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承認された「エクソソーム」製品はあるのか?事務連絡の記2と、PMDAの承認品目一覧

「諸外国では医薬品として承認されている」——エクソソームを名乗る製品の資料で、こうした説明を見かけます。しかし令和6年7月31日の事務連絡は、記2の後段で、エクソソーム試薬を含めエクソソーム等と称する製品に、薬機法に基づく承認を受けた医薬品は現時点で存在しない、と書いています。この「現時点」は発出日の令和6年7月31日を指し、書かれているのは医薬品についてです。再生医療等製品の側は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が「新再生医療等製品の承認品目一覧」を年度ごとに公表しています。この記事では、製品を扱う事業者に向けて、事務連絡が何について「存在しない」と書いているのか、2026年9月12日に一覧の各年度の別表を確認して何が分かったのか、承認を定める条文はどこにあるのかを示します。

30秒でわかる要点

  • 「存在しない」と書かれているのは、医薬品について: 令和6年7月31日事務連絡の記2の後段は、エクソソーム試薬を含め、エクソソーム等と称する製品に、薬機法に基づく承認を受けた医薬品は存在しない、と書いています。「現時点」とあるのはこの事務連絡の発出日、すなわち令和6年7月31日です。
  • 再生医療等製品は、別の一覧で確かめる: PMDAが「再生医療等製品の承認品目一覧」を公表しています。2026年9月12日に2015年度から2026年度までの各年度の別表を確認した範囲では、販売名・一般的名称・類別名称に「エクソソーム」「細胞外小胞」を含む品目は掲載されていません。
  • 「掲載されていない」には確認日が要る: 一覧は年度ごとに、また年度の途中でも行が追加されます。確認時点の2026年度の別表に並ぶ最も新しい承認日は2026年7月17日です。また本ページは、医薬品の側について2026年9月12日時点の承認状況を確認したものではありません。

1. 承認の有無は、どこを見れば分かるのか?

令和6年7月31日事務連絡の記2と、PMDAが公表する「新再生医療等製品の承認品目一覧」です。前者は医薬品、後者は再生医療等製品について書かれています。

薬機法は医薬品と再生医療等製品を別の区分として置いており、承認の条文も分かれています。

この問いには、2つの資料が関わります。1つは厚生労働省が出した事務連絡、もう1つはPMDAが公表している一覧です。

  • 事務連絡 厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課が令和6年7月31日に発出した「エクソソーム試薬に係る監視指導について」
  • PMDAの一覧 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」)が公表している「新再生医療等製品の承認品目一覧」

2つを分けて読む必要があるのは、薬機法が医薬品と再生医療等製品を別の区分として置いているからです。医薬品の定義は第2条第1項、再生医療等製品の定義は第2条第9項にあります。

承認の条文も、医薬品は第14条第1項、再生医療等製品は第23条の25第1項に分かれています。どちらについて書かれた資料なのかによって、読み取れることが変わります。

直感的なポイント

薬機法は、医薬品と再生医療等製品を別々の箱に入れて管理しています。定義の条文も、承認の条文も、箱ごとに分かれています。片方の箱について「承認を受けたものは存在しない」と書かれた文書を読んでも、もう片方の箱の中を見たことにはなりません。

薬機法が置く5つの区分の全体は薬機法とは何を規制する法律かで、再生医療等製品という区分そのものは「再生医療等製品」— 薬機法に5つ目として置かれた区分で扱っています。承認・認証・届出・許可という手続の並びは承認・認証・届出・許可の地図にあります。

2つの資料が、それぞれ何について書かれたものかを並べると次のとおりです。

表1:本ページが確認した2つの資料
資料出したところ何について書かれているか日付
エクソソーム試薬に係る監視指導について(事務連絡)厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課薬機法に基づく承認を受けた医薬品令和6年7月31日 発出
新再生医療等製品の承認品目一覧独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)新再生医療等製品として承認された品目(一覧のページの記載による)年度ごとに掲載(2026-09-12 確認)

表は2つの資料の書き分けを取り出したものです。事務連絡の記載範囲は次の節、一覧の構成はその次の節で示します。

2. 事務連絡は、何について「無い」と書いているのか?

エクソソーム試薬を含め、エクソソーム等と称する製品に、薬機法に基づく承認を受けた医薬品は存在しない、です。記2の後段にあります。

「現時点において」とあり、この事務連絡の発出日は令和6年7月31日です。

事務連絡は、記2の後段に次の一文を置いています。

なお、現時点において、エクソソーム試薬を含め、エクソソーム等と称する製品に、薬機法に基づく承認を受けた医薬品は存在しないことに留意すること。

エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 事務連絡)記2(後段)

ここでの「現時点」は、事務連絡が発出された令和6年7月31日を指します。なお、この事務連絡には、通知に付されるような文書番号が付されていません。

この一文が対象にしている範囲は、前文の定義で決まります。前文は「エクソソーム等」と「エクソソーム試薬」を次のように定義したうえで、記1以下を書いています。

昨今、ヒトの幹細胞の培養上清液及び当該上清液に含まれる可能性のある細胞外小胞等の細胞の分泌物(以下「エクソソーム等」という。)を、疾病の治療又は予防(以下「治療等」という。)の目的に用いるものではなく、試薬と称した製剤(以下「エクソソーム試薬」という。)として医療機関向けに広告・販売する事例が見受けられます。

同事務連絡 前文

この一文を読むときは、主語と述語を分けて見ると分かりやすくなります。

  • 主語(対象) 記2の後段は、エクソソーム試薬に限らず「エクソソーム等と称する製品」全体について書かれています
  • 述語(何が無いのか) その述語は「承認を受けた医薬品は存在しない」です。再生医療等製品について書かれた一文ではありません

記書きの前には、なお書きが置かれています。事務連絡は、下記の内容が現時点で想定される製品の例を含むものであり、今後の状況を踏まえて見直しを行う可能性があることを申し添える、としています。

この事務連絡の全体、すなわち前文・記1の6類型・記2・記3の構成は令和6年7月31日 事務連絡 — エクソソーム試薬に係る監視指導の6類型で扱っています。「研究用」という表示そのものが何を意味し、何を意味しないかは「研究用」表示は何を意味するかにあります。

3. 再生医療等製品の承認品目は、どこで公表されているのか?

PMDAのウェブサイトに「新再生医療等製品の承認品目一覧」が置かれ、年度ごとの別表(PDF)で掲載されています。

2026年9月12日に確認した時点で、2015年度(平成27年度)から2026年度(令和8年度)までが並んでいます。

PMDAの「新再生医療等製品の承認品目一覧」のページは、本文に「新再生医療等製品として承認された品目について、年度ごとの一覧を掲載しています。」と書き、その下に年度を並べています。

各年度の名称から年度別のページへ進むと、そのページの表題は「2026年度承認品目一覧(新再生医療等製品)」のように置かれ、承認品目は別表(PDF)として掲載されています。

表題にある「新再生医療等製品」は、薬機法が第23条の29第1項第1号に定義を置いている語です。同号は、既に第23条の25の承認又は第23条の37の承認を与えられている再生医療等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、用法、用量、使用方法、効能、効果、性能等が明らかに異なる再生医療等製品として厚生労働大臣がその承認の際指示したものを、新再生医療等製品としています。

2026年9月12日に確認した時点で並んでいるのは、2026年度(令和8年度)から2015年度(平成27年度)までの各年度です。このうち2017年度(平成29年度)だけは年度別のページへの導線がなく、一覧のページに「(注:承認品目はありません)」と書かれています。

別表に置かれている列

  • 分野
  • 承認日
  • 販売名(会社名。2015年度の別表を除き、法人番号を併記)
  • 承認・一変別
  • 類別名称
  • 一般的名称
  • 備考

年度ごとに、別表へ何行並んでいたかを数えたのが次の表です。

表2:年度別の別表に並ぶ行数(2026-09-12 確認)
年度行数
2015年度(平成27年度)2
2016年度(平成28年度)1
2017年度(平成29年度)0
2018年度(平成30年度)4
2019年度(令和元年度)2
2020年度(令和2年度)2
2021年度(令和3年度)5
2022年度(令和4年度)6
2023年度(令和5年度)2
2024年度(令和6年度)2
2025年度(令和7年度)6
2026年度(令和8年度)7

行数は、各年度の別表に置かれた承認日つきの行を数えたものです。行には「承認・一変別」欄が「一変」となっているもの、すなわち承認された事項の一部を変更したものが含まれるため、行数は品目の数と一致しません。2017年度の0は、一覧のページの注記によります。2026年度は年度の途中で、確認時点で並ぶ最も新しい承認日は2026年7月17日です。

4. 一覧に「エクソソーム」「細胞外小胞」の名はあるのか?

2026年9月12日に各年度の別表を確認した範囲で、販売名・一般的名称・類別名称に「エクソソーム」「細胞外小胞」を含む品目は掲載されていません。

一覧は年度ごとに、また年度の途中でも行が追加されます。確認日より後のことは、本ページの記載からは分かりません。

本ページは、2026年9月12日に、2015年度(平成27年度)から2026年度(令和8年度)までの各年度の別表を開き、販売名・一般的名称・類別名称の各欄を見ました。この範囲で、「エクソソーム」「細胞外小胞」の語を含む品目は掲載されていません。

2017年度(平成29年度)については、一覧のページに承認品目はありませんと書かれています。

確認した範囲で、各欄に現れた語は次のとおりです。欄に現れなかった語を挙げているのではなく、実際に並んでいた語です。

「類別名称」の欄に現れた語(6つ)

  • ヒト体細胞加工製品
  • ヒト体性幹細胞加工製品
  • ヒト人工多能性幹細胞加工製品
  • プラスミドベクター製品
  • ウイルスベクター製品
  • 遺伝子発現治療製品

類別名称は薬機法施行令 別表第二の区分名です。別表の行によっては、区分名に付された括弧書きまで書かれています(2021年度の1行は「遺伝子発現治療製品(前二号に掲げる物を除く。)」)。上の6つは、その括弧書きを除いた区分名です。

「承認・一変別」の欄に現れた語(3つ)

  • 承認
  • 条件及び期限付承認
  • 一変

「分野」の欄に現れたのは、「再生医療製品分野」と「遺伝子治療分野」の2つです。

なお、本ページは承認された個別品目の販売名・一般的名称を扱いません。取り上げているのは、一覧のどの欄にどの語が現れたかだけです。

ここに書いたのは、確認日における一覧の状態です。どこから先が本ページの記載の外にあるのかは、後の節でまとめます。

5. 「承認」は、薬機法のどの条文に書かれているのか?

第23条の25第1項が、再生医療等製品の製造販売をしようとする者は品目ごとに厚生労働大臣の承認を受けなければならない、と定めています。

条件及び期限を付した承認は第23条の26第1項、緊急承認は第23条の26の2第1項、外国においてその製造等をする者からの申請による承認は第23条の37第1項に置かれています。

まず、何が再生医療等製品にあたるかは、法律と政令の2段で決まります。第2条第9項が物の範囲を述べたうえで「政令で定めるもの」とし、薬機法施行令第1条の2が、その再生医療等製品は別表第二のとおりとする、としています。

そのうえで、製造販売の承認が第23条の25第1項に置かれています。承認は品目ごとです。

同条第2項第1号は、申請者が第23条の20第1項の許可、すなわち再生医療等製品の製造販売業の許可を受けていないときは承認を与えないとしています。

一覧の「承認・一変別」の欄に並ぶ語は、それぞれ次の条文に対応します。

  • 一変 承認された事項の一部の変更です。第23条の25第13項が、承認を受けた者は当該品目について承認された事項の一部を変更しようとするときは、その変更について厚生労働大臣の承認を受けなければならないとしています(厚生労働省令で定める軽微な変更を除く)
  • 条件及び期限付承認 第23条の26第1項が条文を置いています

第23条の26第2項は、第5項の申請に係る第23条の25第2項第3号の規定による審査を適正に行うため特に必要があると認めるときは、薬事審議会の意見を聴いて、第1項の期限を3年を超えない範囲内において延長することができるとします。

第5項は、この承認を受けた者はその期限内に改めて第23条の25第1項の承認の申請をしなければならないとし、第6項は、期限内に処分がされないときは処分がされるまでの間はなお効力を有するとします。

このほか、第23条の26の2第1項は、緊急に使用されることが必要な再生医療等製品について、2年を超えない範囲内の期限を付した承認を定めています。第23条の37第1項は、本邦に輸出される再生医療等製品につき外国においてその製造等をする者から申請があったときに、その者が同条第3項の規定により選任した再生医療等製品の製造販売業者に製造販売をさせることについての承認を、品目ごとに与えることができるとしています。

ここに挙げたのは、承認を定める条文の全部ではありません。薬機法は、このほかに第23条の28(特例承認)と第23条の40(外国製造再生医療等製品の特例承認)を置いています。

6. 「承認された品目が無い」は、何を述べた記載なのか?

承認という手続を経た品目が現時点で無いという状態です。記2の前段は、医薬品と誤認させる製品等について、6類型に限らず指導を行うこととしています。

記1の(2)(3)(5)は、承認や品質についての説明の仕方そのものを、指導を行う類型に挙げています。

記2の後段は、承認という手続を経た品目が現時点で存在しないという状態を述べたものです。

事務連絡はこの一文の前に、記1の6類型に該当する場合に限らず、医薬品と誤認させるものや医薬品的効果効能を標ぼうし、又は暗示する製品については指導を行うことを求め、個別の具体的な事例の対応について判然としない場合には当課まで相談されたい、と書いています。

記1の6類型のうち3つは、承認や品質についての説明の仕方そのものを取り上げています。

(2) 諸外国において、医薬品として承認等されている旨が説明されているもの

(3) 薬機法に基づく承認を受けた医薬品との比較等を用い、あたかも疾病の治療等が可能であるかのように誤認させるもの

(5) 製品の品質が医薬品と同等であるなどの表現により、医薬品と同様の目的で使用可能であるかのように誤認させるもの

同事務連絡 記1(2)(3)(5)

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

諸外国では医薬品として承認されているのだから、国内にも承認された医薬品がある。

現行

令和6年7月31日事務連絡の記1(2)は、諸外国において医薬品として承認等されている旨が説明されているものを、指導を行う類型に挙げている。記2の後段は、現時点において、エクソソーム試薬を含め、エクソソーム等と称する製品に、薬機法に基づく承認を受けた医薬品は存在しない、と書いている。再生医療等製品の側は、この一文とは別に、PMDAの承認品目一覧で見ることになる。

根拠:エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課 事務連絡)記1(2)および記2後段。厚生労働省法令等データベースで全文を確認(2026-09-12)。再生医療等製品については、PMDA「新再生医療等製品の承認品目一覧」(2026-09-12 確認)。

記3は、この指導の方針がエクソソーム等を称する製品に限らないこと、すなわち治療等に用いることを目的としていないにも関わらず医薬品と誤認させるものや医薬品的効果効能を標ぼうし、又は暗示する製品についても同様であることに留意するよう書いています。

海外で作られた製品を扱う場面の評価は海外製品を扱うとき — 紹介・仲介はどう評価されるか、供給する側の説明がどこから広告として扱われるかの枠組みは供給者はどこまで言えるかで扱います。承認を受けていないものについての広告を禁じる条文は第68条 — 承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止にあります。

7. どこから先は、本ページでは分からないのか?

本ページが示しているのは、2026年9月12日という確認日における一覧の状態です。それより後に何が加わったかは、本ページの記載からは分かりません。

医薬品の側についても、令和6年7月31日事務連絡の記載を示すにとどまります。

「掲載されていない」という記載は、いつ確かめたかとセットでなければ意味を持ちません。一覧は年度ごとに増え、年度の途中でも行が追加されるからです。

本ページの記載が及ばないのは、次の3つです。

  • 確認日より後 確認時点の2026年度の別表に並ぶ最も新しい承認日は2026年7月17日で、それより後に何が加わったかは、本ページの記載からは分かりません
  • 一覧の収録範囲 この一覧は「新再生医療等製品」として承認された品目を掲げるものであり、薬機法に基づき承認された再生医療等製品のすべてを網羅していることは、このページの記載からは確認できません
  • 医薬品の側 本ページは令和6年7月31日事務連絡の記載を示すにとどまり、2026年9月12日時点の医薬品の承認状況を確認したものではありません

本ページから読み取れるのは、確認日にどの資料へ何が載っていたか、それだけです。ここから先の状態は、同じ資料を同じ手順で開き直して確かめることになります。

8. 用語の定義 — この記事の言葉は何に基づくのか

この記事で繰り返し出てくる制度用語は、いずれも薬機法・施行令の条文か、事務連絡の前文に根拠があります。

定義そのものは各節で示したとおりで、ここでは対照できるように並べ直しています。

本文で引いた語と、その根拠を1つの表にまとめます。新しい説明は加えていません。

表3:この記事で使った制度用語と、その根拠
本ページでの意味根拠
再生医療等製品第2条第9項が掲げる物(医薬部外品及び化粧品を除く)であって、政令で定めるもの。その範囲は別表第二による薬機法 第2条第9項/薬機法施行令 第1条の2
新再生医療等製品既に承認を与えられている再生医療等製品と構成細胞、導入遺伝子、構造、用法、用量、使用方法、効能、効果、性能等が明らかに異なるものとして、厚生労働大臣がその承認の際指示したもの薬機法 第23条の29第1項第1号
一変承認された事項の一部の変更。変更しようとするときは厚生労働大臣の承認を受ける(厚生労働省令で定める軽微な変更を除く)薬機法 第23条の25第13項
条件及び期限付承認適正な使用の確保のために必要な条件と、7年を超えない範囲内の期限を付して与えられる第23条の25第1項の承認薬機法 第23条の26第1項
エクソソーム等ヒトの幹細胞の培養上清液及び当該上清液に含まれる可能性のある細胞外小胞等の細胞の分泌物令和6年7月31日 事務連絡 前文
エクソソーム試薬治療等の目的に用いるものではなく、試薬と称した製剤令和6年7月31日 事務連絡 前文

表は本文の記載を語ごとに引き直したものです。条文と事務連絡の原文は、それぞれ第5節と第2節に置いています。各資料の名称・URL・確認日は、このページの末尾の出典にまとめています。

理解の確認

「事務連絡の記2に『承認を受けた医薬品は存在しない』とあるのだから、再生医療等製品の側は見なくてよい」。そう言えないのは、薬機法の条文の置かれ方のどこからですか。

記2の後段が述べているのは、薬機法に基づく承認を受けた医薬品についてです。薬機法は、医薬品の定義を第2条第1項に、再生医療等製品の定義を第2条第9項に、別々に置いています。承認の条文も分かれており、医薬品の製造販売の承認は第14条第1項、再生医療等製品の製造販売の承認は第23条の25第1項です。したがって、医薬品について述べた一文からは、再生医療等製品として承認された品目の有無は読み取れません。再生医療等製品の側については、PMDAが年度ごとに公表する「新再生医療等製品の承認品目一覧」を見ることになります。

薬機法第2条第1項・第9項、第14条第1項、第23条の25第1項/エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 事務連絡)記2後段/PMDA「新再生医療等製品の承認品目一覧」(法令確認日 2026-09-12)

このページが、承認品目一覧について確認日をそのつど書いているのはなぜですか。一覧の作られ方から答えてください。

一覧は年度ごとの別表で構成され、年度が新たに立てられるだけでなく、年度の途中でも承認日の新しい行が加わります。2026年9月12日に確認した時点で並んでいたのは2015年度(平成27年度)から2026年度(令和8年度)までで、2026年度の別表に並ぶ最も新しい承認日は2026年7月17日でした。つまり、その時点の状態しか示していません。また2017年度(平成29年度)のように、一覧のページに承認品目はありませんと注記される年度もあります。確認日を書かずに「掲載されていない」とだけ述べると、いつの状態なのかが失われます。

PMDA「新再生医療等製品の承認品目一覧」および各年度の別表(2026-09-12 確認)

PMDAの一覧の「承認・一変別」の欄には、「承認」と「条件及び期限付承認」が並んでいます。この2つが同じ欄に並ぶのは、薬機法がどのような違いを設けているからですか。

「承認」とだけある行は、条件も期限も付かないまま与えられた第23条の25第1項の承認です。これに対して第23条の26第1項は、別の道筋を置いています。申請に係る再生医療等製品が均質でないこと、申請に係る効能、効果又は性能を有すると推定されるものであること、これに比して著しく有害な作用を有することにより再生医療等製品として使用価値がないと推定されるものでないことのいずれにも該当する場合に、薬事審議会の意見を聴いて、適正な使用の確保のために必要な条件と7年を超えない範囲内の期限を付して、第23条の25第1項の承認を与えることができる、というものです。さらに第23条の26第5項は、この承認を受けた者は期限内に改めて第23条の25第1項の承認の申請をしなければならないとしています。つまり同じ欄に並んでいても、条件と期限が付いているか、そして期限内に改めて申請することが求められるかが違います。

薬機法第23条の25第1項、第23条の26第1項・第5項(法令確認日 2026-09-12)/PMDA「新再生医療等製品の承認品目一覧」各年度の別表(2026-09-12 確認)

次に読む

  • エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課 事務連絡)出典元(2026-09-12 確認)
  • 新再生医療等製品の承認品目一覧(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)出典元(2026-09-12 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第2条第9項・第23条の20第1項・第23条の25・第23条の26・第23条の26の2・第23条の28・第23条の29第1項第1号・第23条の37・第23条の40 出典元(2026-09-12 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令(昭和36年政令第11号)第1条の2・別表第二 出典元(2026-09-12 確認)