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海外製品を扱うとき — 紹介・仲介はどう評価されるか

海外の製品を扱う場面では、「輸入」と「広告」という別々の条文が同時に働きます。輸入の側は薬機法第56条の2(輸入の確認)と、これを受ける施行規則第218条の2の2から第218条の2の4まで。広告の側は第68条と、紹介・誘導するサイトについて答えた平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号です。諸外国での承認等については、令和6年7月31日 事務連絡が指導の対象となる類型の一つとして名指ししています。このページは、これらの主な資料に書かれている内容を原文で確認します。

30秒でわかる要点

  • 諸外国で医薬品として承認等されている旨の説明は、令和6年7月31日 事務連絡が記1の(2)として指導の対象に挙げている。薬機法の承認は品目ごとに厚生労働大臣が与えるもので、外国での承認とは別のものです。
  • 承認若しくは認証を受けないで、又は届出をしないで医薬品を輸入しようとする者は、薬機法第56条の2第1項により厚生労働大臣の確認を受ける。申請事項・添付書類・確認をしない場合・要しない場合は、施行規則第218条の2の2から第218条の2の4までに置かれています。
  • 海外のサイトへ紹介・誘導するサイトが広告に当たるかは「個別具体的に判断される」。平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号のA5は、リンク先の事業者と同一である場合や同一とみなせるような場合等には、医薬品等の広告に該当する可能性があるとしています。

海外で医薬品として承認されていることは、日本国内でどう扱われるのか

国内の承認とは別のものです。令和6年7月31日 事務連絡は、諸外国において医薬品として承認等されている旨が説明されている製品を、指導の対象に挙げています。

同事務連絡の記2は、同事務連絡の時点で、エクソソーム試薬を含めエクソソーム等と称する製品に、薬機法に基づく承認を受けた医薬品は存在しないとして、留意を求めています。

令和6年7月31日 事務連絡は、諸外国での承認等の説明そのものを、指導の対象として名指ししています。この事務連絡は、各都道府県・各保健所設置市・各特別区の衛生主管部(局)あてに、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課が発出した文書です。記1は「以下の(1)から(6)までのいずれかに該当する製品については、指導を行うこと」として6つを並べており、そのうち記1の(2)が諸外国での承認等の説明を挙げています。

(2) 諸外国において、医薬品として承認等されている旨が説明されているもの

エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 事務連絡、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課)記1(2)

記1の(1)から(6)までの全体と、この事務連絡が誰に何を求めた文書かは令和6年7月31日 事務連絡 — エクソソーム試薬に係る監視指導の6類型で扱います。記3は、この指導の方針がエクソソーム等を称する製品に限られないとしています。製品がどの区分に置かれるかの検討は培養上清液・セクレトームは、どの法律のどこに置かれているかにあります。

薬機法の承認は、品目ごとに厚生労働大臣が与える

薬機法の承認は、品目ごとに厚生労働大臣が与えるものとして条文に置かれています。外国で製造される品目についても規定があります。第19条の2第1項は、本邦に輸出される医薬品、医薬部外品又は化粧品について、外国においてその製造等をする者から申請があったときに承認を与えることができるとしています。

同条第3項の名宛人は「第一項の承認を受けようとする者」です。本邦内において当該承認に係る品目による保健衛生上の危害の発生の防止に必要な措置をとらせるため、製造販売業者を当該承認の申請の際に選任しなければならないとされています。ここでいう製造販売業者は、当該承認に係る品目の種類に応じた製造販売業の許可を受けている者に限られます。

第1項の承認を受けた者のほうは、同条第4項が「外国製造医薬品等特例承認取得者」と定義しています。条文はこの2つを別の語で書き分けています。

要点

条文が定める承認は、厚生労働大臣が品目ごとに与えるものです。事務連絡は、諸外国において医薬品として承認等されている旨の説明を、記1の(2)として指導の対象に挙げています。

医薬品を輸入しようとするとき、条文は何を求めているか

承認若しくは認証を受けないで、又は届出をしないで医薬品を輸入しようとする者に、薬機法第56条の2第1項が厚生労働大臣の確認を受けることを求めています。

申請書の記載事項と添付書類は、施行規則第218条の2の2が定めています。

輸入という行為そのものには、第56条の2が条文を置いています。この条が「申請者」と呼ぶのは、第14条・第19条の2・第23条の2の5・第23条の2の17の承認若しくは第23条の2の23の認証を受けないで、又は第14条の9若しくは第23条の2の12の届出をしないで医薬品を輸入しようとする者です。

申請者に求められるのは、厚生労働省令で定める事項を記載した申請書に、厚生労働省令で定める書類を添付して厚生労働大臣に提出することです。そのうえで、その輸入についての厚生労働大臣の確認を受けなければならないとされています。

申請書に何を書くと定められているか

申請書の記載事項は、施行規則第218条の2の2第1項が11号にわたって定めています。物と数量のほかに、輸入の目的と、手続に関与する者が挙げられています。

  • 当該医薬品の品目名(第1号)
  • 当該医薬品の数量(第2号)
  • 外国において当該医薬品を製造する者の氏名(第3号)
  • 輸入の目的(第4号)
  • 輸入年月日(第5号)
  • 申請者の受けている製造販売業又は製造業の許可の種類(第6号)
  • 申請者の住所と当該医薬品の送付先が異なる場合にあっては、送付先の名称、住所及び連絡先(第7号)
  • 申請者に代わって輸入の確認の申請に関する手続を行う者がいる場合にあっては、当該手続を行う者の氏名、住所及び連絡先(第8号)
  • 当該医薬品の輸入に係る船荷証券若しくは航空運送状又はこれらに準ずる書類の番号(第9号)
  • 輸入港又は蔵置場所(第10号)
  • その他輸入の確認を行うために必要な事項(第11号)

申請は、様式第97の3による申請書(正副2通)を提出することによって行うものとされています(同条第2項)。

添付する書類は、輸入の目的ごとに分かれている

添付書類は同条第3項が定めます。当該医薬品の仕入書の写しと、船荷証券若しくは航空運送状の写し又はこれらに準ずる書類は、目的を問わず共通です(第1号・第2号)。

そのうえで、輸入の目的ごとに5つの号が立てられています。

  • 個人的使用に供する目的(第3号)
  • 医師・歯科医師その他の医療従事者が疾病の診断、治療又は予防等の目的で使用するため(第4号)
  • 試験研究の用(第5号)
  • 展示(第6号)
  • 外国に輸出した医薬品の再輸入(第7号)

五 臨床試験その他の試験研究の用に供する目的で医薬品を輸入する場合にあつては、計画書その他の試験研究の内容を明らかにする書類

六 医薬品の販売その他の営業についての広告又は宣伝を目的とせず、医薬品の研究開発及び普及並びに学術研究の発展に資することを目的とした展示会、見本市その他の催しにおいて展示する目的で医薬品を輸入する場合にあつては、次に掲げる書類 イ 当該展示会、見本市その他の催しの内容を明らかにする書類 ロ 商品説明書その他の当該医薬品の詳細を明らかにする書類

薬機法施行規則(昭和36年厚生省令第1号)第218条の2の2第3項第5号・第6号。参照した版は版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19

輸入の確認と並んで、輸入・販売にどの業許可が要るかという別の問いがあります。そちらは輸入するとき何が要るか — 輸入の確認(薬監証明)と業許可で扱います。

本ページが参照した施行規則は、e-Gov 法令検索の版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104(施行日 2026-06-19)です。同法令には2026年8月24日施行の版(版ID 336M50000100001_20260824_508M60000100133)が存在しますが、その本文を取得できていないため、同日の改正の内容はこのページに反映されていない可能性があります。

確認を「しない」場合と「要しない」場合は、どこに書かれているか

第56条の2第2項が確認をしない場合を、第3項が確認を受けることを要しない場合を定め、いずれも施行規則が受けています。

確認をしない場合の第2号は、申請者だけでなく、申請者に代わって手続をする者の違反歴を挙げています。

名前は似ていますが、置かれている項が違います。「確認をしない」は法第56条の2第2項、「確認を受けることを要しない」は同条第3項です。どちらの項も、具体的な中身は「厚生労働省令で定める場合」「厚生労働省令で定める数量」として省令に委ねています。法律の側に類型の名前だけを置き、実際にどの場合か・どれだけの数量かは施行規則に預ける、二階建ての作りです。

確認を「しない」とされている場合

第56条の2第2項は、厚生労働大臣が確認をしない場合を2つの号に分けています。第1号は、販売又は授与の目的で輸入するおそれがある場合として厚生労働省令で定める場合です。

第2号は、申請者と、申請者に代わって確認の申請に関する手続をする者の両方を名指しします。その者の法令違反から2年を経過していない場合その他の、輸入が不適当と認められる場合として厚生労働省令で定める場合です。

省令の側は、施行規則第218条の2の3が受けています。同条第1項は、法第56条の2第2項第1号を6つの場合に開いています。数量が個人的使用の程度を超える場合のほか、医療従事者による使用・試験研究・展示・再輸入のそれぞれについて「輸入する必要があると認められない場合」を並べ、第6号を「前各号に掲げる場合に準ずる場合」としています。

同条第2項は、法第56条の2第2項第2号を受けます。申請者又は申請者に代わって手続をする者の違反行為から2年を経過していない場合とし、そのうえでただし書を置いています。申請者が医薬品の製造販売業者又は製造業者であって、試験研究の用に供する目的で輸入しようとする場合は、この限りでないとされています。

確認を受けることを要しないとされている場合

第56条の2第3項は、第1項の規定にかかわらず確認を受けることを要しない場合を2号で定めています。第2号は、第14条の3第1項第2号に規定する医薬品その他の厚生労働大臣が定める医薬品で、厚生労働省令で定める数量以下のものを自ら使用する目的で輸入する場合その他これらの場合に準ずる場合としています。この数量が、施行規則第218条の2の4第1項の表です。

表1:確認を要しない数量(施行規則第218条の2の4第1項)
医薬品使用数量
外用剤(毒薬、劇薬、処方箋医薬品、トローチ剤、舌下錠、付着錠、ガム剤、坐剤、膣錠、膣用坐剤及びバッカル錠を除く。)24個
毒薬、劇薬及び処方箋医薬品用法及び用量からみて1月間の使用数量
外用剤、毒薬、劇薬及び処方箋医薬品以外の医薬品用法及び用量からみて2月間の使用数量

出典:薬機法施行規則第218条の2の4第1項(版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19)。表の上欄には「これらに準ずるものを含む」と書かれています。数量は同項の表の下欄の記載です。同法令には2026年8月24日施行の版(版ID 336M50000100001_20260824_508M60000100133)が存在しますが、その本文を取得できていないため、同日の改正の内容はこの表に反映されていない可能性があります。

同条第2項は、この数量を用いる場面を3つの号で定めています。第1号は申請者が自ら使用する目的で輸入する場合ですが、対象となる医薬品から括弧書きで除かれるものが置かれています。

一 申請者が自ら使用する目的で輸入する場合であつて、前項の表の上欄に掲げる医薬品(数量にかかわらず医薬品を自ら使用する目的で輸入する場合に該当するか否かについて確認する必要があるものを除く。)で、それぞれ同表の下欄に定める使用数量以下のものを携帯して輸入し、又は申請者がその住所地で当該医薬品を受け取る場合その他これに準ずる場合

薬機法施行規則第218条の2の4第2項第1号(版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19)

第2号は、法第14条、第19条の2、第23条の2の5若しくは第23条の2の17の承認又は第23条の2の23の認証の申請をした者が、当該承認又は認証の申請に係る医薬品を輸入する場合です。第3号は「その他当該医薬品の輸入が、法令に違反して販売又は授与を行うおそれがないものであることが明らかな場合」です。

要点

「しない」は第56条の2第2項、「要しない」は同条第3項。どちらも、具体的な場合と数量は施行規則第218条の2の3・第218条の2の4に置かれています。

よく見かける説明と、現行

よく見かける説明

自分で使う分の医薬品であれば、数量にかかわらず手続なしで輸入できる。

現行

確認を受けることを要しない場合は、法第56条の2第3項の各号と、これを受ける施行規則第218条の2の4が定めている。数量は同条第1項の表が医薬品の区分ごとに定め、同条第2項第1号は表の上欄に掲げる医薬品から一部を括弧書きで除いている(表1と本文を参照)。

根拠:薬機法第56条の2第3項第2号、薬機法施行規則第218条の2の4第1項・第2項(版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19)。e-Gov 法令検索で条番号から確認できます。

医薬品以外の区分では、輸入の確認の規定はどう及ぶのか

準用です。医薬部外品は第60条、化粧品は第62条、医療機器は第64条、再生医療等製品は第65条の4が、それぞれ第56条の2を準用しています。

準用にあたっての読み替えは、それぞれの条に書かれています。

第56条の2は、医薬品の取扱いを定める節に置かれています。他の区分については、区分ごとの節に準用の条があります。どの条がどの範囲を準用しているかは、条文ごとに違います。

表2:第56条の2(輸入の確認)を準用している条
区分準用の条条文が準用の対象として挙げている範囲
医薬部外品薬機法 第60条第51条、第52条第2項及び第53条から第57条まで
化粧品薬機法 第62条第51条、第52条第2項及び第53条から第57条まで
医療機器薬機法 第64条第53条から第55条の2まで及び第56条の2
再生医療等製品薬機法 第65条の4第51条、第53条から第55条の2まで、第56条の2、第57条、第57条の2第1項及び第58条

出典:薬機法(昭和35年法律第145号)第60条・第62条・第64条・第65条の4。第64条・第65条の4は「第五十六条の二」を条番号で明示して準用しています。第60条・第62条は準用の範囲を「第五十三条から第五十七条まで」と書いたうえで、読替え規定の中で「第五十六条の二第一項中(中略)とあるのは(中略)と、同条第三項第二号中(中略)とあるのは(中略)と読み替えるものとする」として、第56条の2が準用の対象に含まれることを条文自身が示しています。版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063、施行日 2026-05-21。

読替えの中身は、各条の後段に列挙されています。第62条は、化粧品について第56条の2第1項中の「第十四条、第十九条の二、第二十三条の二の五若しくは第二十三条の二の十七の承認若しくは第二十三条の二の二十三の認証」を「第十四条若しくは第十九条の二の承認」と読み替えます。あわせて「第十四条の九若しくは第二十三条の二の十二」を「第十四条の九」と読み替え、同条第3項第2号中の「第十四条の三第一項第二号に規定する医薬品その他の厚生労働大臣」を「厚生労働大臣」と読み替えるものとしています。

第60条も、医薬部外品について同じ読替えを置いています。区分ごとに承認・認証の条が異なるためです。

ある製品がどの区分に当たるかは、この表からは決まりません。医療機器の該当性は医療機器か雑貨か — 該当性の判断はどこを見るかで扱います。再生医療等製品という区分は「再生医療等製品」— 薬機法に5つ目として置かれた区分、医薬品の定義は「医薬品」の定義3類型 — 食品が医薬品と判断される仕組みにあります。

海外のサイトを紹介・誘導するサイトは、行政のQ&Aでどう扱われているか

個別具体的に判断されるとされています。平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号のA5が、紹介サイトについてそう述べています。

同A5は、リンク先の事業者と同一である場合や、同一とみなせるような場合等を挙げています。

紹介・誘導という関わり方については、平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号が問答の形で書いています。この文書は、都道府県・保健所設置市・特別区の衛生主管部(局)長あてに、厚生労働省の監視指導・麻薬対策課長が発出したものです。そのQ5が、紹介サイトを取り上げています。

Q5.医薬品等を海外から日本国内に販売するサイト又は個人輸入代行を行うサイトを紹介・誘導しているサイト(以下「紹介サイト」という。)において、特定の医薬品名等が表示されている場合には、当該紹介サイトが広告を行っていると見なしてよいか。

A5.当該紹介サイトが医薬品等の広告に該当するかどうかについては、個別具体的に判断されることとなるが、当該紹介サイトが、リンク先の販売又は輸入代行行為を行う主体となる事業者と同一である場合や、同一とみなせるような場合等には、医薬品等の広告に該当する可能性がある。なお、リンク先のサイトのみが薬事法違反の場合もあるので、留意されたい。

インターネットによる医薬品等の広告の該当性に関する質疑応答集(Q&A)について(平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課長通知)A5。局名・法律名は発出当時の表記

この文書全体は、平成10年9月29日 医薬監第148号が示した広告該当性の3要件をインターネット上の表示に当てはめたものです。3要件、同Q&AのQ1からQ5までの全体、およびA4の書き方についてはそもそも「広告」とは — 薬機法における広告該当性の3要件で扱っているので、ここでは繰り返しません。供給する側から見た線は供給者はどこまで言えるか — 越えると広告になる線にあります。

広告の側の条文は、名宛人を「何人も」と書いている

広告の側の条文は、名宛人を「何人も」と書いています。誰が規制されるのかは規制されるのは誰か — 「何人も」と、代理店・媒体・個人、第68条の内容そのものは第68条 — 承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止で扱います。個人輸入と代行業をめぐって広告が問題になる経路は個人輸入と代行業 — なぜ広告が問題になるかにあります。

手続を代わって行う者については、輸入の側の条文にも記載があります。施行規則第218条の2の2第1項第8号は、申請書の記載事項として「申請者に代わつて輸入の確認の申請に関する手続を行う者」の氏名・住所・連絡先を挙げています。法第56条の2第2項第2号は、同じ者の法令違反を、確認をしない場合の要素として挙げています。

輸入した未承認の製品を国内で販売・授与することは、条文でどう書かれているか

第55条第2項が、外国にある認定を受けていない製造所で製造された医薬品などの販売・授与等を禁じています。

医療機器は第64条、再生医療等製品は第65条の4が、それぞれ第55条を準用しています。

輸入した後の取扱いは、第55条にあります。第1項が、表示等の規定に違反する医薬品の販売・授与等を禁じています。第2項は、外国にある製造所のうち認定・登録を受けていないもので製造された医薬品と、承認を受けずに製造販売をされた医薬品について、第1項と同様とすると書いています。

第2項が最初に挙げているのは、外国にある製造所であって第13条の3第1項の認定などを受けていないもので製造された医薬品です。禁止されている行為は、販売、授与、および販売若しくは授与の目的での貯蔵・陳列です。この条は、医療機器については第64条、再生医療等製品については第65条の4、医薬部外品については第60条、化粧品については第62条が準用しています(表2)。

承認を受けていない製品について、厚生労働省は次のように書いています。

無承認無許可医薬品は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に基づく品質・有効性・安全性の確認がなされていません。

無承認無許可医薬品情報(厚生労働省)本文。同ページの照会先は医薬局監視指導・麻薬対策課

第55条が引く条番号は、2027年5月20日に動く

第55条が引く条番号は、令和7年法律第37号(2027年5月20日施行)で第1項・第2項ともに変わります。第1項の「第六十八条の二第一項、第六十八条の二の三、第六十八条の二の四第二項又は第六十八条の二の五」は「第六十八条の二の三第一項、第六十八条の二の五、第六十八条の二の六第二項又は第六十八条の二の七」となります。第2項の「第十四条第一項若しくは第十三項」は「第十四条第一項若しくは第十四項」となります。

条名は第55条のままです(版ID 335AC0000000145_20270520_507AC0000000037 で確認)。施行日別の変更は改正の時間軸 — 施行日別に変わった条文を追うにまとめてあります。

違反があったときに行政が採る手段は、行政指導から刑事罰まで複数の経路に分かれています。全体像は薬機法に違反するとどうなるか — 行政指導から刑事罰までの6ルートにあります。広告に係る措置命令は第72条の5 措置命令 — 中止・再発防止・公示、法定刑は薬機法の刑事罰 — 第十八章の法定刑と、法人に科される両罰規定で扱います。

理解の確認

諸外国において医薬品として承認等されている旨の説明が、令和6年7月31日 事務連絡で指導の対象に挙げられているのはなぜか。

薬機法の承認は、厚生労働大臣が品目ごとに与えるものだからです。外国で製造される品目についても、第19条の2第1項は本邦に輸出されるものにつき外国においてその製造等をする者から申請があったときに品目ごとに承認を与えるという形を取っており、外国での承認がそのまま国内の承認になる経路は条文に置かれていません。つまり諸外国での承認等は国内の承認とは別のもので、その説明は国内で承認を受けているかどうかを示しません。事務連絡はこれを記1の(2)として指導の対象に並べています。

根拠:エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 事務連絡)記1(2)、薬機法第19条の2第1項(法令確認日 2026-09-08)

「自分で使う分の医薬品であれば、数量にかかわらず手続なしで輸入できる」という説明は、条文のどこと食い違うか。

確認を受けることを要しない場合は、法第56条の2第3項の各号とこれを受ける施行規則第218条の2の4が定めており、同条第1項の表は上限となる使用数量を医薬品の区分ごとに置いています(外用剤は24個、毒薬・劇薬・処方箋医薬品は用法及び用量からみて1月間、それ以外は2月間の使用数量)。同条第2項第1号は、表の上欄の医薬品のうち、数量にかかわらず確認する必要があるものを括弧書きでさらに除いています。法の側でも第56条の2第2項第1号が、個人的使用に供せられ売買の対象とならないと認められる程度の数量を超える輸入を、厚生労働大臣が確認をしない場合に挙げています。自ら使用する目的であることだけで手続の外に出る作りにはなっていません。

根拠:薬機法第56条の2第2項第1号・第3項第2号、薬機法施行規則第218条の2の4第1項・第2項第1号(版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19。法令確認日 2026-09-08)

自ら販売していない紹介・誘導サイトについても広告に該当する可能性があるとされるのは、行政のQ&Aが何を見ているからか。

サイトの形式的な役割ではなく、リンク先の主体との関係を見ているからです。A5は、広告該当性は個別具体的に判断されるとしたうえで、紹介サイトがリンク先の販売又は輸入代行行為を行う主体となる事業者と同一である場合や、同一とみなせるような場合等には広告に該当する可能性があるとしています。広告の側の条文である第68条も名宛人を「何人も」と書いており、販売する者に限っていません。あわせてA5は、リンク先のサイトのみが法令に違反している場合もあるとして、両者を切り分けて見ることにも触れています。

根拠:インターネットによる医薬品等の広告の該当性に関する質疑応答集(Q&A)について(平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号)A5、薬機法第68条(法令確認日 2026-09-08)

次に読む

  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第19条の2・第55条・第56条の2・第60条・第62条・第64条・第65条の4・第68条 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認。参照した版は版ID 335AC0000000145_20260521_505AC0000000063、施行日 2026-05-21)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号)第218条の2の2・第218条の2の3・第218条の2の4 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認。参照した版は版ID 336M50000100001_20260619_508M60000100104、施行日 2026-06-19。同法令には2026年8月24日施行の版〈版ID 336M50000100001_20260824_508M60000100133〉が存在しますが本文を取得できておらず、同日の改正内容は反映されていない可能性があります)
  • エクソソーム試薬に係る監視指導について(令和6年7月31日 事務連絡、厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課)記1(2)・記2・記3 厚生労働省 法令等データベース(2026-09-08 確認)
  • インターネットによる医薬品等の広告の該当性に関する質疑応答集(Q&A)について(平成26年5月22日 薬食監麻発0522第9号、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課長通知。局名は発出当時の表記)A5 厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 無承認無許可医薬品情報(厚生労働省 医薬局監視指導・麻薬対策課)厚生労働省(2026-09-08 確認)
  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 2027年5月20日施行版(令和7年法律第37号による改正後・未施行)第55条第1項・第2項・第56条の2・第68条 e-Gov 法令検索(2026-09-08 確認。版ID 335AC0000000145_20270520_507AC0000000037)