると、罰則の対象になる

許可を受けずに、許可が要る業(販売・貸与・修理など)を行ったときの罰則は、第84条です。法定刑(法律が定める罰の範囲)は、3年以下の拘禁刑(刑事施設に収容する刑)か300万円以下の罰金、またはその両方です。第84条は、対象になる違反を号ごとに挙げています。

  • 第9号:第24条第1項(医薬品の販売業の許可)
  • 第12号:第39条第1項(高度管理医療機器等の販売業・貸与業の許可)
  • 第13号:第40条の2第1項又は第7項(医療機器の修理業に関する許可)
  • 第14号:第40条の5第1項(再生医療等製品の販売業の許可)

管理者(3の節で説明)を置かないときは、第86条です。1年以下の拘禁刑か100万円以下の罰金、またはその両方です。管理医療機器の届出(4の節で説明)をしないときは、第87条第12号で50万円以下の罰金です。

詳しく見る(第86条が挙げる規定)

管理者を置かない場合として、第86条が挙げているのは、次の規定です。

  • 第1号:第7条第1項若しくは第2項(薬局)、第28条第1項若しくは第2項(店舗販売業)、第31条の2第1項若しくは第2項(配置販売業)又は第35条第1項若しくは第2項(卸売販売業)
  • 第10号:第39条の2第1項
  • 第11号:第40条の6第1項

罰の全体と両罰規定(違反した人だけでなく、その人が属する会社も罰する決まり)は『6-7 薬機法に違反すると、どんな刑罰がある?』で扱っています。許可そのものへの処分は『6-3 業務停止や許可の取消しは、どの条文で決まる?』で扱っています。

2. 医薬品の販売業の3区分は、何を誰に売る業務ですか?

店舗販売業は要指導医薬品と一般用医薬品を店舗で、配置販売業は一般用医薬品を配置で売ります。卸売販売業は、薬局や病院の開設者など(薬局開設者等)に売ります。

要指導医薬品と一般用医薬品はどちらも処方箋なしで買える薬で、配置は家庭などに薬を預けておく売り方です。

医薬品の販売業の許可は、3つの区分に分かれています(第25条)。第25条は、区分ごとに「当該各号に定める業務について行う」と書いています。扱える医薬品と売る相手は、許可を受けた側が選ぶのではありません。条文の側で決まっています。

  • 店舗販売業(第25条第1号):要指導医薬品(薬剤師による指導が必要とされる薬)や一般用医薬品を、店舗で売る業務です。許可は店舗ごとに、店舗の所在地の都道府県知事(保健所を置く市や特別区では市長や区長)が与えます。
  • 配置販売業(第25条第2号):一般用医薬品を、配置で売る業務です。許可は、配置する区域をふくむ都道府県ごとに、その都道府県知事が与えます。
  • 卸売販売業(第25条第3号):医薬品を、薬局開設者等(下で説明)に売る業務です。許可は営業所ごとに、営業所の所在地の都道府県知事が与えます。

例

家庭に薬箱を預けておく売り方(いわゆる置き薬)で考えます。第25条第2号が配置販売業の業務として挙げているのは一般用医薬品で、要指導医薬品は挙げていません。

原文で確かめる(第25条・表1)
表1:医薬品の販売業の3区分と、許可を与える者
区分許可が対象とする業務許可を与える者根拠条項
店舗販売業要指導医薬品又は一般用医薬品を、店舗において販売し、又は授与する業務店舗ごとに、その店舗の所在地の都道府県知事(所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合は市長又は区長)第25条第1号・第26条第1項
配置販売業一般用医薬品を、配置により販売し、又は授与する業務配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事第25条第2号・第30条第1項
卸売販売業医薬品を、薬局開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者その他厚生労働省令で定める者に対し、販売し、又は授与する業務営業所ごとに、その営業所の所在地の都道府県知事第25条第3号・第34条第1項

出典は薬機法(昭和35年法律第145号)第25条、第26条第1項、第30条第1項、第34条第1項。版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063、施行日 2026年5月21日。

卸売販売業が売れる相手

卸売販売業は、売る相手が条文で限られています。第34条第5項は、許可を受けた営業所から、薬局開設者等以外の人に売ったり渡したり(授与)することを禁じています。

薬局開設者等とは、第25条第3号が挙げる相手です。薬局開設者、医薬品の製造販売業者・製造業者・販売業者、病院・診療所・飼育動物診療施設の開設者などです。

同号の末尾には「その他厚生労働省令で定める者」とあります。厚生労働省令(厚生労働大臣が定める命令)で、相手を足せる形です。その中身は、施行規則第138条にあります。同条が号で挙げている者には、次のような者があります。

  • 国、都道府県知事、市町村長(特別区の区長を含む)
  • 助産所で滅菌消毒用医薬品などの医薬品を使う、助産所の開設者
  • 救急用自動車などで業務を行い、その車に医薬品を備え付ける事業者
  • 施術所の開設者、歯科技工所の開設者、滅菌消毒の業務を行う事業者
  • 登録試験検査機関などの検査施設の長、研究施設の長、教育機関の長

例

卸売販売業の許可を受けたB社が、医薬品を売る場面で考えます。売り先が病院の開設者なら、第25条第3号が挙げる相手です。一方、同じ営業所から一般の人に売ることは、第34条第5項との関係で問題になり得ます。

原文の言い回しを見る(第34条第5項)

第34条第5項は、卸売販売業者は「当該許可に係る営業所については、業として、医薬品を、薬局開設者等以外の者に対し、販売し、又は授与してはならない」と定めています。

売り方にも決まりがある

売り方そのものにも条文があります。第37条第1項は、薬局と店舗販売業は店舗で、配置販売業は配置で売ることとしています。それ以外の方法で売ったり、そのために保管・陳列したりしてはならない、という書き方です。

同条第2項は、配置販売業者が医薬品の直接の容器や包み(直接の被包)を開けて、中身を分けて売ること(分割販売)を禁じています。

その薬局や店舗の外にいる人に売ることは、施行規則で「特定販売」と呼ばれています。施行規則第147条の7(店舗販売業)と第15条の6(薬局)が、その方法を号で挙げています。その店舗に置いている医薬品を売ることや、広告をするときは、決められた情報をホームページなどに見やすく表示することなどです。

詳しく見る(特定販売の方法)

号で挙げている方法には、次のようなものがあります。

  • その店舗又は薬局に貯蔵し、又は陳列している医薬品を販売し、又は授与すること
  • 広告をするときは、インターネットを利用する場合はホームページに、その他の広告方法を用いる場合は当該広告に、別表第一の二及び別表第一の三に掲げる情報を見やすく表示すること
  • 区分ごとに表示すること
  • インターネットを利用して広告をするときは、都道府県知事及び厚生労働大臣が容易に閲覧することができるホームページで行うこと

例

冒頭のA社が、店舗販売業の許可を受けたうえで、自社サイトで注文を受けて一般用医薬品を送る場面で考えます。店の外にいる人への販売なので、上の特定販売の方法の決まりが関わり得ます。

なお、通信販売一般に求められる表示は、『7-8 通販の広告と申込み画面には、何を表示する?』で扱っています。

第37条は、2027年5月20日に施行(決まりが効力を持ち始めること)される版で、項の並びが変わります。第1項の括弧書に、受渡委託(7の節で説明)をする場合の受渡しが加わります。配置販売業者の分割販売の禁止は、同条第3項に移ります。

3. 許可の基準は何で、店舗や営業所には誰を置くのですか?

区分によって、構造設備(建物や設備)や、業務を行う体制の基準を見ます。合わないときは許可を与えないことができます。店舗や営業所には、管理者を置くことになっています。

店舗販売業では薬剤師か登録販売者(都道府県の試験に合格して登録を受けた人)、卸売販売業では原則として薬剤師を、管理者として置きます。

許可を出すかどうかで見られるのは、建物と、人の置き方です。店舗販売業について、第26条第4項は次の2つを挙げています。どちらかに当たるときは、許可を与えないことができます。

  • 店舗の構造設備が、厚生労働省令で定める基準に合わないとき(第1号)
  • 薬剤師や登録販売者を置くことなど、店舗で医薬品を売る体制が、厚生労働省令で定める基準に合わないとき(第2号)

条文が挙げる基準の数は、区分によって違います。表2は、区分ごとに、条文が挙げている基準を並べたものです。左の列で区分を探し、真ん中の列で基準を見ます。

表2:許可を与えないことができるとして条文が挙げている基準
業の区分条文が挙げている基準根拠条項
店舗販売業店舗の構造設備の基準/医薬品の販売又は授与の業務を行う体制の基準第26条第4項第1号・第2号
配置販売業当該都道府県の区域において医薬品の配置販売を行う体制の基準第30条第3項
卸売販売業営業所の構造設備の基準第34条第3項
高度管理医療機器等の販売業・貸与業営業所の構造設備の基準第39条第4項
再生医療等製品の販売業営業所の構造設備の基準第40条の5第4項

出典は薬機法(昭和35年法律第145号)各条。版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063、施行日 2026年5月21日。いずれの条も、あわせて第5条(第3号に係る部分に限る)の欠格条項を準用しています。

表の注の版IDは、e-Gov 上の条文の版を示す番号です。欠格条項は、申請者の側に一定の事情があるときに、許可を与えないことができるとする決まりです。準用は、ある規定を、必要な読み替えをして別の場面にも使うことです。

例

表2の卸売販売業の行を見ると、条文が挙げている基準は、営業所の構造設備の基準です。店舗販売業の行のような、業務を行う体制の基準は挙げられていません。ただし、表の注のとおり、欠格条項も準用されています。営業所では、原則として薬剤師が管理にあたります(第35条、下で説明)。

基準の中身は、別の省令にある

基準の中身は、法律には書かれていません。法律は基準の名前だけを置き、中身は省令(大臣が定める命令)に任せています。省令の名前と番号は、薬機法施行規則が引用する形で書いています。

  • 体制の基準:「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(昭和三十九年厚生省令第三号)」(施行規則第1条の2第5項第6号が引用)
  • 構造設備の基準:「薬局等構造設備規則(昭和三十六年厚生省令第二号)」(施行規則第14条の2が引用)

施行規則第1条の2第5項第6号は、薬局開設の許可の申請書に、一日平均取扱処方箋数(体制の省令第1条第1項第2号)を記載した書類を添えるとしています。施行規則第14条の2は、調剤室の定義に薬局等構造設備規則第1条第1項第10号を引いています。

店舗・区域・営業所には、管理者を置く

店舗・区域・営業所には、それぞれ管理者を置きます。管理者は、その場所で実際に管理にあたる人です。

  • 店舗販売業:店舗管理者です。販売業者が自ら実地に管理するか、指定した人に管理させます(第28条第1項)。店舗管理者は、厚生労働省令(施行規則)の定めにより、薬剤師か登録販売者でなければなりません(第2項)。
  • 配置販売業:区域管理者です(第31条の2)。
  • 卸売販売業:医薬品営業所管理者です(第35条)。営業所ごとに薬剤師を置いて管理させるのが原則です。販売業者が薬剤師で、自らその営業所を管理するときは、ただし書で除かれています(第35条第1項)。

第35条には例外もあります(同条第2項)。例外に当たる医薬品と、その場合の管理者の資格は、施行規則第154条にあります。対象の医薬品は、指定卸売医療用ガス類、指定卸売歯科用医薬品、またはその両方です。

詳しく見る(施行規則第154条)

施行規則第154条は、指定卸売医療用ガス類(第1号)、指定卸売歯科用医薬品(第2号)、その双方(第3号。前二号のいずれにも該当する者)の号ごとに、学校で薬学又は化学(歯科用は歯学を含む)に関する専門の課程を修了した者などを定めています。

店舗管理者の資格は、売る薬の区分で変わる

店舗管理者の資格は、施行規則第140条第1項が、売る医薬品の区分ごとに決めています。一般用医薬品は、第一類・第二類・第三類に分かれます。第一類医薬品は、使い方に特に注意が要るものなどが入る区分です。

  • 要指導医薬品か第一類医薬品を売る店舗:薬剤師(第140条第1項第1号)
  • 第二類医薬品か第三類医薬品を売る店舗:薬剤師か、一定の従事期間などの要件を満たす登録販売者(同項第2号)

登録販売者が店舗管理者になるには、同号イからハまでのどれか1つに当たることが要ります。3つとも、医薬品の販売などに従事した期間を軸に書かれています。

例

あるドラッグストアが、第二類・第三類医薬品だけを売る店舗を開く場面で考えます。この場面に関わり得るのは、施行規則第140条第1項第2号です。同号は、薬剤師か、イからハのどれかに当たる登録販売者としています。

詳しく見る(施行規則第140条第1項第2号イ〜ハ)

施行規則第140条第1項第1号は、要指導医薬品又は第一類医薬品を販売し、又は授与する店舗について薬剤師としています。同項第2号は、第二類医薬品又は第三類医薬品を販売し、又は授与する店舗について、薬剤師又は同号イからハまでのいずれかに該当する登録販売者としています。イからハまでは、次の3つです。

  • 過去5年間のうち従事期間が通算して2年以上の者
  • 過去5年間のうち従事期間が通算して1年以上であつて、継続的研修並びに店舗の管理及び法令遵守について厚生労働大臣が必要と認める研修を修了した者
  • 従事期間が通算して1年以上であつて、店舗管理者又は区域管理者としての業務の経験がある者

区域管理者について、同じ構造の規定が施行規則第149条の2に置かれています。

店舗管理者は、原則として、その店舗以外の場所で、店舗の管理などの薬事の実務を仕事として行ってはいけません(第28条第4項)。ただし書は、その店舗の所在地の都道府県知事の許可を受けたときを除いています。同じ書き方の定めは、医薬品営業所管理者(第35条第4項)と、高度管理医療機器等営業所管理者(第39条の2第2項)にもあります。再生医療等製品営業所管理者(第40条の6第2項)も同じです。

4. 医療機器を売るときは、許可と届出のどちらが要るのですか?

高度管理医療機器と特定保守管理医療機器は許可、管理医療機器は届出が、営業所ごとに要ります。一般医療機器(特定保守管理医療機器を除く)には、どちらも置かれていません。

特定保守管理医療機器は、影響の大きさによる3つの区分とは別に指定され、許可の側に置かれています。

医療機器は、不具合が起きたときに人に与える影響の大きさで、3つの区分に分けられています(クラス分類)。高度管理医療機器(いちばん大きい区分)、管理医療機器(中ほど)、一般医療機器(いちばん小さい区分)です。

これとは別に、特定保守管理医療機器があります。保守点検や修理などの管理に、専門的な知識と技能が要る医療機器です。きちんと管理されないと、病気の診断・治療・予防に重大な影響を与えるおそれがあるものとして、厚生労働大臣が指定します。

売る側の手続は、この組み合わせで3段に分かれます。表3の上の行ほど、手続が重くなります。

表3:医療機器を販売・貸与する側に置かれている手続
扱う医療機器販売業・貸与業に置かれている手続根拠条項
高度管理医療機器、特定保守管理医療機器営業所ごとに、その営業所の所在地の都道府県知事の許可。6年ごとに更新第39条第1項・第2項・第6項
管理医療機器(特定保守管理医療機器を除く)あらかじめ、営業所ごとに、その営業所の所在地の都道府県知事へ届出第39条の3第1項
一般医療機器(特定保守管理医療機器を除く)許可・届出のいずれも置かれていない。第40条第3項が第9条第1項(各号を除く)を準用し、営業所における一般医療機器の品質確保の実施方法を厚生労働省令で定めることができるとしている第40条第3項

出典は薬機法(昭和35年法律第145号)第39条、第39条の3、第40条。版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063、施行日 2026年5月21日。第39条の3第2項は、厚生労働大臣が厚生労働省令で管理医療機器の販売業者又は貸与業者に係る営業所の構造設備の基準を定めることができるとしています。

表3では、どの行にも特定保守管理医療機器が出てきます。1行目は許可の対象に入れ、2行目と3行目は対象から除いています。

直感的なポイント

3つの区分を、縦に並んだ棚の段だと考えます。特定保守管理医療機器は、その棚に横から付ける別の札のようなものです。どの段に置かれた機器でも、この札が付いていれば、売る側の手続では許可の側に入ります。「クラスが低いほど手続が軽い」とは限らないのは、このためです。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

クラス分類が低い医療機器なら、売る側に許可は要らない。

現行

第39条第1項の許可の対象は「高度管理医療機器又は特定保守管理医療機器」です。特定保守管理医療機器は第2条第8項で、保守点検、修理その他の管理に専門的な知識及び技能を必要とすることからその適正な管理が行われなければ疾病の診断、治療又は予防に重大な影響を与えるおそれがあるものとして厚生労働大臣が薬事審議会の意見を聴いて指定するものと定義されており、高度管理・管理・一般の3区分とは別の軸で指定されます。第39条の3第1項の届出の対象からも、第40条第3項が準用の対象とする一般医療機器からも、特定保守管理医療機器は除かれています。

根拠:薬機法(昭和35年法律第145号)第2条第5項から第8項まで、第39条第1項、第39条の3第1項、第40条第3項。版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063。3区分と特定保守管理医療機器の関係は『1-4 医療機器かどうかは、何で決まる?』で扱っています。

例

冒頭のA社が、医療機器も扱う場面で考えます。扱う機器が管理医療機器(特定保守管理医療機器を除く)なら、営業所ごとの届出の対象になり得ます。区分の低い機器でも、特定保守管理医療機器に指定されていれば、許可の対象になり得ます。

許可の側(第39条)

許可の側は第39条第1項です。条文は、高度管理医療機器と特定保守管理医療機器を合わせて「高度管理医療機器等」と呼びます。対象になるのは、次の行為です。

  • 売る・無償で渡す(授与)・貸す(貸与)こと
  • そのために陳列すること
  • 高度管理医療機器プログラム(高度管理医療機器のうちソフトウェアであるもの)を、インターネットなどの電気通信回線を通じて提供すること

許可は、営業所ごとに、その所在地の都道府県知事が与えます(第2項)。6年ごとの更新が要ります(第6項)。

原文で確かめる(第39条第1項)

第39条第1項は「高度管理医療機器又は特定保守管理医療機器(以下「高度管理医療機器等」という。)の販売業又は貸与業の許可を受けた者でなければ」と書き出しています。

届出の側(第39条の3)

届出の側は第39条の3第1項です。管理医療機器(特定保守管理医療機器を除く)について、業として次のことをしようとする人が対象です。第39条第1項の許可を受けた人は除かれます。

  • 売る・無償で渡す・貸すこと、そのために陳列すること
  • 管理医療機器プログラムを、電気通信回線を通じて提供すること

これらの人は、あらかじめ、営業所ごとに、その所在地の都道府県知事に届け出ます。届け出る内容は、名前や住所、営業所の名称や所在地などです。届書には、営業所の平面図を添えます。

詳しく見る(届け出る事項)

届け出る事項は3つの号に分かれます。氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名(第1号)、法人にあつては、薬事に関する業務に責任を有する役員の氏名(第2号)、その他厚生労働省令で定める事項(第3号)です。

第3号の厚生労働省令で定める事項は施行規則第163条第2項にあり、営業所の名称及び所在地、特定管理医療機器を販売提供等する場合の管理者の氏名及び住所、営業所(管理医療機器プログラムのみを取り扱う営業所を除く)の構造設備の概要、兼営事業の種類です。同条第3項は、届書に営業所の平面図を添えることを求めています。

手続が無くても、守る決まりはある

手続が置かれていないことと、守る決まりが無いことは別です。施行規則第178条第3項は、次の業者にも、いくつかの規定を準用しています。

  • 対象:特定管理医療機器以外の管理医療機器や、一般医療機器の販売業者など。特定管理医療機器とは、管理医療機器のうち、もっぱら家庭で使うものとして厚生労働大臣が指定したものを除いたものです(5の節で説明)。
  • 準用される規定:営業所の管理に関する帳簿(第164条)、品質の確保(第165条)、苦情処理(第166条)、回収(第167条)など

また第40条の4は、医療機器の販売業者・貸与業者・修理業者に、情報の提供を努力義務(努めるよう求める決まり)として求めています。医療機器を買う人や使う人などに、正しく使うために必要な情報を伝えるよう努める、という決まりです。

例

一般医療機器(特定保守管理医療機器を除く)だけを売るC社を考えます。販売業としての許可や届出の手続は置かれていません。それでも、施行規則第178条第3項により、帳簿や品質の確保などの規定が準用されています。

医療機器を業として修理するには、別の許可(修理業の許可)が要ります(第40条の2第1項)。許可は、修理する物と方法に応じた修理区分(厚生労働省令で定める区分)に従い、厚生労働大臣が事業所ごとに与えます(第2項)。一定の医療機器の修理では、第40条の2第1項と第7項の許可の事務を、事業所の所在地の都道府県知事が行います(施行令第80条第3項第4号)。有効期間は、第4項が「三年を下らない政令で定める期間」と書き、施行令第54条が5年と定めています。施行令第56条は、医療機器の製造業者が、自ら製造(厚生労働省令で定める製造を除く)をする医療機器を修理する場合を定めています。この場合は、法第40条の2と第40条の3(法第23条の2の22の規定を準用する部分を除く)が適用されません。

5. 医療機器の営業所には、どんな管理者を置くのですか?

高度管理医療機器等を扱う営業所には、高度管理医療機器等営業所管理者を置きます(第39条の2)。第39条第1項の許可を受けていない販売業者などが特定管理医療機器を扱う営業所には、特定管理医療機器営業所管理者を置きます(施行規則第175条第1項)。

どちらも資格は、業務に従事した年数と、厚生労働大臣の登録を受けた者が行う基礎講習の修了で書かれています。

医療機器の営業所には、許可の側にも届出の側にも、管理者が置かれています。違うのは、置くことを求めている決まりの種類です。許可の側は法律に、届出の側は施行規則に書かれています。

許可の側:高度管理医療機器等営業所管理者

第39条の2第1項は、許可を受けた人に、営業所ごとに管理者を置くよう求めています。高度管理医療機器等の販売や貸与を、実地に管理させるためです。管理者の基準は、施行規則第162条にあります。

基本は、高度管理医療機器等(指定視力補正用レンズ等とプログラム高度管理医療機器を除く)の販売などの業務に3年以上従事したあと、基礎講習を修了した人です。基礎講習は、厚生労働大臣の登録を受けた者が行います。厚生労働大臣が、これと同等以上の知識と経験があると認めた人もなれます。

扱う品目が限られる営業所は、施行規則第162条の続きの項が、別の要件を書いています。指定視力補正用レンズ等だけを扱う営業所は、業務の年数が1年以上です(第2項)。プログラム高度管理医療機器だけを扱う営業所は、基礎講習の修了が要件です(第3項)。両方だけを扱う営業所の組合せは、第4項が書いています。

詳しく見る(施行規則第162条第1項)

施行規則第162条第1項が挙げているのは、次の2つです。

  • 高度管理医療機器等(指定視力補正用レンズ等及びプログラム高度管理医療機器を除く)の販売等に関する業務に3年以上従事した後、別に厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣の登録を受けた者が行う基礎講習を修了した者(第1号)
  • 厚生労働大臣が第1号に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認めた者(第2号)

届出の側:特定管理医療機器営業所管理者

届出で足りる側にも、管理者がいます。施行規則第175条第1項は、特定管理医療機器を売る営業所ごとに、特定管理医療機器営業所管理者を置くよう求めています。対象は、特定管理医療機器の販売業者等です(法第39条第1項の許可を受けた者を除く)。

特定管理医療機器とは、管理医療機器のうち、もっぱら家庭で使うものとして厚生労働大臣が指定したものを除いた残りです。

管理者の要件は、次のどちらかの期間、業務に従事したあと、基礎講習を修了することです。

  • 高度管理医療機器等の販売等に関する業務に1年以上
  • 特定管理医療機器(補聴器、家庭用電気治療器及びプログラム特定管理医療機器を除く)の販売等に関する業務に3年以上

このほか、厚生労働大臣が、これと同等以上の知識と経験があると認めた人も、要件を満たすとされています。

同項のただし書は、扱う品目が限られる営業所の管理者を別に置いています。補聴器のみ、家庭用電気治療器のみ、プログラム特定管理医療機器のみ、それらの組合せのみを扱う営業所です。それぞれ、補聴器営業所管理者、家庭用電気治療器営業所管理者、プログラム特定管理医療機器営業所管理者を置けば足ります。

例

補聴器だけを扱う販売店の場面で考えます。施行規則第175条第1項のただし書は、この営業所について、補聴器営業所管理者を置けば足りるとしています。

研修は、許可の側が義務、届出の側が努力義務

管理者の研修は、許可の側では義務、届出の側では努力義務として書かれています。

  • 許可の側:施行規則第168条は、高度管理医療機器等の販売業者等に、営業所管理者へ研修を毎年度受けさせることを求めています。研修は、厚生労働大臣に届出を行った者が行うものです。
  • 届出の側:施行規則第175条第2項は、特定管理医療機器の販売業者等について「受講させるよう努めなければならない」と書いています。

同条第3項の、医療機器の譲受け・譲渡の記録も「作成し、保存するよう努めなければならない」です。同条第5項と第7項は、管理者が販売業者等に、必要な意見を書面で述べることを求めています。その書面の写しを、3年間保存することも求めています。

本ページが参照した薬機法施行規則は、版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104(施行日 2026年6月19日)です。2026年8月24日施行の版は e-Gov 法令検索が本文を返さないため確認できておらず、同日の改正内容は反映されていない可能性があります。

6. 再生医療等製品を売るには、何が要るのですか?

営業所ごとの販売業の許可(第40条の5)と、営業所ごとに置く再生医療等製品営業所管理者(第40条の6)です。

再生医療等製品(人や動物の細胞に培養などの加工をして作る製品など)は、売る相手も第40条の5第7項で限られています。

再生医療等製品を売るには、営業所ごとの販売業の許可が要ります。第40条の5第1項は、この許可を受けた者でなければ、業として、再生医療等製品を売ってはならないとしています。無償で渡すことや、売るために保管・陳列することも対象です。

許可は、営業所ごとに、その所在地の都道府県知事が与えます(第2項)。営業所の構造設備が厚生労働省令の基準に合わないときは、許可を与えないことができます(第4項)。6年ごとの更新も要ります(第6項)。

例外もあります。厚生労働大臣が指定する再生医療等製品について、その製造販売業者が、自社で製造などをしたり輸入したりした製品を売る場合です。売る相手が、医師・歯科医師・獣医師か、病院・診療所・飼育動物診療施設の開設者であれば、第40条の5第1項のただし書で許可の対象から除かれています。

売る相手は、条文で限られている

売る相手も、条文の側で限られています。第40条の5第7項は、売ってよい相手を挙げ、それ以外に売ることを禁じています。挙げているのは、再生医療等製品の製造販売業者・製造業者・販売業者と、病院・診療所・飼育動物診療施設の開設者などです。

第7項の「その他厚生労働省令で定める者」は、施行規則第196条の3にあります。同条が号で挙げているのは、次のような者です。

  • 国、都道府県知事、市町村長(特別区の区長を含む)
  • 研究や教育に必要な再生医療等製品を使う、研究施設の長や教育機関の長
  • 製造に必要な再生医療等製品を使う、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器の製造業者
  • これらに準ずる者

例

再生医療等製品の販売業者が、大学の研究施設の長に売る場面で考えます。施行規則第196条の3は、研究や教育に必要な再生医療等製品を使う場合として、研究施設の長や教育機関の長を挙げています。使う目的まで書かれている点に、目を向けます。

営業所管理者の資格

第40条の6第1項は、営業所ごとに、再生医療等製品営業所管理者を置くよう求めています。資格の基準は施行規則第196条の4にあり、4つが挙げられています。

  • 旧制中学か高校、またはこれと同等以上の学校で、薬学・化学・生物学のどれかに関する専門の課程を修了した人(第1号)
  • これらの科目を修めたあと、再生医療等製品の販売や授与の業務に3年以上従事した人(第2号)
  • その業務に5年以上従事した人(第3号)
  • 第1号から第3号までの人と同等以上の知識と経験があると、都道府県知事が認めた人(第4号)

医薬品の卸売販売業のように、薬剤師を原則とする書き方ではありません。

例

再生医療等製品の販売業者が、営業所管理者の資格を条文で見る場面で考えます。確かめるのは、施行規則第196条の4の4つの基準です。たとえば、高校やこれと同等以上の学校で、生物学に関する専門の課程を修了した人は、第1号に当たり得ます。

ある物が再生医療等製品に当たるかどうかは、第2条第9項と政令で決まります。この区分そのものは『1-5 「再生医療等製品」とは、どんな製品?』で扱っています。

7. 売る側の仕組みは、2027年にどう変わるのですか?

2027年5月20日に施行(効力を持ち始めること)される改正で、一般用医薬品の受渡しをほかの店舗に委託する仕組みと、その受け手の登録が加わります。

受渡しとは、委託を受けた側が、薬局や店舗販売業者に代わって客へ薬を引き渡すことで、引き渡す側には登録が、委託する側には許可が置かれます。

新しく加わるのは、薬局や店舗販売業者が、一般用医薬品を客に引き渡すことを、ほかの店舗に委託する仕組みです。

国の法令データベース(e-Gov 法令検索)には、2027年5月20日施行の薬機法の版が置かれています。令和7年法律第37号による改正で、第29条の5から第29条の11までが新しく加わります。

例

ある店舗販売業者(D社)が、薬局でも店舗販売業者でもないE社の店に、客への一般用医薬品の引渡しを任せる場面で考えます。改正後は、E社は店舗ごとの登録(第29条の5第1項・第2項)の対象になり得ます。D社は、受渡委託の許可(改正後の第26条第6項)の対象になり得ます。

引き渡す側:登録

第29条の5第1項は、薬局開設者又は店舗販売業者以外の者で、業として店舗で受渡しを行おうとする者に、登録を求めています。登録するのは、店舗の所在地の都道府県知事です。登録は店舗ごとで(第2項)、6年ごとに更新します(第5項)。

第6項は、店舗の構造設備の基準(第1号)と、受渡しの業務を行う体制の基準(第2号)を挙げています。これに合わないときは、登録をしないことができます。第8項は、薬局開設者や店舗販売業者が受渡しを行う場合を定めています。その薬局や店舗について、第1項の登録を受けたものとみなします。

委託する側:許可

委託する側にも手続が加わります。改正後の第26条第6項は、店舗販売業の許可を受けた者に、許可を求めています。その店舗に係る受渡委託をしようとするときは、あらかじめ、店舗の所在地の都道府県知事の許可を受けなければなりません。

同条第10項は、この許可の有効期間を、第24条第2項に規定する期間(6年)の残存期間(残りの期間)としています。

罰則と管理者の決まりも変わる

  • 第84条第9号は「第二十四条第一項又は第二十六条第六項の規定に違反したとき」に書き換わります。
  • 委託する側の薬局や店舗には、受渡管理者を置きます(第29条の6第1項・第2項)。
  • 登録を受けた店舗には、登録受渡店舗責任者を置きます(第29条の8第1項)。
  • 第38条は、準用の対象が「店舗販売業及び登録受渡業者」に広がります。

本ページが扱う範囲では、第4条、第9条、第26条、第28条、第29条、第29条の2の本文が変わります。第37条、第38条、第40条、第40条の7、第84条、第86条、第87条の本文も変わります。この範囲の外にも、本文が変わる条は多数あり、施行日ごとの一覧は『8-6 2025年の薬機法改正は、いつから、どの条が変わる?』にあります。本ページが引いた条の番号は繰り下がりませんが、第37条は2の節のとおり項の並びが変わります。

この施行日は e-Gov の沿革に確定した日として記録されていますが、施行期日を定める政令の番号は特定できていません。条番号から解説を引く索引は『8-1 薬機法の「第〇条」は、どのページで読める?』にあります。

理解の確認

店舗販売業の許可の基準について第26条第4項を読んでも、基準の中身が見つからないのはなぜですか?

法律は基準の名前だけを置き、中身を厚生労働省令に任せているからです。同項は「その店舗の構造設備が厚生労働省令で定める基準に適合しないとき」(第1号)、「業務を行う体制が……厚生労働省令で定めるものに適合しないとき」(第2号)と書くだけです。その省令の名称と番号も、法律の側には書かれていません。名称を引用の形で書いているのは薬機法施行規則です。体制の側は「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(昭和三十九年厚生省令第三号)」(第1条の2第5項第6号)、構造設備の側は「薬局等構造設備規則(昭和三十六年厚生省令第二号)」(第14条の2)です。基準の名前をたどって省令へ移らないと、中身に届かない二段構えになっています。

根拠:薬機法第26条第4項第1号・第2号、薬機法施行規則第1条の2第5項第6号・第14条の2(法令確認日 2026-09-08)

「クラス分類が低い医療機器なら、売る側に許可は要らない」という説明は、第39条第1項のどこと食い違いますか?

同項が許可の対象にしているのは「高度管理医療機器又は特定保守管理医療機器」の2つで、後者はクラス分類とは別の軸の指定だからです。特定保守管理医療機器は、厚生労働大臣が指定するものです(第2条第8項)。指定されるのは、保守点検や修理などの管理に専門的な知識と技能が要り、適正な管理がないと病気の診断・治療・予防に重大な影響を与えるおそれがあるものです。高度管理・管理・一般の3区分に、横から重なります。そのため、第39条の3第1項の届出の対象からも、第40条第3項が準用の対象とする一般医療機器からも、特定保守管理医療機器は除かれています。クラスの高低だけで手続を決める読み方では、この横からの指定を見落とします。

根拠:薬機法第2条第5項から第8項まで、第39条第1項、第39条の3第1項、第40条第3項(法令確認日 2026-09-08)

高度管理医療機器等の営業所管理者を置く義務は法律にあるのに、特定管理医療機器の営業所管理者を置く義務は施行規則にあります。この違いは、どこから来ていますか?

法律の規定が、許可を受けた者だけを名宛人(義務の対象になる人)にしているためです。第39条の2第1項は、第39条第1項の許可を受けた者に、営業所ごとの管理者を置くことを求めています。届出で足りる管理医療機器の販売業者等は、この名宛人に入りません。そこを施行規則第175条第1項が受け、法第39条第1項の許可を受けた者を除いた特定管理医療機器の販売業者等に、別に管理者を置くことを求めています。同じ書き分けは研修にもあります。許可の側は施行規則第168条が毎年度受講させることを義務として書き、届出の側は第175条第2項が受講させるよう努めるものとして書いています。

根拠:薬機法第39条の2第1項、薬機法施行規則第175条第1項・第2項、第168条(法令確認日 2026-09-08)

次に読む

  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条、第4条、第9条、第24条から第40条の7まで、第84条、第86条、第87条 e-Gov 法令検索(版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063、施行日 2026-05-21。2026-09-08 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号)第1条の2第5項、第14条の2、第15条の6、第138条、第140条、第147条の7、第149条の2、第154条、第162条、第163条、第168条、第175条、第178条、第196条の3、第196条の4 e-Gov 法令検索(版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19。2026-09-08 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令(昭和36年政令第11号)第54条、第56条、第80条第3項 e-Gov 法令検索(版ID 336CO0000000011_20260501_507CO0000000362、施行日 2026-05-01。2026-09-08 確認)
  • 薬機法 2027年5月20日施行版条文(版ID 335AC0000000145_20270520_507AC0000000037、令和7年法律第37号による改正後)第26条、第28条、第29条、第29条の2、第29条の5から第29条の9まで、第37条、第38条、第40条、第84条 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認)
  • 薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令(昭和39年厚生省令第3号)原文URL未確定。本ページは薬機法施行規則第1条の2第5項第6号の引用により名称と番号のみを確認しており、同省令の本文は参照していない(2026-09-08 確認)