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行政指導は、どの法律で決まっている? — 従う義務・書面・中止の求めと、都道府県の指導

化粧品を扱うA社の広報担当者に、県の薬務主管課(薬事を担当する課)から、広告の表現を見直すよう求める電話があったとします。従わなければならないのか、書面でもらえるのか、迷う場面です。「行政指導」(役所が、法的な強制力なしに協力を求めて行う指導)という言葉を定めているのは、薬機法ではなく行政手続法です。同法は、指導の内容は相手方の任意の協力によってのみ実現されるものだと、指導する側に留意を求めています。ただし、都道府県など地方公共団体の機関がする行政指導には、同法の行政指導の章は適用されません。このページでは、定義、従う義務、書面、中止の求め、公表、事前の相談窓口を、例を交えて説明します。

30秒でわかる要点

  • 「行政指導」は、行政手続法の言葉です:行政指導(役所が、法的な強制力なしに協力を求めて行う指導)を定義しているのは、行政手続法第2条第6号です。薬機法の第十三章「監督」に、指導を定める条文はありません。薬機法で行政機関の指導を定めているのは第68条の6・第68条の8・第68条の23の3か条だけで、対象は条文上「記録等の事務について」に限られます。
  • 指導する側は、任意の協力が前提だと留意する:行政手続法第32条第1項は、指導する側に、行政指導の内容は相手方の任意の協力によってのみ実現されるものだと留意するよう求めています。第2項は、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いを禁じています。薬機法の罰則(第十八章)にも、行政指導に従わなかったことを対象に掲げた規定はありません。ただし、指導のもとになった広告などが薬機法の条文に違反していれば、その違反は罰則や措置命令(違反の中止などを命じる役所の命令)の対象になり得ます(2.)。
  • 都道府県の指導には、行政指導の章が適用されません:任意の協力への留意と不利益な取扱いの禁止(第32条)、書面の交付(第35条第3項)、中止の求め(第36条の2)は、どれも行政手続法の第四章にあります。この章は、都道府県の薬務主管課がする行政指導には適用されません。第3条第3項が、地方公共団体の機関がする行政指導について、第二章から第六章までを適用しないと定めているためです。代わりに第46条が、同法の趣旨にのっとった措置をとる努力義務(そうするよう努めなければならないという義務)を、地方公共団体に課しています。

1. 「行政指導」は、どの法律の、どの条文が定めている言葉ですか?

行政手続法第2条第6号です。薬機法の第十三章「監督」には、指導を定める条文が置かれていません。

定義は「指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないもの」という書き方で、処分(行政庁が公権力を行使して行う行為)とは区別されています。

薬機法の条文を探しても、「行政指導」という語は出てきません。この語を定義しているのは、行政手続法です。

条文は1文で長いので、5つの要素に分けて読みます。

  • だれが:「行政機関」。同条第5号がイ・ロ(号の中の小さな箇条)で定義し、ロが「地方公共団体の機関(議会を除く。)」を挙げています。都道府県の機関(議会を除く)も、ここに入ります
  • どの範囲で:「その任務又は所掌事務の範囲内」で。所掌事務は、その機関が受け持つ仕事のことです
  • 何のために:一定の行政目的の実現のため
  • 何を:特定の者に、一定の作為(何かをすること)又は不作為(何かをしないこと)を求める。形は、指導、勧告、助言など
  • 何を除くか:「処分に該当するもの」は除かれる

大事なのは、最後の要素です。行政指導は、処分ではないものとして定義されています。比べる相手の「処分」も、同じ条にあります。同条第2号は、処分を「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」と定めています。同条第4号は、処分のうち「不利益処分」を定めています(2.の節で扱います)。

例

県の担当者が、冒頭のA社に、広告の一部の表現を見直すよう求めた場面で考えます。A社という特定の者に、表現を改めるという作為を求めています。これが処分にあたらない形でされたものなら、第2条第6号の定義でいう行政指導にあたり得ます。

薬機法の側に「指導」の条文はあるか

薬機法には、第十三章「監督」(第69条から第76条の3の3まで)という章があります。この章に、指導を定める条文はありません。置かれているのは、報告徴収(役所が事業者に、必要な報告を求めること)・立入検査や、各種の命令・処分などです。薬機法が置いている命令・処分の一覧は『6-1 薬機法に違反すると、どうなる?』にあります。

第十三章に置かれているもの
  • 報告徴収・立入検査
  • 各種の命令・処分
  • 課徴金(違反で得た売上などをもとに、国が納めさせるお金)納付命令の手続(第75条の5の2から第75条の5の19まで)
  • 薬事監視員(第76条の3)
  • 麻薬取締官及び麻薬取締員による職権の行使(第76条の3の2)
  • 関係行政機関の連携協力(第76条の3の3)など

ほかの章には、「指導及び助言」という見出しの条文が3つあります。

  • 第68条の6(特定医療機器に関する指導及び助言)
  • 第68条の8(再生医療等製品に関する指導及び助言)
  • 第68条の23(生物由来製品に関する指導及び助言)

再生医療等製品は、人や動物の細胞に培養などの加工をして作る製品などです。生物由来製品は、人や動物などに由来する物を原料や材料にして作る製品のうち、厚生労働大臣が指定するものです。3つとも、厚生労働大臣又は都道府県知事が「記録等の事務について必要な指導及び助言を行うことができる」と定めています。薬機法の条文で、行政機関が指導を行うことを定めているのは、この3か条です。

ほかに「要指導医薬品」(薬剤師による指導が必要とされる薬)や「薬学的知見に基づく指導」という語も出てきます。ただし、これらは薬局開設者・薬剤師等の行為についての規定です。行政機関がする指導の話ではありません。

行政の文書では、「監視指導」という語が使われます。たとえば、厚生労働省の通知(2017年9月)「医薬品等適正広告基準の改正について」です。通知は、国の役所が、法律の運用のしかたを自治体などに示す文書です。この通知は、医薬品等(薬機法が扱う5つの製品:医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・再生医療等製品)の広告について、「都道府県等を中心として監視指導が行われているところです」と書いています。

厚生労働省の事務連絡(2018年8月)「医薬品等広告に係る適正な監視指導について(Q&A)」もあります。事務連絡は、役所が、運用上の注意などを担当者あてに伝える文書です。このQ&Aの宛先は、都道府県・保健所設置市・特別区の衛生主管部(局)薬務主管課です。回答の中では、「指導対象とすべきと解する」「必要に応じて、指導すべきである」「指導対象とはならない」という書き方をしています。

通知・事務連絡の日付と番号

医薬品等適正広告基準の改正について:平成29年9月29日 薬生発0929第4号

医薬品等広告に係る適正な監視指導について(Q&A):平成30年8月8日 事務連絡

2. 行政指導には、従う義務があるのですか?

行政手続法第32条は、受ける側に従う義務を課していません。第1項は、指導の内容は相手方の任意の協力によってのみ実現されると、指導する側に留意を求めています。

ただし、第32条を含む同法第四章は、地方公共団体の機関がする行政指導には適用されません(3.)。

行政手続法で行政指導について定める章は、第四章(第32条から第36条の2まで)です。その最初の第32条が、「行政指導の一般原則」を定めています。

第1項は、行政指導に携わる者に、次の2つに留意するよう求めています。

  • その行政機関の任務又は所掌事務の範囲を、逸脱しないこと
  • 行政指導の内容は、あくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであること

第2項は、相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをすることを禁じています。

2つの項の名宛人(その条文で義務や禁止の対象になる人)は、どちらも「行政指導に携わる者」、つまり指導する側です。指導を受ける側に何かを命じる条文ではありません。

指導の進め方についての決まり(第33条・第34条)

第四章には、指導の進め方を縛る条文がほかにもあります。

  • 第33条:申請の取下げや内容の変更を求める行政指導についての規定です。申請者が従う意思がないと表明したのに指導を続けるなどして、申請者の権利の行使を妨げてはならない、としています
  • 第34条:許認可等(許可や認可など)をする権限や、それに基づく処分をする権限を持つ行政機関についての規定です。その権限を行使できない、又は行使する意思がない場合にする行政指導が対象です。権限を行使し得ることをことさらに示して、相手方を従わざるを得なくさせてはならない、としています

例

ある会社が国の行政機関に申請をしたところ、担当者から、申請を取り下げるよう指導された場面で考えます。会社は、従う意思はないとはっきり伝えました。それでも指導を続けて、申請者の権利の行使を妨げるようなことは、第33条の問題になり得ます。

原文の言い回しを見る(第34条)

第34条の対象は、許認可等をする権限又は許認可等に基づく処分をする権限を有する行政機関がする行政指導です。その権限を行使することができない場合又は行使する意思がない場合について、「当該権限を行使し得る旨を殊更に示すことにより相手方に当該行政指導に従うことを余儀なくさせるようなことをしてはならない」と定めています。

「不利益な取扱い」と「不利益処分」は別の言葉

第32条第2項の「不利益な取扱い」と、第2条第4号の「不利益処分」は、別の語です。前者は、行政指導の相手方に対する取扱いについて書かれた語です。後者は、行政庁が法令に基づいて、特定の者に直接、義務を課したり権利を制限したりする処分のことです。ただし、除かれるものが4つ定められています。

原文の言い回しを見る(第2条第4号)

第2条第4号は「不利益処分」を「行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。」と定め、続くイからニまでで、除かれるものを4つ掲げています。

薬機法の罰則は、何を対象に掲げているか

薬機法の罰則は、第十八章「罰則」(第83条の6から第91条まで)にあります。条ごとに刑を定め、その多くが、対象を号(条文の中の箇条書き)で並べています。号に並んでいるのは、次の3つの型です。

  • 条文の禁止・義務に、直接違反した場合:第84条第1号(第4条第1項の違反)、第85条第4号(第66条第1項又は第3項の違反)、同条第5号(第68条の違反)など。第66条・第68条は広告の規定です(『2-2 医薬品や化粧品などの広告で、事実と違う・大げさな表現は禁止ですか?』、承認前の広告の禁止)
  • 条文に定められた命令・処分に違反した場合:第84条第26号(第69条の3の規定による命令の違反)、第85条第6号(第72条の5第1項の措置命令の違反)など
  • 第69条の報告徴収・立入検査等に応じなかった場合:第87条第13号。報告をしない・うその報告をする、立入検査を拒む・妨げる・避ける(忌避)ときなどです。質問に正当な理由なく答えない・うその答えをするときも入ります

第十八章のどの条にも、行政指導に従わなかったことを対象として掲げた規定はありません。薬機法の条文に「行政指導」の語が無いことは、1.の節で見たとおりです。

例

冒頭のA社が、広告の表現を見直すよう指導を受けたのに、広告をそのままにしていた場面で考えます。指導に従わなかったこと自体は、第十八章の号に掲げられていません。

ただし、広告そのものが第66条第1項に違反するとされれば、その違反は第85条第4号の対象になり得ます。また、第72条の5第1項の措置命令(違反の中止などを命じる役所の命令)が出て、その命令に違反すれば、第85条第6号の対象になり得ます。

号を使わない条もあります。1つは、登録認証機関の役員又は職員の収賄(第83条の6)です。登録認証機関は、国に登録され、製品が基準に合っているかを確かめて「認証」を行う機関です。もう1つは、指定薬物(厚生労働大臣が指定する薬物)に係る違反(第83条の9)です。第90条は両罰規定(違反した人だけでなく、その人が属する会社も罰する決まり)、第91条は過料(刑罰ではなく、行政上の決まりへの違反に科されるお金の支払い)です。

第85条第6号が引く第72条の5第1項は、2027年5月20日から第72条の6第1項へ繰り下がります。この改正は令和7年法律第37号によるものです。空いた第72条の5には、業務の運営の改善に必要な措置の命令(現行の第72条の4)が入ります。同じ日に、第85条第6号の引用も「第七十二条の六第一項」に書き換わります。第72条の5第1項の条文は、5.の節に条文カードとして掲げています。

条ごとの刑は『6-7 薬機法に違反すると、どんな刑罰がある?』で扱っています。業許可(製造や販売を仕事として行うために、国や都道府県から受ける許可)への処分と措置命令の条文は、『6-3 業務停止や許可の取消しは、どの条文で決まる?』と第72条の5 措置命令にあります。

3. 都道府県の薬務主管課がする行政指導にも、行政手続法の行政指導の章(第四章)は適用されますか?

適用されません。行政手続法第3条第3項が、地方公共団体の機関がする行政指導について、第二章から第六章までの規定を適用しないと定めています。

代わりに第46条は、地方公共団体が同法の規定の趣旨にのっとり必要な措置を講ずるよう努めなければならないと定めています。

2.の節で見た第32条も、この第四章にあります。第四章を外している第3条第3項は、次のとおりです。

この項が外しているのは、地方公共団体の機関がする処分(条例・規則に根拠があるものに限る)・行政指導などについての「次章から第六章まで」の規定です。第3条は第一章「総則」(第1条から第4条まで)にあるので、「次章」は第二章です。行政指導の第四章(第32条から第36条の2まで)も、処分等の求めの第四章の二(第36条の3)も、この範囲に入ります。

括弧書きの位置にも、注意が要ります。「(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)」は、「処分」の直後に付いています。「及び行政指導」は、その後に続いています。限定が付いているのは処分のほうで、行政指導には付いていない書き方です。

代わりに置かれた、第46条の努力義務

外したままには、なっていません。第七章「補則」の第46条が、地方公共団体に努力義務(そうするよう努めなければならないという義務)を課しています。

地方公共団体は、第三条第三項において第二章から前章までの規定を適用しないこととされた処分、行政指導及び届出並びに命令等を定める行為に関する手続について、この法律の規定の趣旨にのっとり、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

行政手続法(平成5年法律第88号)第46条(地方公共団体の措置)

つまり、行政手続法の規定の趣旨に沿って、公正で透明な行政運営のために必要な措置をとるよう努める、という義務です。各地方公共団体が第46条を受けて定めている手続は、条例の本文を出典として確認していないため、本ページでは扱っていません。

例

冒頭のA社の場面で考えます。電話で指導をしたのは県の薬務主管課で、地方公共団体の機関です。この指導には、第3条第3項により、行政手続法の第四章は適用されません。趣旨・内容・責任者を示すことと、口頭のときの書面の交付を定める第35条(4.の節)も、その中に入ります。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

行政指導を受けたときは、行政手続法第35条により趣旨・内容・責任者が示され、口頭のときは求めれば書面が交付される。都道府県の指導も同じ。

現行

行政手続法第3条第3項は、地方公共団体の機関がする行政指導について、第二章から第六章までの規定を適用しないと定めている。第35条は第四章にある。第46条は、地方公共団体が同法の規定の趣旨にのっとり必要な措置を講ずるよう努めなければならないと定めている。適用されないのは国の法律である行政手続法の第二章から第六章までであって、各地方公共団体が第46条を受けて定めている手続については、その本文を出典として確認していないため本ページでは扱っていない。

行政手続法(平成5年法律第88号)第3条第3項・第35条・第46条。e-Gov 法令検索の版ID 405AC0000000088_20260724_508AC0000000066(2026-07-24 施行)で確認。

1.の節で触れた厚生労働省の通知(2017年9月)は、医薬品等の広告について、都道府県等を中心として監視指導が行われていると書いています。この節で見たとおり、都道府県の指導は、第3条第3項の除外の側です。

都道府県が処理することとされている薬機法の事務のうち、どれが第一号法定受託事務とされているかは、第81条の3が列挙しています。第一号法定受託事務とは、本来は国が果たすべき役割に係る事務で、法律により都道府県などが処理するとされたものです。第81条の3の列挙は、『6-5 違反広告の措置命令では、何を命じられる?』で扱っています。

第3条第3項が対象としているのは、地方公共団体の機関がする処分・行政指導・届出と、地方公共団体の機関が命令等を定める行為です。届出は、決められた事項を行政に知らせる手続で、審査して認めるものではありません。国の行政機関がするものについては、第3条第1項が各号で個別に掲げています。

第3条第1項は、行政指導に関係する号として、第13号と第14号を掲げています。第13号は公益に関わる事象の現場で警察官などがするもの、第14号は情報の収集を直接の目的とするものです。

原文の言い回しを見る(第3条第1項第13号・第14号)

行政指導に関係する号として、第13号が「公衆衛生、環境保全、防疫、保安その他の公益に関わる事象が発生し又は発生する可能性のある現場において警察官若しくは海上保安官又はこれらの公益を確保するために行使すべき権限を法律上直接に与えられたその他の職員によってされる処分及び行政指導」を、第14号が「報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分及び行政指導」を掲げています。

4. 行政指導をする側は、何を示さなければなりませんか?

趣旨、内容、責任者の3つです。行政手続法第35条第1項が、相手方に対して明確に示さなければならないと定めています。

口頭のときは、求めれば行政上特別の支障がない限り書面が交付される定め(第3項)がありますが、第35条は地方公共団体の機関がする行政指導には適用されません。

第35条第1項は、行政指導に携わる者に、相手方へ次の3つを明確に示すよう求めています。

  • 趣旨:何のための指導か
  • 内容:何を求めるのか
  • 責任者:だれが責任を持つ指導か

権限を持ち出すときは、根拠も示す(第2項)

第2項は、示すことを追加しています。行政指導をする際に、行政機関が許認可等をする権限や、許認可等に基づく処分をする権限を行使し得ることを示すときの定めです。このときは、相手方に次の3つも示さなければなりません。

  1. 当該権限を行使し得る根拠となる法令の条項
  2. 前号の条項に規定する要件
  3. 当該権限の行使が前号の要件に適合する理由

ひとことで言えば、どの条文の権限か、その条文の要件は何か、なぜ要件に合うのか、の3つです。

口頭の指導と、書面の交付(第3項・第4項)

第3項は、行政指導が口頭でされた場合の定めです。相手方から、第1項・第2項の事項を書いた書面を求められたときは、指導に携わる者は、行政上特別の支障がない限り、これを交付しなければなりません。

第4項は、この書面の交付の規定を適用しないものを、2つ挙げています。

  • 相手方に対し、その場において完了する行為を求めるもの(第1号)
  • 既に文書(第3項の書面を含む。)又は電磁的記録(電子データ)によりその相手方に通知されている事項と、同一の内容を求めるもの(第2号)

例

国の行政機関から口頭で行政指導を受けた会社が、趣旨・内容・責任者を書いた書面を求めた場面で考えます。この求めには、第35条第3項が働き得ます。ただし、既に文書で伝えられた事項と同じ内容を求める指導なら、第4項第2号により、書面の交付の規定は適用されません。

冒頭のA社のように、指導をしたのが県の薬務主管課なら、第35条はそもそも適用されません。このあと見る第36条(複数の者への指導)も同じです(3.の節)。

同じ行政目的で、複数の相手に指導をするとき(第36条)

同じ行政目的のために、一定の条件にあてはまる複数の者に行政指導をしようとするときの定めです。行政機関は、あらかじめ、事案に応じて行政指導指針を定めなければなりません。そして、行政上特別の支障がない限り、これを公表しなければなりません。

行政指導指針は、第2条第8号ニが定義しています。こうした複数の者への行政指導に共通して、その内容となるべき事項のことです。

原文で確かめる(第36条)

第2条第8号は、行政指導指針を「命令等」の一つに挙げています。命令等を定めようとするときの手続は、第六章「意見公募手続等」にあります。第39条第1項が定めるのは、命令等を定める機関が命令等を定めようとする場合の手続です。まず、当該命令等の案及びこれに関連する資料を、あらかじめ公示(広く一般に知らせること)しなければなりません。そのうえで、意見の提出先及び意見提出期間を定めて、広く一般の意見を求めなければなりません。

ただし、ここにも適用除外があります。第3条第2項第6号は、法令・慣行・定める機関の判断のどれによっても公にされない審査基準・処分基準・行政指導指針を定める行為には、第六章を適用しないとしています。

原文の言い回しを見る(第3条第2項第6号)

第3条第2項第6号は、「審査基準、処分基準又は行政指導指針であって、法令の規定により若しくは慣行として、又は命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外のもの」を定める行為について、第六章の規定を適用しないとしています。

5. 個別の行政指導は、公表されるのですか?

行政手続法が公表しなければならないとしているのは、行政指導指針です(第36条)。個別の行政指導の公表について定めた条文は、同法第四章にありません。

薬機法では、第72条の5第1項の措置命令が、違反した者に命ずることができる措置の中に「公示」(広く一般に知らせること)を掲げています。

「公表」といっても、何を単位に公表するのかは、法律や資料ごとに違います。

措置命令の「公示」は、第72条の5第1項が、第66条第1項又は第68条の規定に違反した者に命ずることができる措置の一つです。行政手続法が「公表しなければならない」とする行政指導指針とは、根拠も対象も別です。措置命令の内容は『6-5 違反広告の措置命令では、何を命じられる?』で扱っています。

原文で確かめる(第72条の5第1項)

この条文は、令和7年法律第37号により 2027年5月20日 から 第72条の6 へ繰り下がります。空いた番号には別の規定が入ります(第72条の5 は業務の運営の改善に必要な措置の命令になります)。2027年以降に条番号だけを引くと、別の規定に当たります。

この施行日は e-Gov 法令検索に確定した施行日として記録されているものです(施行期日を定める政令の番号は未確認)。これに対し 2028年5月20日 施行分は e-Gov 上も予定日で、政令で確定します。

行政が実際に出している資料

表1は、条文の定めと、行政が実際に出している資料を並べたものです。上の3行が条文の定め、下の3行が行政の資料です。「根拠」の列を見ると、その行がどの法律・資料によるかがわかります。

表1:公表について、条文と行政の資料が何を定め、何を載せているか
対象公表について書かれていること根拠
行政指導(複数の者を対象とするもの)行政機関は、あらかじめ行政指導指針を定め、行政上特別の支障がない限りこれを公表しなければならない行政手続法 第36条
行政指導(個別のもの)公表について定めた条文は、行政指導について定める第四章(第32条〜第36条の2)に置かれていない行政手続法 第四章
薬機法の措置命令命ずることができる措置に「これらの実施に関連する公示その他公衆衛生上の危険の発生を防止するに足りる措置」が含まれる薬機法 第72条の5第1項(2027年5月20日から第72条の6第1項。空いた第72条の5には業務の運営の改善に必要な措置の命令が入る)
厚生労働省の報道発表家庭用医療機器の広告に関して第72条の5第1項(2027年5月20日から第72条の6第1項)の規定に基づく措置命令を行った旨が、事業者名・製品名とともに公表されている厚生労働省 報道発表資料「医薬品医療機器等法に基づく行政処分を行いました」(2025年11月7日)
消費者庁のインターネット監視(健康増進法第65条第1項)改善指導を行った事業者数・商品数が四半期ごとに公表されている。令和8年4月〜6月は117事業者・126商品。事業者名の記載はない消費者庁「インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する改善指導について(令和8年4月〜6月)」(令和8年9月4日)
東京都のページ掲げられているのは、「不適表示・広告例又は解説(医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器)」「医薬品等広告講習会 資料」などで、個別の事業者への指導の記録ではない東京都保健医療局「医薬品等の広告規制について(医薬品医療機器等法)」

消費者庁のインターネット監視の行は、健康増進法第65条第1項に基づくもので、薬機法の監視指導とは根拠法も所管も異なります。公表される単位(指針・命令・件数・事例の類型)が資料ごとに違うことを示すために並べています。

直感的なポイント

公表の資料は、目盛りの違う物差しが並んでいるようなものです。指針そのもの、命令の内容、件数、事例の類型と、測っている単位が資料ごとに違います。単位の違いを知っておくと、資料どうしが食い違って見えても、戸惑わずに済みます。

例

表1の下の3行のうち、2つを比べます。厚生労働省の報道発表(2025年11月7日)は、家庭用医療機器の広告について措置命令を行ったことを、事業者名・製品名とともに出しています。

消費者庁は、健康増進法に基づくインターネット監視で改善指導を行った事業者数・商品数を、四半期ごとに公表しています。この資料には、事業者名の記載がありません。同じ「公表」でも、単位がまったく違います。

東京都は、広告規制のページで、周知のしかたについても書いています。不適正な広告を未然に防ぐには、広告主自身による自主的な確認や、広告媒体業者等による審査体制の充実が必要だとしています。そのために、不適事例や考え方をインターネットで広く周知することにした、という内容です。周知されているのは、不適事例と考え方です。どの事業者にいつ指導したかではありません。他の自治体では、運用が異なる場合があります。

原文で確かめる(東京都のページ)

最近の健康志向の高まりの中、医薬品医療機器等法の認識不足等により、虚偽・誇大な広告・表示をしたものが見受けられます。本都においては監視指導や事前相談の充実により広告の適性化を図っているところです。しかしながら、不適正広告等を未然に防止するためには、広告主自身による自主的な確認や広告媒体業者等による審査体制の充実が必要となります。このことから、広くインターネットにより不適事例や考え方を周知することとしました。

東京都保健医療局「医薬品等の広告規制について(医薬品医療機器等法)」。表記は原文のまま(2026-09-08 確認)

6. 行政指導に納得できないときの手続は、条文にありますか?

あります。行政手続法第36条の2が、法令に違反する行為の是正を求める行政指導について、中止その他必要な措置を求める申出の手続を定めています。

対象は「その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る」とされ、地方公共団体の機関がする行政指導には適用されません(3.)。

第36条の2は、「行政指導の中止等の求め」を定めています。使えるのは、次のすべてにあてはまる場合です。

  • 法令に違反する行為の是正を求める行政指導であること
  • その行政指導の根拠となる規定が、法律に置かれていること
  • 相手方が、その行政指導は法律に規定する要件に適合しないと考えること
  • 地方公共団体の機関がする行政指導ではないこと(第3条第3項。3.の節)

このとき相手方は、指導をした行政機関に申し出て、指導の中止その他必要な措置をとるよう求めることができます。ただし、その行政指導が、相手方について弁明その他意見陳述のための手続(言い分を述べる機会)を経てされたものであるときは、この限りでありません(第1項ただし書)。

申出書に書くこと(第2項)と、受けた側の対応(第3項)

この申出は、第2項により、申出書を提出してすることとされています。記載事項は6つです。

  1. 申出をする者の氏名又は名称及び住所又は居所
  2. 当該行政指導の内容
  3. 当該行政指導がその根拠とする法律の条項
  4. 前号の条項に規定する要件
  5. 当該行政指導が前号の要件に適合しないと思料する理由
  6. その他参考となる事項

ひとことで言えば、申し出る人、指導の内容、指導の根拠となる法律の条項とその要件、要件に合わないと考える理由、その他参考になる事項の6つです。

第3項は、申出を受けた側の対応を定めています。申出があったときは、その行政機関が必要な調査を行います。そして、その行政指導が法律に規定する要件に適合しないと認めるときは、中止その他必要な措置をとらなければなりません。

「法律」に置かれたものに限られることと、手続の作り

この申出は、その指導は法律の要件に合っていない、と主張するしくみです。照らし合わせる要件が法律の側にあることが、前提になっています。第1項の括弧書きが対象を「その根拠となる規定が法律に置かれているもの」に限っているのは、この前提と対応しています。申出書の第3号・第4号に「根拠とする法律の条項」と「その条項に規定する要件」を書かせているのも、この限定に対応しています。

例

ある法律に基づいて、国の行政機関が、ある会社に法令違反の是正を求める行政指導をした場面で考えます。会社が、その指導は法律に規定する要件に合わないと考えるなら、第36条の2の申出の対象になり得ます。

ただし、会社の弁明などの手続を経てされた指導なら、第1項ただし書により、この限りでありません。指導をしたのが県の薬務主管課なら、第3条第3項により、この規定は適用されません。このあと見る第36条の3(第四章の二)も同じ範囲に入り、地方公共団体の機関がする行政指導については適用されません。

逆向きの申出(第36条の3)

第四章の二「処分等の求め」の第36条の3第1項は、逆の向きの申出を定めています。指導を受けた側からの申出ではありません。法令に違反する事実があるのに、その是正のためにされるべき処分又は行政指導がされていないと考えた者が、それをするよう求める申出です。ここでも対象は、根拠となる規定が法律に置かれているものに限られます。申出ができるのは「何人も」、つまりだれでもです。申出書の記載事項は、同条第2項が6つ掲げています。

原文の言い回しを見る(第36条の3第1項)

条文は「何人も、法令に違反する事実がある場合において、その是正のためにされるべき処分又は行政指導(その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る。)がされていないと思料するときは、当該処分をする権限を有する行政庁又は当該行政指導をする権限を有する行政機関に対し、その旨を申し出て、当該処分又は行政指導をすることを求めることができる」というものです。

不利益処分の手続(第三章)は、行政指導の第四章とは別の章です。薬機法第75条の5の18は、課徴金の手続について、この第三章を外しています(例外を定めたただし書があります)。課徴金の手続は『6-6 薬機法の課徴金は、どう計算される?』で、業許可への処分の前後に置かれた手続は『6-3 業務停止や許可の取消しは、どの条文で決まる?』で扱っています。

原文の言い回しを見る(薬機法 第75条の5の18)

対象は、厚生労働大臣が第75条の5の2から第75条の5の16までの規定によってする課徴金納付命令その他の処分で、「行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない」としています。ただし、第75条の5の2の規定に係る同法第12条の適用については、この限りでないとしています。

7. 指導を受ける前に行政へ相談する仕組みは、どこに示されていますか?

法律ではなく、各自治体の公表資料です。たとえば東京都は、保健医療局のページで、医薬品等の広告・表示の相談を予約制で受け付けると書いています。

東京都の窓口は業態で分かれていて、他の道府県に本店がある事業者には、その道府県の薬務主管課への問い合わせを案内しています。

行政手続法が定めているのは、行政指導がされる場面と、その後の手続です。

東京都の場合

東京都保健医療局の広告規制のページは、都の取組を「監視指導や事前相談の充実により広告の適性化を図っているところです」と書いています(表記は原文のまま)。相談の受け方は、同局の講習会資料のページに書かれています。窓口は、業態で分かれています。

  • 製造販売業者(製造販売業の許可を受けて、製品を市場に出す事業者):健康安全研究センター広域監視部。医薬品(体外診断用医薬品を除く)・医薬部外品・化粧品は薬事監視指導課、医療機器・体外診断用医薬品は医療機器監視課。体外診断用医薬品は、体に直接使わず、病気の診断に使う医薬品です
  • その他の事業者(東京都内に本店のある広告代理店、放送事業者など):保健医療局健康安全部薬務課監視指導担当
  • 受付の方法:相談は予約制。電話で予約を取り、必要に応じて指定のアドレスへ資料を送付する
  • プログラムの医療機器該当性(ソフトウェアが医療機器にあたるかどうか):相談先は、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課。令和3年4月1日から、ここで一元的に行うこととされている

他の道府県に本店がある場合について、同ページは「他道府県に本店のある事業者の方は、それぞれの道府県の薬務主管課にお問い合わせください。」と書いています。

例

東京都内に本店のある広告代理店が、扱う広告について、事前に相談したい場面で考えます。東京都の資料では、この場合の窓口は保健医療局健康安全部薬務課監視指導担当で、電話で予約を取る形です。

ここに挙げたのは東京都の記載です。47都道府県の薬務主管課を網羅した公的な一覧を出典として確認していないため、他の窓口は挙げていません。他の自治体では、運用が異なる場合があります。相談先の使い分けは『6-10 どこに相談すればいい?』で扱っています。

行政の部局名は変わります。ここに挙げた課名は、2026-09-08 時点で東京都保健医療局のページに載っているものです。古い資料の課名のままでは、現在の窓口に届きません。法令の側で古くなった記述の一覧は古い理解の一覧に置いています。

理解の確認

「行政指導に従わなかったこと」は、薬機法第十八章の罰則の号に掲げられていません。2つの法律の作りから、その理由を説明できますか?

薬機法の条文には「行政指導」の語がありません。第十八章「罰則」(第83条の6〜第91条)が号で掲げている対象は、3つの型に限られます。条文の禁止・義務への直接の違反、条文に定められた命令・処分への違反、第69条の報告徴収・立入検査等に応じなかった場合です。一方、行政指導は、行政手続法第2条第6号が「処分に該当しないもの」として定義する行為です。同法第32条第1項は、その内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることへの留意を求めています。第2項は、従わなかったことを理由とする不利益な取扱いを禁じています。任意の協力を前提とする行為には、薬機法の側に、罰則を結び付ける先が置かれていない、という関係です。

根拠:薬機法第十八章(第83条の6〜第91条。第84条第1号・第85条第4号・第87条第13号ほか)、行政手続法(平成5年法律第88号)第2条第6号・第32条(法令確認日 2026-09-08)

都道府県の薬務主管課がした行政指導について、行政手続法第35条第3項(口頭のときの書面の交付)を根拠にできないのはなぜですか?

第35条は同法の第四章にあります。そして第3条第3項が、地方公共団体の機関がする行政指導について、第二章から第六章までの規定を適用しないと定めているためです。外れるのは章の単位です。そのため、方式(第35条)だけでなく、複数の者を対象とするときの行政指導指針(第36条)も、中止等の求め(第36条の2)も、まとめて適用されません。代わりに、第七章の第46条が、同法の規定の趣旨にのっとり必要な措置を講ずる努力義務を、地方公共団体に課しています。各地方公共団体が第46条を受けて定めている手続は、本ページでは扱っていません。

根拠:行政手続法(平成5年法律第88号)第3条第3項・第35条・第46条(法令確認日 2026-09-08)

行政指導の中止等の求め(第36条の2第1項)には、「その根拠となる規定が法律に置かれているものに限る」という括弧書きが付いています。この限定は、手続の作りとどう対応していますか?

この申出は、その行政指導が「当該法律に規定する要件に適合しない」と考えることを理由にするものです。第3項も、行政機関が必要な調査を行い、要件に適合しないと認めるときに、中止その他必要な措置をとるとしています。照らし合わせる要件が法律の側にあることが、前提の手続です。そのため、根拠となる規定が法律に置かれていない行政指導は、括弧書きによって対象から外れます。第2項の申出書が、第3号に「当該行政指導がその根拠とする法律の条項」、第4号に「前号の条項に規定する要件」を書かせているのも、この限定に対応しています。

根拠:行政手続法(平成5年法律第88号)第36条の2第1項〜第3項(法令確認日 2026-09-08)

次に読む

  • 行政手続法(平成5年法律第88号)第2条・第3条・第32条〜第36条の3・第39条・第46条 e-Gov 法令検索(版ID 405AC0000000088_20260724_508AC0000000066、2026-07-24 施行。2026-09-08 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第68条の6・第68条の8・第68条の23・第69条・第69条の3・第72条の4・第72条の5・第75条の5の18・第81条の3・第83条の6・第83条の9・第84条・第85条・第87条・第90条・第91条 e-Gov 法令検索(2026-05-21 施行版。2026-09-08 確認)
  • 医薬品等適正広告基準の改正について(平成29年9月29日 薬生発0929第4号、厚生労働省医薬・生活衛生局長)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品等広告に係る適正な監視指導について(Q&A)(平成30年8月8日 事務連絡、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品医療機器等法に基づく行政処分を行いました(2025年11月7日 報道発表資料、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する改善指導について(令和8年4月〜6月)(令和8年9月4日、消費者庁表示対策課ヘルスケア表示指導室)消費者庁(2026-09-08 確認)
  • 医薬品等の広告規制について(医薬品医療機器等法)(東京都保健医療局健康安全部薬務課)東京都保健医療局(2026-09-08 確認)
  • 医薬品等広告講習会 資料(令和7年度。相談窓口の記載を含む。東京都保健医療局健康安全部薬務課)東京都保健医療局(2026-09-08 確認)