30秒でわかる要点
- 薬機法の広告の監視指導は、都道府県等が中心:医薬品等(薬機法が扱う5つの製品)の広告の監視指導(行政が広告を確かめ、必要な指導をすること)は、都道府県等を中心に行われています。厚生労働省の通知(国の役所が、法律の運用のしかたを自治体などに示す文書)に、そう書かれています。東京都は、他の道府県に本店がある事業者を、それぞれの道府県の薬務主管課(都道府県で薬の行政を受け持つ課)へ案内しています。
- 医療機器にあたるかの相談先は、プログラムかどうかで分かれる:プログラム(ソフトウェア)が医療機器にあたるかの相談は、厚生労働省の監視指導・麻薬対策課が受けています。2021年4月1日から、この課が一元的に(1か所でまとめて)受け付けています。この相談の申込みは、PMDA(医薬品や医療機器の審査などを行う独立行政法人)の窓口を通すこともできます。プログラム以外の製品は、都道府県の薬務主管課です。医薬品かどうかの判断に使われる2つのリストのどちらにも載っていない原材料は、都道府県を通じて同じ課へ照会(問い合わせて判断を求めること)します。
- 「相談」の窓口と「情報提供・通報」の窓口は別:景品表示法(不当な景品類や表示を規制する法律)では、消費者庁 表示対策課 指導係が「これから行う企画」の相談を受けます。違反の情報提供は、別の経路です。厚生労働省は、再生医療等(加工した細胞などを使って行う医療)についての情報提供・通報窓口を置いています。この窓口は、「原則として個別の回答・返信は行いません」と明記しています。
1. 薬機法の広告の相談は、どこが受けていますか?
都道府県です。厚生労働省の通知(2017年9月)が、医薬品等の広告の監視指導は都道府県等を中心に行われていると書いています。
東京都は、他の道府県に本店がある事業者には、それぞれの道府県の薬務主管課へ問い合わせるよう案内しています。
都道府県が受けている根拠の1つは、厚生労働省の通知(2017年9月)です。この通知は、医薬品等適正広告基準を全面的に改めたものです。医薬品等適正広告基準は、医薬品等の広告を適正にするために国が示した基準です。通知の書き出しには、広告の監視指導(行政が広告を確かめ、必要な指導をすること)は「都道府県等を中心として」行われている、とあります。
医薬品等は、医薬品、医薬部外品(医薬品よりも作用がおだやかな製品。薬用化粧品など)、化粧品、医療機器、再生医療等製品(人や動物の細胞に培養などの加工をして作る製品など)の5つです。
この通知の名宛人(通知が宛てられている相手)も、都道府県知事、各保健所設置市長、特別区長です。保健所設置市は保健所を置いている市、特別区は東京23区のことです。
原文で確かめる(2017年9月の通知)
医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の広告については、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和 35 年法律第 145 号)第 66 条から第 68 条までの規定及び「医薬品等適正広告基準について」(昭和 55 年 10 月9日付け薬発第 1339 号厚生省薬務局長通知、改正平成 14 年3月 28 日医薬発第 0328009 号厚生労働省医薬局長通知。以下「旧通知」という。)に基づき、都道府県等を中心として監視指導が行われているところです。
医薬品等適正広告基準の改正について(平成29年9月29日 薬生発0929第4号、厚生労働省医薬・生活衛生局長)本文東京都の場合:事業者の種類で担当が分かれる
都道府県の側でも、広告の相談をどの部署が受けるかを公表している例があります。東京都は、医薬品等広告講習会の資料のページに「広告・表示の相談窓口について(都内事業者の方)」という欄を置いています。事業者の種類ごとに、担当の部署が分かれています。
- 製造販売業者(医薬品(体外診断用医薬品を除く)・医薬部外品・化粧品):東京都健康安全研究センター広域監視部 薬事監視指導課
- 製造販売業者(医療機器・体外診断用医薬品):同 医療機器監視課
- その他事業者(東京都内に本店のある広告代理店、放送事業者の方など):保健医療局健康安全部薬務課監視指導担当
製造販売業者は、製品を市場に出す責任を持つ事業者です。体外診断用医薬品は、血液などを体の外で調べるための検査薬です。
同じ欄には、本店が東京都の外にある事業者の問い合わせ先も書かれています。
他道府県に本店のある事業者の方は、それぞれの道府県の薬務主管課にお問い合わせください。
東京都保健医療局「医薬品等広告講習会 資料」広告・表示の相談窓口について(都内事業者の方)(更新日 2025年10月31日)例
冒頭の広報担当者の会社が、大阪府に本店を置いているとします。広報担当者は、東京都の窓口に広告の相談をしようと考えました。
東京都は、他の道府県に本店がある事業者に、それぞれの道府県の薬務主管課へ問い合わせるよう案内しています。この案内に沿うと、問い合わせ先は大阪府の薬務主管課です。
東京都の申込みの手順
東京都の同じ資料のページには、相談の申込みの手順も書かれています。
電話で予約を取る
相談は予約制です。まず電話で予約を取るよう書かれています。
予約の後に資料を送る
電話で予約した後、必要に応じて、資料を専用のメールアドレスへ添付して送ります。メールの件名と本文の書き方にも指定があります。
期限と容量を守る
予約日の3開庁日前(役所が開いている日で数えて3日前)までに送ります。1通あたりの容量は3メガバイト以内です。URLリンクやファイル転送サービスでの送付は、遠慮するよう求められています。
資料の条件を確かめる
相談資料は日本語で書くよう協力が求められ、日本語以外の資料は適宜翻訳するよう書かれています。他社製品についての資料だと、相談を受けられない場合があるとされています。
予約時間に電話する
電話相談の場合は、予約時間になったら電話します。当日の連絡がない場合や、資料が送られていない場合は、キャンセル扱いになることがあると書かれています。
要点
ここに挙げた窓口の分け方と申込みの手順は東京都の運用で、全国共通の基準ではありません。電話番号とメールアドレスは変わることがあるため、ここには書き写していません。今の連絡先は、出典の東京都のページにあります。
この資料のページは、東京都の「医薬品等の広告規制について(医薬品医療機器等法)」の下に置かれています。親ページには、次の3つのページが並んでいます。
- 「不適表示・広告例又は解説(医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器)」
- 「医薬品等広告講習会 資料」
- 「令和8年度医薬品等広告講習会開催のお知らせ」
そもそも何が「広告」にあたるかは、『2-1 そもそも薬機法の「広告」とは?』で扱います。行政指導(役所が、法的な強制力なしに協力を求めて行う指導)の性質は、『6-2 行政指導は、どの法律で決まっている?』で扱います。
2. 用件ごとの窓口を、一覧で見るとどうなりますか?
薬機法の広告は都道府県、プログラムが医療機器にあたるかは国、景品表示法は消費者庁です。同じ製品でも、用件ごとに示されている窓口が違います。
表には、行政が公表している案内が示している窓口だけを並べています。
直感的なポイント
市役所では、同じ人が行っても、住民票を取るのか、税金の相談をするのかで窓口が違います。薬機法まわりの相談先も、これと同じです。
表1の列は、左が用件(何を聞きたいか、何を知らせたいか)、真ん中が案内されている窓口、右がそう書いている資料です。
どの法律で見るかの整理は、『7-10 1つの広告や表示に、どの法律がかかり得る?』で扱います。
| 用件 | 示されている | 根拠 |
|---|---|---|
| 医薬品等の | 都道府県等を | 医薬品等適正 |
| 東京都内に | 東京都保健医療局健康安全部 | 東京都 |
| 製造販売業者 | 東京都健康安全研究 | 同上 |
| 製造販売業者 | 同 医療機器監視課 | 同上 |
| 他道府県に | それぞれの | 同上 |
| プログラムの | 厚生労働省 監視指導・ | 厚生労働省 |
| プログラム | 都道府県の | PMDA |
| 医療機器に | 引き | 厚生労働省 |
| 薬事に | 引き | PMDA |
| 2つの | 都道府県を | 新規成分本質 |
| 食品への | 保健所等の | 東京都 |
| 通関時に | 各地方 | 茨城県 |
| 医療に | 医療機関を | 厚生労働省 |
| 事業者が | 消費者庁 表示対策課 指導係 | 消費者庁 |
| 契約内容や | 消費者 | 厚生労働省 |
東京都の行は東京都の運用で、他の都道府県の運用を示すものではありません。連絡先は各出典にあります。
表の「該当性」は、ある製品が医薬品や医療機器などにあたるかどうか、という意味です。「成分本質(原材料)」は製品に使われる原材料のことで、5.の節で説明します。
例
あるクリニックの事務長が、2つのことを聞きたいとします。1つは、医療法(病院や診療所について定めた法律)の広告規制についてです。これは表の「医療に関する広告」の行で、医療機関を所管する自治体の窓口が示されています。
もう1つは、これから行うキャンペーンの企画についての、景品表示法の相談です。これは「事業者がこれから行う企画についての景品表示法の相談」の行で、消費者庁 表示対策課 指導係が示されています。
3. 全国の窓口をまとめた一覧は、公表されていますか?
医療に関する広告については、厚生労働省が全国の窓口一覧を公表しています。薬機法の広告相談について、同じ形の全国一覧は確認できていません。
薬機法の側は、都道府県ごとのページを1つずつ見ることになります。
医療に関する広告の一覧
厚生労働省医政局は、「医療法における病院等の広告規制について」というまとめページを置いています。
このページの「相談・通報窓口」の欄から、全国分の窓口一覧のPDFが公開されています。同じ欄によれば、医療に関する広告の相談先は、医療機関を所管する自治体の窓口です。契約内容や解約条件など、契約についての相談は、消費者ホットライン(188)が案内されています。
原文で確かめる(厚生労働省のまとめページ)
医療に関する広告についてのご相談は、医療機関を所管する自治体の窓口にご連絡をお願いします。
なお、契約内容や解約条件など、契約についてのご相談については、消費者ホットライン188番へお願いします。
厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」相談・通報窓口一覧の表題は「各都道府県、保健所設置市及び特別区における医療に関する広告の窓口一覧」です。都道府県だけでなく、保健所設置市・特別区の担当課と電話番号も並んでいます。備考に「担当の保健所をご紹介する場合があります。」と書いている自治体もあります。
医療法の広告規制そのものは、『7-6 医療広告は、なぜ「書いてよいこと」を並べる形なのか?』(第6条の5・第6条の8)で扱います。
薬機法の側
薬機法の側には、同じ形の一覧が見当たりません。広告や該当性の相談について、全国の窓口をまとめた公的な資料は、このページの確認範囲では見つかっていません。確認できたのは、都道府県が個別に公表しているページです。
たとえば茨城県は、医薬品等の該当性(その製品が医薬品等にあたるかどうか)についてのページで、問い合わせ先を次のように書いています。
該当性についてご不明な点がある場合は、管轄する都道府県薬務課にお問い合わせください。
※通関時における医薬品等該当性の相談は、各地方厚生局にお問い合わせください。
茨城県「医薬品等の該当性について」(更新日 2026年6月8日)例
研究用の試薬を海外から輸入している会社の担当者が、その製品が医薬品等にあたるかを知りたいとします。1つの県(茨城県)の案内に沿うと、問い合わせ先は、管轄する都道府県薬務課です。
ただし、通関(税関での手続)のときの該当性の相談については、各地方厚生局(厚生労働省の地方の機関)が案内されています。
担当する課の名前は、自治体ごとに違います。各ページの担当所属の表示によれば、東京都は保健医療局健康安全部薬務課、茨城県は保健医療部薬務課、大阪府は健康医療部生活衛生室薬務課です。
通知そのものを都道府県が再掲していることもあります。大阪府は「薬務課に関連する各種通知」を年度別に掲載しています(更新日 2026年6月29日)。一次資料(法令や通知の原本)へ自分でたどり着く手順は、『1-10 法令や通知の原文は、どこで読める?』で扱います。
4. 医療機器にあたるかどうかは、どこに聞くよう示されていますか?
プログラム(ソフトウェア)は厚生労働省の監視指導・麻薬対策課、プログラム以外の製品は都道府県の薬務主管課と示されています。
プログラムの該当性の相談は、2021年4月1日から同じ課が一元的に受け付けています。
医療機器該当性とは、ある製品が薬機法の医療機器にあたるかどうか、という問題です。相談先は、その製品がプログラム(ソフトウェア)かどうかで分かれます。
プログラムの場合
厚生労働省の「医療機器プログラムについて」のページが、窓口を案内しています。プログラムの医療機器該当性の相談は、2021年4月1日から、同省の監視指導・麻薬対策課が一元的に受けています。
一方、医療機器に該当しないプログラムの広告相談は、引き続き都道府県に相談するよう、同じ案内に書かれています。
原文で確かめる(厚生労働省の案内)
プログラムの医療機器該当性の相談については、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課にて一元的に行うことといたしました。これに伴い、プログラムの医療機器該当性の相談につきましては、令和3年4月1日から下記の窓口(メール)に連絡いただくと共に、医療機器に該当しないプログラムの広告相談につきましては、引き続き、都道府県にご相談ください。
厚生労働省「医療機器プログラムについて」医療機器プログラム相談窓口について 2)。局名は掲載時点の表記で、東京都のページは同じ経緯を医薬局監視指導・麻薬対策課と書いています例
A社が、単体で提供する予定のソフトウェアを開発中で、それが医療機器にあたるかを聞きたいとします。厚生労働省の案内では、この相談の窓口は監視指導・麻薬対策課です。
同じA社が、医療機器に該当しないプログラムの広告について聞きたいときは、案内されている相談先は都道府県です。
厚生労働省の同じページには、相談の手続きについての事務連絡(役所が、運用上の注意などを担当者あてに伝える文書)と、相談の様式も載っています。判断の材料として、ガイドライン・判断事例・事例データベースも公開されています。
資料の正式名で確かめる
確認するよう指定している事務連絡:「「プログラムの医療機器該当性の相談窓口」における相談手続きについて」(令和4年1月26日事務連絡)
(関連通知等)の欄:「プログラムの医療機器該当性の相談について」(令和3年3月31日事務連絡)、プログラム医療機器の該当性相談様式(Wordファイル)
判断の材料として公開されている資料:
- 「プログラムの医療機器該当性に関するガイドラインについて」(令和3年3月31日付け薬生機審発0331第1号・薬生監麻発0331第15号、令和5年3月31日一部改正)
- 「プログラムの医療機器該当性判断事例」(令和5年3月31日)
- 「医療機器プログラム事例データベース」(令和7年7月3日更新)
PMDAの「SaMD一元的相談窓口」
SaMDは、医療機器にあたるプログラムを指す英語の略語です。PMDA(医薬品医療機器総合機構)は、医薬品や医療機器の審査などを行う独立行政法人です。PMDAには、厚生労働省とPMDAがそれぞれ行っている相談を、まとめて受け付ける窓口があります。「SaMD一元的相談窓口(医療機器プログラム総合相談)」です。
受け付ける相談は3つに分かれ、担当する部署がそれぞれ違います。薬事は、医薬品や医療機器などに関わる事柄のことです。
- (1)医療機器該当性に関する相談 — 厚生労働省 医薬局 監視指導・麻薬対策課
- (2)薬事開発に関する相談 — PMDA プログラム医療機器審査部
- (3)医療保険に関する相談 — 厚生労働省 医政局 医薬産業振興企画課
申込みをまとめて受けるのはPMDAです。ただし、(1)の該当性を担当するのは厚生労働省の課です。同じページは、この窓口を通さず、直接個別に相談することもできると書いています。
この窓口の外に振り分けられるものも、同じページの注記に書かれています。プログラム以外の製品の医療機器該当性は、都道府県の薬務主管課です。薬事に係る広告相談も、引き続き都道府県です。
原文で確かめる(PMDAのページの注記)
(注2)プログラム以外の製品の医療機器への該当性は、都道府県の薬務主管課にご相談ください。
(注3)薬事に係る広告相談については、引き続き都道府県にご相談ください。
PMDA「SaMD一元的相談窓口(医療機器プログラム総合相談)」1.SaMD一元的相談窓口とは?相談の進み方として書かれていること
SaMD一元的相談窓口のページには、相談の進み方も書かれています。
- 相談は無料です。(2)の薬事開発の相談では、論点を整理したうえで、有料の対面助言(PMDAと会って助言を受ける相談)を案内することがあるとされています。
- (1)の該当性の相談は、原則メールで行われます。開発中のソフトウェアが医療機器に該当するかどうかの判断以外は、回答しかねると注記されています。
- 申込書には、相談概要を公表してよいかを選ぶ欄があります。原則は公表で、厚生労働省の「医療機器プログラム事例データベース」に概要のみが載ります。
- 監視指導・麻薬対策課が相談者に照会(質問)をして、一定期間(概ね1か月)たっても回答が得られない場合は、相談終了として扱われる場合があります。
- ソフトウェアを専用の装置と一緒に提供・販売するものは、この窓口の相談の対象になりません。都道府県への相談や、別の対面助言等の利用を検討するよう案内されています。
なお、対面助言の手続を案内する別のPMDAのページは、その前に任意で置かれる対面助言準備面談を「有料、30分」と書いています。
該当性の判断がどこを見て行われるかは、『4-3 医療機器か雑貨かは、何で分かれる?』で扱います。
5. 原材料が医薬品にあたるかの照会は、どこへ出しますか?
都道府県を通じて、厚生労働省の監視指導・麻薬対策課へ照会します。対象は、2つのリストのどちらにも載っていない成分本質(原材料)です。
厚生労働省の通知(2022年7月)は、照会を行う者を、その製品を輸入販売または製造する事業者としています。
健康食品などに使う原材料が医薬品にあたるかどうかは、食薬区分(医薬品と食品を分ける考え方)の問題です。原材料については、次の2つのリストがあります。
- 専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト
- 医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト
1つ目は、もっぱら医薬品として使われる原材料の一覧です。2つ目は、医薬品的な効能効果をうたわない限り、医薬品と判断しない原材料の一覧です。
照会は、事業者から国へ直接ではなく、都道府県を通じて出します。手続と様式(決められた書式)は、厚生労働省の通知(2022年7月)が定めています。この通知の名宛人は、各都道府県衛生主管部(局)長です。通知は都道府県に、この経路と様式を事業者へ知らせるよう頼んでいます。
原文で確かめる(2022年7月の通知)
今般、旧申請様式通知を廃止し、照会手続に必要な申請様式を、新たに別紙1及び別紙2のとおり示すこととしました。貴管下関係業者が照会手続を行う際には、別紙3及び別紙4の記載例を参考に申請様式を作成し、貴都道府県を通じて、当課宛てに、今般の通知で定める申請様式を含む必要書類を提出するよう、ご周知のほどよろしくお願いいたします。
新規成分本質(原材料)の判断に関する照会の際の様式について(令和4年7月26日 薬生監麻発0726第1号、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長)引用の中の「当課」は、この通知を出した監視指導・麻薬対策課のことです。「旧申請様式通知」は、令和2年6月16日 薬生監麻発0616第2号です。
この通知は、2020年6月の古い様式の通知(旧申請様式通知)を廃止しました。発出の日から1年を経過する日までは、旧様式による照会も受理するとしていました。
都道府県の案内
都道府県の側の案内も、同じ経路を示しています。東京都のページは、どちらのリストにも載っていない原材料について、次のように説明しています。
- 医薬品に該当するか否かの判断が、示されていないものであること
- 載っていないからといって、医薬品成分ではないとは言えないこと
- どちらのリストに入るかをはっきりさせるには、原材料の性質を明らかにした資料を添えて、個別に厚生労働省へ照会する必要があること
- 問い合わせ先は、製造所・輸入営業所がある都道府県の薬務課であること
原文で確かめる(東京都のページ)
どちらのリストにも掲載されていない成分本質(原材料)は「医薬品に該当するか否か」の判断が示されていないものです。掲載されていないからといって医薬品成分ではないとは言えません。リストへの帰属をはっきりさせるためには、原材料の性質(原材料の学名、使用部位、薬理作用又は生理作用、毒性、麻薬・覚醒剤様作用、国内外での医薬品又は食品としての前例など)を明らかにした資料を添えて、個別に厚生労働省へ照会する必要があります。製造所・輸入営業所がある都道府県の薬務課へお問い合わせください。
東京都保健医療局「物の成分本質(原材料)について」(更新日 2026年6月26日)例
健康食品を製造するB社が、海外で使われている原材料を、新しく製品に使いたいとします。その原材料は、どちらのリストにも載っていません。
東京都の案内に沿うと、B社は、製造所・輸入営業所がある都道府県の薬務課へ問い合わせます。
食品への使用については、食品衛生法(食品の安全についての法律)の担当として、別の窓口が案内されています。東京都は、食品への使用にあたっては、近くの保健所等で食品衛生法の担当に確認するよう書いています。茨城県も、食品への使用の可否は、管轄の保健所等で確認するよう書いています。
食薬区分の判断そのものは、『3-1 健康食品が医薬品とみなされるのはどんなとき?』で扱います。
6. 景品表示法の相談は、どこが受けていますか?
消費者庁の表示対策課 指導係です。事業者がこれから行う企画についての相談を受け付けると書かれています。
相談の前に、運用基準・ガイドラインと、よくある質問コーナーを見るよう案内されています。
消費者庁の「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」のページは、「相談」と「情報提供」を別の欄に分けています。相談の欄は、内容によっては回答までに相当期間かかることがある、とも書いています。実施の直前だと回答できない場合があるので、時間に余裕をもって相談するよう求めています。
原文で確かめる(消費者庁のページ)
事業者がこれから行う企画についての景品表示法に関する御相談は、次の担当部署へお願いいたします。
※ 御相談いただく前に、まずはこちら(「運用基準・ガイドライン」、「よくある質問コーナー(景品表示法Q&A)」)をご覧ください。
また、御相談の内容によっては、回答までに相当期間要することがあります。実施直前に御相談いただいても回答できない場合がありますので、時間的余裕をもって御相談下さい。
消費者庁「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」景品表示法に関する御相談例
化粧品を扱うC社が、これから行うプレゼントの企画について、景品表示法の考え方を聞きたいとします。これは、事業者がこれから行う企画についての相談です。消費者庁のページが示している窓口は、表示対策課 指導係です。
代表電話は自動音声で、事業者(広告代理店を含む)、都道府県・団体職員・弁護士など事業者以外の方、そのほかの問い合わせの3つに分かれています。行政が公表した質疑応答集そのものは、『8-3 行政のQ&Aは、どこにあり、どう引く?』で扱います。
相談とは別の受付:違反の情報提供
景品表示法違反についての情報提供は、相談とは別の経路です。同じページは、オンラインのフォームと、郵送又は電話を挙げています。フォームは次の3つです。
- 景品表示法違反被疑情報提供フォーム
- ステルスマーケティングに関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム
- 携帯電話に関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム
同じページは「御提供いただいた情報に基づく措置結果や調査経過については、お答えしておりませんので、あらかじめご了承ください。」と書いています。情報を送っても、措置の結果や調査の経過は答えてもらえない、ということです。
情報提供は、公正取引委員会の地方事務所等と、内閣府沖縄総合事務局でも受け付けられています。
課徴金の対象になる事実を、自分から報告するとき
課徴金とは、違反で得た売上などをもとに、国が納めさせるお金です。事業者が、課徴金の対象になる行為にあたる事実を、自分から報告することがあります。この報告は景品表示法第9条に基づくもので、提出先と方法が限られています。
消費者庁のページは、直接持参・書留郵便等・メールのどの方法についても、次のように書いています。
提出先は消費者庁のみであり、公正取引委員会や各都道府県に報告書を提出しても景品表示法第9条に基づく事実の報告としては認められません
消費者庁「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」例
ある事業者が、この報告書を消費者庁あてに普通郵便で送ったとします。消費者庁のページは、普通郵便等のように、引受け(郵便物の受付)と配達が記録されない方法で出した報告書も、同条に基づく事実の報告としては認められないとしています。
優良誤認と有利誤認の条文は、『7-1 優良誤認と有利誤認は、どこが違う?』(第5条第1号)で扱います。合理的な根拠の基準は、『7-3 広告に書いた効果・性能の根拠を示せないと、どうなる?』(第7条第2項)で扱います。
7. 「情報提供・通報」の窓口は、何を受け付けていますか?
厚生労働省の再生医療等の情報提供・通報窓口は、その提供についての情報(計画が未提出の疑い、重い健康被害など)を受けます。原則として個別の回答・返信はしません。
この窓口は、医療機関の広告・Webサイト・SNS等の表示の情報は受け付けないとし、医療広告違反の情報提供は「医療機関ネットパトロール」へと示しています。
相談の窓口とは別に、情報提供・通報だけを受ける入口も置かれています。通報の側は、原則として個別の回答が返ってこない造りです。
厚生労働省は、再生医療等(加工した細胞などを使って行う医療)の提供について、情報提供・通報を受ける窓口を公表しています。同省のページによれば、受付はフォームからで、匿名でも送れます。同じページには、次の注意書きがあります。
※本窓口は原則として個別の回答・返信は行いません。また、調査の有無や結果の公表等についても個別にはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
厚生労働省「再生医療等情報提供・通報窓口」情報提供・通報窓口同じページは、情報提供をお願いしたい事例として、次のものを挙げています。
- 再生医療等提供計画が未提出と思われる場合
- 認定再生医療等委員会の審査を受けていない疑いがある場合
- 再生医療等提供計画の記載と異なる方法で再生医療等を実施している場合
- 厚生労働大臣又は地方厚生局長の指導に従っていない場合
- 重篤な健康被害が発生したとの情報がある場合
- 感染症対策や品質管理に問題が疑われる場合
- 細胞の採取・加工・投与に関する安全管理上の問題
再生医療等提供計画は、医療機関が再生医療等を行う前に出す計画です。認定再生医療等委員会は、その計画を審査する委員会です。
受け付けないものも、同じページに挙げられています。
- 公益通報(働く人が、勤め先の法令違反などを通報すること)
- 医療機関の広告・Webサイト・SNS等の表示に関する情報
- 医療費返還等の個別民事紛争(当事者どうしのお金などの争い)
- 診療内容に対する医学的評価依頼
- 明らかな誹謗中傷
そのうえで、同じページは振り先を示しています。医療広告違反に関する情報提供は「医療機関ネットパトロール」へ、契約トラブルや高額請求などの消費者問題は消費者ホットライン(188)へ、と書かれています。
医療機関ネットパトロールの通報フォームは、厚生労働省の医療広告のまとめページからも案内されています。このまとめページは「医療機関のウェブサイトにうそや大げさな表示があったら、情報をお寄せください。」と書いています。
例
あるクリニックの事務長が、別の医療機関のウェブサイトで、再生医療についての大げさに見える表示を見つけたとします。
再生医療等の通報窓口は、医療機関の広告・Webサイト・SNS等の表示に関する情報を、受け付けないものに挙げています。同じページが示している振り先は、「医療機関ネットパトロール」です。
再生医療等の提供に関する制度の枠組みは、『5-4 再生医療等安全性確保法の対象と第1〜3種は、どう決まる?』で扱います。再生医療等提供計画と医療広告の決まりは、『5-5 エクソソームなどを使う自由診療で、医療機関が守るルールは?』で扱います。行政が違反を把握するきっかけの系統は、『6-8 違反は、どうやって見つかる?』で扱います。
理解の確認
同じ製品について聞いても、案内される窓口が変わることがあるのはなぜですか?
窓口が、製品ごとではなく用件ごとに置かれているからです。広告の監視指導は、都道府県等を中心に行われています。プログラムの医療機器該当性の相談は、2021年4月1日から厚生労働省 監視指導・麻薬対策課が一元的に受けています。これから行う企画についての景品表示法の相談は、消費者庁 表示対策課 指導係が受けています。手元の製品が何かではなく、何を聞くかで窓口が決まります。
根拠:医薬品等適正広告基準の改正について(平成29年9月29日 薬生発0929第4号)本文/厚生労働省「医療機器プログラムについて」医療機器プログラム相談窓口について 2)/消費者庁「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」(法令確認日 2026-09-08)
PMDAの「SaMD一元的相談窓口」の「一元的」は、プログラムの相談が1つの機関で全部済むという意味ですか?
いいえ。1つにまとめられているのは、申込みの受付です。担当する部署は3つに分かれています。該当性は厚生労働省 医薬局 監視指導・麻薬対策課、薬事開発はPMDA プログラム医療機器審査部、医療保険は厚生労働省 医政局 医薬産業振興企画課です。同じページは、この窓口を通さず、直接個別に相談することもできると書いています。さらに注記は、プログラム以外の製品の医療機器該当性と、薬事に係る広告相談を、どちらも都道府県の側に置いています。「一元的」が指すのは申込先が1か所であることで、担当や守備範囲が1か所に集まっていることではありません。
根拠:PMDA「SaMD一元的相談窓口(医療機器プログラム総合相談)」1.SaMD一元的相談窓口とは?(注2)(注3)(法令確認日 2026-09-08)
消費者庁 表示対策課 指導係の相談窓口と、厚生労働省の再生医療等情報提供・通報窓口とで、送った側に返ってくるものが違うのはなぜですか?
入口の目的が違うからです。前者は、事業者がこれから行う企画について聞く相談の受付なので、回答が返ってきます。ただし、内容によっては回答までに相当期間かかることがあるとして、時間に余裕をもって相談するよう書かれています。後者は、行政が違反の端緒(きっかけになる情報)を受け取る入口です。匿名でも送れる代わりに、「原則として個別の回答・返信は行いません」とされています。調査の有無や結果の公表等についても、個別には答えないとされています。景品表示法違反の疑いの情報提供も同じ側で、措置結果や調査経過には答えていないと書かれています。
根拠:消費者庁「景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口」/厚生労働省「再生医療等情報提供・通報窓口」(法令確認日 2026-09-08)
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- 6-2 行政指導は、
どの 化粧品を扱うA社の広報担当者に、県の薬務主管課(薬事を担当する課)から、広告の表現を見直すよう求める電話があったとします。法律で 決まっている? — 従う 義務・ 書面・中止の 求めと、 都道府県の 指導 - 4-3 医療機器か
雑貨かは、 手袋は、病院の手術や検査でも、家の掃除でも使われます。何で 分かれる? — 定義の 読み方と 行政の 資料の例 - 1-10 法令や
通知の 化粧品を扱う会社の広報担当者が、社内資料で薬機法第72条の5や医薬監第148号といった番号を見かけ、原文を確かめたくなった場面を考えます。原文は、 どこで 読める? — 探す場所と、 後から 戻る ための 控え方 - 8-3 行政の
Q&Aは、 クリニックの事務長が、研修資料に、医療広告のQ&AのQ3-5を引いた箇所を見つけたとします。どこに あり、 どう 引く? — 原文を 確かめた 7本の索引
- 医薬品等適正広告基準の改正について(平成29年9月29日 薬生発0929第4号、厚生労働省医薬・生活衛生局長)厚生労働省(2026-09-08 確認)
- 医薬品等広告講習会 資料(広告・表示の相談窓口について(都内事業者の方)、更新日 2025年10月31日)東京都保健医療局(2026-09-08 確認)
- 医薬品等の広告規制について(医薬品医療機器等法)/上記「医薬品等広告講習会 資料」の親ページ東京都保健医療局(2026-09-08 確認)
- 医療機器プログラムについて(医療機器プログラム相談窓口について)厚生労働省(2026-09-08 確認)
- SaMD一元的相談窓口(医療機器プログラム総合相談)独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)(2026-09-08 確認)
- 対面助言のうち治験相談等(医療機器の対面助言の流れ)独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)(2026-09-08 確認)
- プログラムの医療機器該当性に関するガイドラインについて(制定:令和3年3月31日 薬生機審発0331第1号・薬生監麻発0331第15号/一部改正:令和5年3月31日 薬生機審発0331第1号・薬生監麻発0331第4号。リンク先は一部改正の通知)厚生労働省(2026-09-08 確認)
- 新規成分本質(原材料)の判断に関する照会の際の様式について(令和4年7月26日 薬生監麻発0726第1号、厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長)厚生労働省(2026-09-08 確認)
- 物の成分本質(原材料)について(更新日 2026年6月26日)東京都保健医療局(2026-09-08 確認)
- 医薬品等の該当性について(更新日 2026年6月8日)茨城県(2026-09-08 確認)
- 薬務課に関連する各種通知(更新日 2026年6月29日)大阪府(2026-09-08 確認)
- 医療法における病院等の広告規制について(相談・通報窓口)厚生労働省(2026-09-08 確認)
- 各都道府県、保健所設置市及び特別区における医療に関する広告の窓口一覧(医療広告相談窓口一覧)厚生労働省(2026-09-08 確認)
- 景品表示法に関する情報提供・相談の受付窓口消費者庁(2026-09-08 確認)
- 再生医療等情報提供・通報窓口厚生労働省(2026-09-08 確認)